角田光代のレビュー一覧

  • 八日目の蝉
    親子のあり方を考えさせられた作品でした。
    前半は息が詰まるような逃亡生活。そんな中にも些細な親子の幸せな時間が描かれています。
    後半、少しずつそれぞれの背景が明らかにされていくので、そういうことだったのかと思いながら読み進められました。

    あのまま誘拐されたまま成長した方がみんな幸せだったんじゃない...続きを読む
  • 月夜の散歩(新潮文庫)
    角田さんの作品初めて読んだけど、角田さんの考えや表現とても好きでした。
    他のエッセイや物語も読んでみたいです!
  • ドラママチ
    絶妙に噛み合わない会話とか、感情の動きとか、嫉妬の仕方とか、自分の日常と重ね合わせてなんか悶えてしまった
  • キッドナップ・ツアー
    中学生の時に初めて読んだ。
    正直内容はあまり覚えてなくて、懐かしさで
    もう一度読みたくなったんだけど、面白かった。
    このくらいの歳の時って、自分がそうだったから
    父親ってどこか家族なのにちょっと遠い存在で、
    あまり会話もしないし何ならあまり話したくないし
    家での表面的な姿しか知らなくて、一緒にいても...続きを読む
  • Presents
    40周年限定カバーになっていて目に留まり、購入しました。
    1番好きだったのは『名前』。私も小学2.3年生の時に名前の由来を発表する授業があり、全く同じことを親に言われました。「春に生まれたから」と。弟2人の名前は少し珍しい漢字が使われていて、意味もしっかりあって…。羨ましさもあり、なかなか自分の名前...続きを読む
  • さがしもの
    読書っていいなぁ。ページをめくれば、すぐに別の世界へ連れて行ってくれる。そんな角田光代さんの思いに共感し、さらに本を読みたくなった。本を読んでいる間、私は自由だなぁ。とても幸せな時間をありがとうございました。
  • 源氏物語 1
     大河ドラマ『光る君へ』にすっかりハマって購入。「桐壺」・「帚木」・「空蟬」・「夕顔」・「若紫」・「末摘花」を収録。
     読む前に抱いていた「光源氏=プレイボーイ」という単純過ぎる印象は、早々に拭われた。現代と比較して社会的にも政治的にも制約がある世における恋愛と結婚の、慕い慕われる男女の歓喜・悲哀・...続きを読む
  • なくしたものたちの国
    泣いた。なくしてしまったもの、もう会えない人。それらはきっとどこかに存在し続ける。わたしとは交わらないどこかの国で。
    喪失のかなしみをのりこえたいときに、オススメしたい小説。
  • 源氏物語 2
    葵の上の死、須磨への退居など物語が大きく動く。田辺聖子の『光源氏ものがたり』を併読すると簡単におさらいできてとても助かる。こうなると田辺聖子の『新源氏物語』も読みたくなってくる。
  • 対岸の彼女
    以前、角田光代さんの本を読んで、それが面白かったので、改めてこの本を購入。
    特に20〜30代の女性に響きそうな本で、めちゃくちゃ胸に響いて1日で読み切った!

    特にこのフレーズが心に残ったなー。
    大人になれば自分で何かを選べるようになるの?大切だと思う人を失うことなく、いきたいと思う方向に、まっすぐ...続きを読む
  • いつも旅のなか
    とても楽しく読めました。
    各国のお話は短いですが、どの国も個性があり出会いがあり、旅の良さが伝わってきました。
  • 源氏物語 5
    「若菜 上」から「鈴虫」まで。源氏は39歳から50歳。ああ、柏木・・・。この巻では、源氏をはじめ様々な苦悩が描かれる。訳者の角田さんも仰っていますが、本当に運命はほんの少しのボタンの掛け違えで動いてしまう。次巻(6月発行予定)が待ち遠しい。
  • タラント
    祖父が手紙の返事を書かなかったのは、あるいは出さなかった理由は何なのだろうな。。


    『文学キョーダイ!』でおすすめされていた一冊。
    面白かった!
    映画化だと削られてしまうし、朝ドラで実在する人物以外を題材にしたものもあるので本作映像化しないだろうか。。
    パラリンピックの歴史も知らなかったので巻末の...続きを読む
  • 方舟を燃やす
    1967年に生まれた飛馬と戦後すぐに生まれた不三子の二人の視点が交互に語られていく。飛馬の子供時代にはノストラダムスやコックリさんが流行り、不三子は自然食を知りそれに傾倒していく。真偽のわからないものがたくさんあって、そのなかから何を選び信じていくのか。それが本物だとどう確かめればいいのか、誰が教え...続きを読む
  • 坂の途中の家
    妊娠出産産後のわけのわからない不安定な心情。
    多かれ少なかれきっと感じたことのある恐怖。
    よっぽど恵まれた環境にいた人以外は、
    理解できると思う。
    自分の時はどうだったかを思い出しながら、苦しくなりながらも先を読まずにはいられなかった。
    子供がある程度大きくなるまでは、その気持ちはずっと続くものだと...続きを読む
  • タラント
    周りと比べて自信をなくしていくみのりと自分が重なった。才能や使命がなくても、やりたいと思ったことを軽い気持ちで始めればいいんだと少し勇気をもらった気がする。誰のためでもない自分のために、とべ、とべ、たかく、たかく。
  • 紙の月
    何時横領が露見してしまうのか、終始ハラハラだった。何回も読むの辞めたいと思った!(いい意味で。)梨花の横領に対しての罪悪感や危機感などと言った感情の欠如が余計そうさせていたと思う。それに対して、不意に訪れる焦燥がこっちまで伝わってくる程えぐい。あとタイ行ってみたくなった。総じて最高。
  • 対岸の彼女
    胸がキュッと苦しくなった。
    主人公たちと同じような感情を感じたことが
    あるから。
    人はみなそれぞれで、変わっていく。
    自分が、人が、変わっていくことで不安を抱く
    こともあるけれど、それでも前に進んでいく
    しかないのだと思う。
  • 紙の月
    表紙の綺麗な絵に惹かれて買ったが、中身は表紙からは想像できないようなシリアスな話でびっくりした。
    会社のお金を横領したという事件は度々聞くが、このような裏があったのだと思った。梨花はいつからおかしくなったんだろう。梨花と光大の関係は初めからママ活みたいだなと思っていたが、親子でもないのに服や家を買い...続きを読む
  • 八日目の蝉
    終わりが気になって一気読みした。涙なしでは読めなかった。自分の子どもが誘拐されたらおかしくなる、許せない。なのに、希和子を応援してしまう自分がいる。このまま2人で幸せになって欲しいと願う自分がいる。「歯茎に白い歯が見える。宝石みたいだと思う」「海も山も、春の花も冬の雪も。びっくりするほど大きい象も飼...続きを読む