紙の月

紙の月

649円 (税込)

3pt

ただ好きで、ただ会いたいだけだった――わかば銀行の支店から一億円が横領された。容疑者は、梅澤梨花41歳。25歳で結婚し専業主婦となったが、子どもには恵まれず、銀行でパート勤めを始めた。真面目な働きぶりで契約社員になった梨花。そんなある日、顧客の孫である大学生の光太に出会うのだった……。あまりにもスリリングで、狂おしいまでに切実な、傑作長篇小説。各紙誌でも大絶賛された、第25回柴田錬三郎賞受賞作、待望の文庫化。

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紙の月 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年03月30日

    何時横領が露見してしまうのか、終始ハラハラだった。何回も読むの辞めたいと思った!(いい意味で。)梨花の横領に対しての罪悪感や危機感などと言った感情の欠如が余計そうさせていたと思う。それに対して、不意に訪れる焦燥がこっちまで伝わってくる程えぐい。あとタイ行ってみたくなった。総じて最高。

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    Posted by ブクログ 2024年01月17日

    ちょっとしたことで一歩を踏み外し、そこからだんだん深みにはまっていき取り返しのきかないところまできてしまう、そんなことが誰にでもある、そういうことか
    私には感想を書くのに難しかった。

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    Posted by ブクログ 2023年12月26日

    どこで、どこで間違ってしまったんだろう。
    ひとつ曲がり角を間違えるとそこからまた違う道が続くし、見たことのない景色が広がる。
    それは誰にもわからない。
     
    人生は落とし穴だらけ、そしてあみだくじのようなもので、一本道を違えると思ってもみないところへ着いてしまう。
    今、自分が立っているこの場所は正しか...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年11月12日

    始まりは軽い気持ちで、大したことないと思っていたことでも一度やってしまうと、またいいか、もう少しいいかと繰り返してしまって、だんだんとそれが当たり前になる。

    買い物依存、お金の話だったけど、他の依存症も同じなんだろうな。
    自分にも全く当てはまらないわけではない。

    自分のやっていることが分からなっ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年11月04日

    お金、見栄、夫婦関係、、いろんな要素が女の人生を左右することを凄くリアルに感じる作品!梨花は犯罪者になったけど、そうまでならなくても似た感覚で浪費する母親たちも描かれていて、いろいろ考えさせられた。TVでは見たことあったけど、本もすごく楽しめました!

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    Posted by ブクログ 2024年04月08日

    対岸の彼女がおもしろくて、2冊目の角田光代。
    なんで今まで読んでなかったんだろうと思える大御所の作家さん。今知ることができて良かった。

    この小説も良かった。
    1人1人の描写がとにかくリアル。自分はこんなことに絶対ならないと思っているけど、一歩踏み外したら同じことになるかもしれないと怖くなった。

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    Posted by ブクログ 2024年03月30日

    主人公が犯罪を犯すまでのちょっとしたきっかけや心の動き、というか心のか叫びが聞こえてきそうなくらいに表現が伝わりやすく描かれています。
    ただ、同著者の八日目の蝉(この作品を読んだあとしばらく他の本を読んでも気持ちが切り替えれなかった)と比べてしまうと感情移入まではしなかったかな。

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    Posted by ブクログ 2024年03月28日

    痺れた。
    “一億円もの横領”と聞くと、その犯人は新聞やテレビを隔てた向こう側に思えるけれど、そうではない。

    丁寧に描かれた物語がずっしりと質量を持って胸に届いた。
    主人公の梨花は少しずつ、ほんの小さなことの積み重ねで道を狂わしていく。その胸に抱く葛藤がこちらにも伝播してくるようだった。

    自分はそ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月17日

    旦那と過ごしている時間も、光太と過ごしている時間も、ずっとどこか空っぽ。
    梨花にとって本当に価値のあるものはなんだったのだろう。

    読後はなぜか落ち込んだ。
    解説にあった「ほんとうの梨花、には手が届きそうで届かない」からだろうか。

    それにしても旦那がくそ笑

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    Posted by ブクログ 2024年03月09日

    終盤につれて出てくる人物は、主人公りかを通じて”経済力で人をコントロールしようとする”という点で共通していることが浮き彫りになる。自分とは関係のない世界に生き、一見破天荒な行動を起こす人物の奥にある心理は自分にも共感する部分があり、惹き込まれた。

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