唯川恵のレビュー一覧

  • ヴァニティ
    お気に入りの唯川恵さんの作品です。
    中編・短編で構成されています。

    全ての作品にドラマがあって、物語の中に自然に入り込めます。

    どの女性達も個性豊かに生き生きと、時には優しく時には辛辣に描かれていますが、リアリティがあって、身近にいそうな女性達ばかりです。

    読み終わって満足感、そして早...続きを読む
  • テティスの逆鱗

    美容整形

    美容整形ものの小説にハマりこちらの本を見つけました。ストーリーの展開が早く最後まで飽きずに一気に読んでしまった。
    欲望のまま整形を繰り返す女性たちの心情が細かかった
  • 霧町ロマンティカ
    離婚しリストラに会い退職金と失業保険で昔父親が建てた軽井沢のロッジにやってきた梶木岳夫49歳の物語。ホームセンターの女性店員、その母親が営む小料理屋「しののめ」の女将、キャリア官僚の妻である官能的な女性、知的な女性獣医などに囲まれながら少しずつ軽井沢の町になじんでいく。でも、一番寄り添って暮らしたの...続きを読む
  • 燃えつきるまで
    失恋したときの心情や反応があまりにも共感できる。何回も読み返したいと思った。嫉妬は人間を狂わせる。私はそんなことしないようにしようと思ったけど、「何もそこまでと他人は思うだろう。けど自分は絶対にしないと言い切れるだろうか。」の言葉が刺さった。
  • 永遠の途中
    女性の生態のほぼ全てが分かるといっても過言ではない作品。
    結婚か仕事か。
    どちらの選択をしたかによって、女性はそれぞれの派閥に分かれることになる。自分の選択こそが正しい選択なのだと思いつつ、自分とは反対の選択をした女性を羨ましいとも思う。
    さらに面白いのは、選択する前の女性の多くが、私は両方手に入れ...続きを読む
  • 愛なんか
    唯川恵さんのこと、もっと知りたくなった。
    「夜が傷つける」はエンペラーと付き合っていた時のわたしのよう。
    "どんなに自立していても、恋の匂いのない女にはどこか哀れさが付きまとう。"
    結局セックスも家事もできる女が結婚はできるの?それとも両方できなくても選ばれる女が特別なの?
  • バッグをザックに持ち替えて
    唯川さんの登山エッセイ。
    山歩き未経験から、登山に引き込まれて、ハマっていく過程と、
    初心者の目線で体験する登山体験が綴られています。登山ガイドにもなりそう。
    危険と隣り合わせの先にご褒美のまつ登山を教えてくれる反面、素人が手を出すとどんなに怖いか、現実を教えてくれます。また、登場する唯川さんのご主...続きを読む
  • 肩ごしの恋人
    読み終わって読んで良かったと思える作品でした。
    唯川恵さんの作品は沢山読みましたが、こちらはちょっといつもと違うなと思いました。
    恋愛小説でもありますが、女性の真の友情のお話だと感じました。
    2人の女性、タイプは違う2人なのにどちらにもどこか共感できる部分がありました。

  • 雨心中
    私は結局、誰しも自分が一番かわいくて、大切だと思っている…
    ここまで人のことを想える、堕ちることができる人がいるの…?と思ったけれど、芳子は周也を通して自分を保ち、愛していたのかもしれないなぁ。自分のものが、欲しかったのか…。
  • 雨心中
    今まで読んできた唯川恵さんの作品とは違ってました。
    単純に言ってしまうと2人は依存している関係だと思いました。
    見方によっては世渡り下手で駄目な男の人、でも純粋すぎるゆえに
    不器用にしか生きられないのか。
    幸せってなんだろう?と考えさせられました。
    読んでいて辛くなる部分もあり
    重いけれ...続きを読む
  • 雨心中
    凄く入りやすい本でした。
    内容は、リアルなところがあり、うーんという感じてす。重いの一言かな。
    人生は、人それぞれの価値観ですね。
    それが人間なのかな?
  • あなたへの日々
    あーーーーいたいいたいいたいいたい。
    主人公にも相手にもうるせええええええええええええええええええええっていって全力でアッパーカット喰らわせたい衝動に駆られる

    "あなたは結局、自分しか愛せない人なのよ。そうでしょう、あなたは誰かのために何かをするってことに価値を見いだしたことがある?恋は向き合って...続きを読む
  • 愛しても届かない
    恋に溺れている時はエゴの塊だよなーと思う。
    自分の持っていないものに対する対する嫉妬、欲、見たくない己の醜い部分をこれだけ直視して自分に辟易している七々子は、ある意味素直でとても人間らしいなと思う。皆んな誰しも少なからず思い当たる感情が散りばめられているような気がして、苦々しく思いながら読んだ。
    ...続きを読む
  • 雨心中
    女性心理の描写がリアルで共感でき
    吸い込まれる様にサクサク読み進めてしまう唯川恵さんの作品。

    今回も続きが気になって仕方なくなる展開でした。
    幸せになって欲しい反面、どこまで堕ちる2人の逃避行という名の“心中”の結末は━━。
    作品に度々表現されている、
    雨のシーンや八重山吹のかくれ...続きを読む
  • 天に堕ちる
    直接的な表現は苦手だが、嫌な感じで終わらないのが凄く好きな小説。
    短編だったのも相まってページをめくる手が止まらなかった。文字通り多種多様な「愛」を巡ってこんなにも人間は多彩な物語を紡げるのかとワクワクした。
    1番好きだったのは茉莉の話。最後の1ページでしっかり裏切られた。
    深く何かを愛することは、...続きを読む
  • 愛しても届かない
    久しぶりに読んでて心が苦しかった。すごく。
    なぜかナナコの気持ちはよくわかった気がした。自分の心に響いてきた。自分には経験のないことだし彼女のしたことはよくないし、彼女自身につけも回ってきているけど。
    なんだろう、彼女を嫌いにはなれなかった。
    でも美咲は好きじゃないと思ってしまった自分がいた。...続きを読む
  • 淳子のてっぺん
    唯川恵さんの評価がまたガラッと変わった。
    恋愛小説だけではない。

    実在する世界的な登山家 田部井淳子さんをモデルに、女性登山隊としてエベレスト初登頂を果たすまでの様々な出来事が描かれている。
    時は半世紀前。
    ウーマンリブが叫ばれ出したとはいえ、まだまだ女性蔑視の男性がうようよ存在する時代だ。

    ...続きを読む
  • 燃えつきるまで

    涙…

    とにかく苦しい…玲子の気持ちの描写が上手すぎてとにかく苦しい。でも、こんな痛みを人はちゃんと忘れて(乗り越えて)次へ歩み出せるから人間ってすごい。痛みを感じたから強くなれるって言葉がぴったりな一冊です。
  • 淳子のてっぺん
    『文庫王国』から。厳密にはノンフ寄りの小説、とでも言うべきか。『肩越しの~』が素晴らしかっただけに、期待も膨らむ。他方、物語の分量がかなりのもので、それだけ息が続くのかという、一抹の不安もあったりして。いざ読み始めてみると、さすがのストーリーテリングで、どんどん惹き込まれる。その一方で、バッサリした...続きを読む
  • 雨心中
    女としては、共感しなくもないけど、やりすぎ。でもこの狂ってる感じがまた苦しくて、もどかしくて、上手くいかなさが、癖になる。