唯川恵のレビュー一覧

  • 燃えつきるまで
    ほんとは星5付けたいところだけど、
    きっとそれは状況や心境が主人公と
    重なってるからであって、何年後かに
    読み返した時にも星5を付けたいと
    思えたら修正したい。
    玲子がエスカレートしていく様を
    見ていると客観視出来て、おいおい
    それは辞めとけってストップをかけたくなるけど、
    一歩踏み外したら自分も似...続きを読む
  • 【電子特別版】みちづれの猫
    病院の待ち合いで読んでいた、
    冒頭の『ミャアの通り道』の最後でいきなり泣けた。
    どのお話しも『猫ってそうだよな〜』と納得しながら、
    いつもそばにいてくれるウチの猫への愛しさが、
    読み進めるごとにどんどん強くなるのがわかるし、
    猫と暮らす人はみんな同じ想いなんだなぁと、
    改めて実感する。

    ストーリー...続きを読む
  • テティスの逆鱗
     美容整形にハマった女性たちの悲惨な末路。老いを受け入れ、素直に穏やかに歳を重ねていくことができない気持ち、めっちゃわかる。わたしだってシワもシミも目の下のたるみも不必要に強靭な太腿も重力に逆らえないほっぺたもおっぱいもお尻も全部気に食わない。さらに良くなるためじゃなく、現状維持のためにすでにお金と...続きを読む
  • 愛に似たもの
    唯川さんは女性の触れられたくない問題
    結婚だったり嫉妬だったりを描くのがとても上手いと思う。

    どの章もすごく面白かった。
    最後ゾゾっとするのも良い。

  • 病む月
    【幸福とは何なのか。そんな抽象的なことを常に頭の片隅で考えつつ、考えても考えても出ない結論に見切りをつけて、女たちはとりあえず今日という日をしのいで生きる。身を守りながらも放埒に、飛翔しているはずなのに堕落しながら、生きるのである。】
  • 孤独で優しい夜
    一人の男を巡る能動的な女と受け身な女。
    お互いが両思いであることを知らない受け身な男女と、二人が動き出さない状況を利用して、男を手に入れた積極的な女。結婚後に実は両思いだったと知った受け身な二人は不倫を始める。
    略奪愛をしたのは結局どちらだったのか。

    ただただわがままでどうしようもないやつと思って...続きを読む
  • 雨心中
    唯川恵、すごい…
    恋愛の話のイメージが強かったけど、どんなジャンルの話もすごく上手。

    共依存の関係。虐待を受けて育った周也をどこまでも受け入れる、姉代わりの芳子。
    同じ施設で育った2人は普通の兄弟以上に支え合って暮らしている。
    周也の純粋さと短絡さがゆえどんどん道を踏み外していく…

    相手のことを...続きを読む
  • テティスの逆鱗
    整形自体は悪いことじゃないと思うけど、失うものの方が多い気がしてしまうので無理だなーと思ってしまう。容姿で辛い思いをしている人も多いだろうから、前向きになるための整形ならよいのでは。ただし、過ぎたるは及ばざるが如し。やり過ぎや、精神が壊れてしまうなら全く意味がない。
  • ゆうべ、もう恋なんかしないと誓った
    短編集で読みやすかったです。
    今の自分よりも大人の恋のお話でした。それでも、どうしてこんなひとに執着してしまうんだろう、相手の良いところしか見えていないんだろうな、などと恋というものは年齡で大きく変わるものではないですね。恋は、他人からみると馬鹿馬鹿しいもので、他人が理解することはできない。
  • 霧町ロマンティカ
    登場人物はわりと多くて多彩でしたが、一言でくくるなら身勝手な男たち、したたかな女たち。主人公の男の生き様は世間一般の共感や憧れを得るのは難しそうな気もしますが、50歳を前に生きることの意味に本気で向き合って自分を省りみる姿には徐々に応援したい気持ちすら湧いてきました。若い頃の利己的な性質から変化して...続きを読む
  • 手のひらの砂漠
    展開が気になり、どんどん読み進められた。後半は、幸せな結末を望みながら読んでいた。配偶者がDVって、恋人関係だと見極められないものなのか、気づいた時は遅いのか、恐ろしい。世間体や他人からの見え方を気にすると、どうしても取り繕ってしまうし。悲しい。

    主人公に感情移入というよりは「大切な家族や友人がこ...続きを読む
  • ヴァニティ
    続きが楽しみになる短編集小説
    最後が特に、どういう展開で終わるのかなぁと
    想像とはまた違った展開で良かった
    それと、ビデオテープのお話がまたドキドキで良かった
  • 肩ごしの恋人
    幼馴染で腐れ縁の対照的な2人の話
    男と金とブランド大好きなるり子と男を信用しない現実主義な萌。全く考え方が違うけど、特に萌の本当はみんな心の奥底ではるり子の用に生きたいけど
    それを恐れてるっていうのが凄く共感できる。自分も萌側の人間だな〜
    "結局萌って自分が1番大事なんだね"と言うセリフに当たり前や...続きを読む
  • 愛しても届かない
    夢中で一気読み。

    人をどうしようもないくらい好きになることは
    自分で自分を裏切ることもあるんだよなぁ

    ななこの自分でもどうしようもない感情
    どうしようもないくらい好きになってしまった相手の彼女がどんな人なのか気になる気持ちは分かる。
    そこからまさかの友だちとなり
    しっかり悪女となり、しゅんを自分...続きを読む
  • ナナイロノコイ
    恋愛小説も、アンソロジーも好きなので、こういう本は良い。
    映画化するっていう井上荒野さんの短編が一番好きだったかなあ。
  • 啼かない鳥は空に溺れる
    過保護な親と虐待(放任や暴言)する親、それぞれが見られて面白かった。亜沙子の親はまだしも、こんなに酷い事を子供にする親が居るのかと恐ろしくなります。
    最後はうまくいくかと思いきや怖かった。いやーこれが現実か。
    どちらの親も最終的には何も変わっておらず、千遥の親に関しては、確実に婚約破棄のタイミングを...続きを読む
  • 啼かない鳥は空に溺れる
    娘の結婚を機に、歪みがさらに浮き彫りになる2組の母娘の関係が交互に描かれてゆきます。

    愛情を求めても幼い頃から母親に暴言を吐かれ拒否されてきた千遥と、過干渉な母親の善意を装った重たい思いに絡めとられそうな亜沙子。

    まったく逆の関係性ではあるけれど、千遥も亜沙子も母親に自分の人生を支配されてきたと...続きを読む
  • 手のひらの砂漠
    DVの持つ問題、闇の深さに苦しく、
    胸が締め付けられながら、読み切った。
    一度DVにあってしまうことで
    周りの人を巻き込んでしまう恐怖や
    いつ加害者に見つかるかもしれない恐怖がついてまわり、終わりのない砂漠のような道のりの中を
    歩かされる。タイトルの手のひらは加害者のもので、被害者は砂漠を歩かなくて...続きを読む
  • 愛しても届かない
    恋人がいる男性、駿のことを好きになってしまった七々子がとった行動は、その恋人美咲と友達になること。
    「そんなつもりじゃない」と思いながらも少しずつ美咲を裏切り、駿に近づいていく。悪になりきれないからタチが悪い。

    恋をすると人はエゴイストになる。
    多かれ少なかれ周りを振り回し傷つけて、そうして手に入...続きを読む
  • ヴァニティ
    面白かった!
    特に印象に残ってるのは、ビデオテープの回。笑
    男女でいえないことってあるよね。(この場合男女に限らないけどw)

    こういう本たくさん読みたい〜