唯川恵のレビュー一覧
-
様々な日常の中での猫との生活。転機もあればそうでないこともある。大きな悩みも小さなきっかけで解れることもあることを思い出させてくれた作品。特に最後の川沿いを歩く作品が印象的。一言であらわすならば、少しだけ心に風が通る爽やかな短編集でした。Posted by ブクログ
-
36歳から74歳の12人の女性のリアルな恋愛話に、筆者の毒舌なツッコミが心地よく、読むのが楽しかった。恋愛小説より生々しく、男女の本音が満載で、人生の指針になる一冊だった。Posted by ブクログ
-
7つのネコ短編集。
ほわほわするようなおはなしではないけど、
また、がんばろうって思える作品でした。
こんなに泣くとはきいておりません笑
電車の通勤時間に読んでいたので、車内で泣いてしまって
周りの人にみられたかもしれないです。
読む際には、お家がおすすめです。Posted by ブクログ -
高瀬秋生という男の訃報により、動き出す5人の女性の人生。それぞれみんな違った悩みを抱えて生きているけど、5人全員に共通するのは『愛されたい』という気持ちなのかもしれない。
今まで近すぎて見えなかったもの。離れたからこそ見えるもの。
本当に大切はものは、実はもう手の中にある。それに気付くには、まずは自...続きを読むPosted by ブクログ -
猫にまつわる短編集。
優しくて温かいながらも、どこか別れの寂しさや切なさが心に残る素敵な話ばかりだった。
猫飼いとして特に心に残ったのは「運河沿いの使わしめ」と「約束の橋」
生きる気力を無くして汚部屋に住んでいたのを、猫との出会いで変わる江美。紆余曲折の長い人生をさまざまな猫と共に過ごしてきた幸乃...続きを読むPosted by ブクログ -
最後の数行を読んで、思わず息を呑んだ。その辺のホラー映画よりも怖かった。唯川恵さんは恋愛小説のイメージしかなかったため、今回のような話は新鮮だった。
母親に愛されすぎるが故に、縛り付けられる娘。
幼い頃から母親に憎まれ、お互いに憎悪の対象であった娘。どちらも苦しくなるほど辛く、読んでいて応えた。
千...続きを読むPosted by ブクログ -
母と娘の、歪ながら、ありふれた関係性。言葉で傷つける母親、言葉で縛り付ける母親、その中に渦巻く仄暗い心理。娘は大人になるにつれて母親の心理を読みとり、距離をとろうと抗っていきます。相手にされたような心理攻撃をやり返すのではなく、むしろなるべく相手を傷つけないように配慮して、波風を立てないよう努め、あ...続きを読むPosted by ブクログ
-
人生は自分の都合のよいようにばかりはいかないものです。ちょっとしたタイミングのずれで全く違う結果になることもありますよね。
そして、やっぱり人は大きくは変わらない。人の温かさに触れたと思ったら、あぁやっぱりと何かが待ち受けている怖さをずっと抱えながら、一気に読み進めました。Posted by ブクログ