唯川恵作品。2作品目。
時代が人を作る?、あるいは、人が時代を作る? バブル期の人生観とデフレ期では、こんなにも違うものでしょうか?
結婚と同時に壊れてゆく夫婦関係。バブル崩壊と同時に崩れてゆく未来予想図。
気持ちが納得できる部分が半分、首を傾げる部分が半分でした。”バブル”に踊った世代は、きっ
...続きを読むと彼ら以外には納得されないかもしれない。
主人公たちは、自己中心的でプライドが高く、どことなくお気楽です。まだまだ、時代がそれを許していたのでしょうか。恋愛なら絶対に別れる理由が、夫婦には当てはまらない、だけなのかもしれない。逃げられないのかもしれない。が、諦めているわけでもなく、許しているわけでもない。
生きるためか、幸せになるためか。一緒に時を過ごすうちに、夫婦の絆が深くなってゆくのかもしれない。「ベター・ハーフ」でいいんですね。
21世紀を迎えるエンディングでしたが、二人はまだ知らなかった。この年の日本はまだデフレの入り口でしかなかったことを。→意地悪かな?
気になったフレーズは以下:
★お母さんが私に教えてくれたのは、いい学校に入って、いい就職をして、いい条件の男を見つけて結婚すること。そうして、一生楽して暮らしてゆくこと
★小さい時から、家の手伝いなんかより一つでも多く単語を覚えなさいって、…。家庭科なんか受験に関係ないから頑張らなくっていいって。