唯川恵のレビュー一覧

  • 燃えつきるまで
    人を愛するということはなんて重いのだろう。
    終わろうとしている恋人との関係にしがみつく
    怜子の気持ちが伝わってきて辛く苦しくなりました。
    考えや行動が少し怖くもなりました。
    失恋から立ち直れていない人にお勧めの作品です。
  • 彼女の嫌いな彼女
    読みやすかったし、OLの世界の話の部分については「そういう事あるある」と思いながら読みました。
    女は他者からも自分自身も女の価値について年齢という基準に左右される。
    会社という場所が女性にとっては仕事だけとはならず、恋愛が関わってくること描写が上手いなと感じました。
  • 愛に似たもの
    こんな女は嫌だ、痛い、なりたくないって思う反面、どこかで共感してる自分がいてしんどくなる。

    過去の経験からこうしたら次はきっと上手くいくって考えて行動しても空回ったり、条件を気にするがあまりに相手と向き合うことを忘れてたり、他人や過去の男と比較して自分が作り上げた基準に振り回されて自分を見失ったり...続きを読む
  • 淳子のてっぺん
    山岳小説が好きで新田次郎、夢枕獏、沢木耕太郎など読んで来ました。女性が書く山岳小説ってどうなんだろうと思いながら手に取った一冊、なかなかの読み応えでした。女性として初めてエベレスト登頂を果たした登山家たちの内面をここまで書けるのは、女性ならではなんでしょうね。もう30年以上前、学生時代に田部井淳子さ...続きを読む
  • テティスの逆鱗
    美容整形を繰り返し人間としての心を失っていく女たち。

    顔や体でさえ欲しいものは何でも手に入る時代。

    欲しいと思うものが本当に必要なものなのか
    その判断を間違えると大切なものを失ってしまう。



  • 淳子のてっぺん
    伝記と迷ったけれど小説に.本当に読んでいるだけで山の厳しさ,人間関係の難しさに息がつまるようでした.こんな困難を乗り越えて頂上に立つ姿には圧倒されました.そしてそれを支えた家族特に夫には頭がさがる思い.出会った時からのぶれない人間性に心温まりました.
  • 淳子のてっぺん
    伝記的な感じだった。
    女性登山家、というのがかっこよかった!
    「山」というもののイメージが今までは薄かったけど、この本を読むと、山に興味が湧く?
    『のだめかんたーびれ』を読んだら、音楽の持つパワーに惹かれる、というか感動してぐわわっ!とくるけど、この本もそんな感じ。
    わくわくする。
    淳子さんの考えと...続きを読む
  • 瑠璃でもなく、玻璃でもなく
    初めて読んだ唯川さん。
    恋愛と結婚、どちらとも良いこと悪いことがあって、結局どちらを選択するかは自分次第のだな、というのが率直な感想を。
    単なる奪う側と奪われる側の話なのではなく、どういう過程でそうなっていくか、別れてからの英利子の開花してゆく才能、結婚してからの美月の成長、そちらにスポットが当てら...続きを読む
  • 愛には少し足りない
    やっぱ唯川恵さんの本、好きだなー。

    セックスとはなんぞや、愛とはなんぞや、という問いの答えにちょっとだけ近付けたような、そんな気持ちにさせてくれる小説って感じ。

    誰も彼もが頭の中で計算しながら上手く生きようと踠いているし、幸せになろうと頑張ってる。

    でも、人間には本能も欲もあって。

    誰とセッ...続きを読む
  • ヴァニティ
    すごくよかった!
    世代もばっちり合ってて、アラサードンピシャ

    短編でスラスラ読めて、ぐんぐん入ってくる感じ




    「女」の話。

    いい面も、悪い面も、これぞまさに女。


     


    神様が人間にくれた最大のプレゼントは

    「忘れる」ってこと



    好きなフレーズ!

    に対して、逆だよって言う彼の台...続きを読む
  • イブの憂鬱

    主人公の真緒と同じで結婚に逃げようとしていた時期がありました。でも結局は上手くいきませんでした。
    その当時の自分は何もかも上手くいかず「結婚」に救いを求めていたかもしれません。
    「誰か私を愛して」「私に安定と幸せをください」と相手に求めてしまう所謂くれくれ星人でした。
    主人公の真緒も最初は何の取り...続きを読む
  • 永遠の途中
    2019.11.11

    仕事か家庭か。
    現代社会の日本人女性でこの物語が刺さる人はかなりいると思う。
    かくいう私もこの本、ぐさっときた。
    今や結婚が全てではない、かといって仕事が全て成功するわけでもない。1人の男がターニングポイントになるが、完全な幸せではないし、完全な正解もなく
    どちらも隣の芝は青...続きを読む
  • 孤独で優しい夜

    男には伺いしれない世界かも?

    出だしが面白そうだったので、購入して一気に読んでしまった。下手な映画1本より面白かったし、男の考え方と女の感じ方のズレがなかなか興味深かった。最後がどういった結末になるかは、読んだあなたが感じて下さい。
  • 淳子のてっぺん
    世界最高峰エベレスト8848メートルの頂を目指した女性の物語。『女なんか』『女のくせに』と差別に立ち向かう一方で女同士の嫉妬、軋轢にも悩む姿は当時(1975年)から40年近く経過している今でも同じ悩みを抱えている世の中の女性は多くいるはず。『男のくせに』に悩む男性、目標や夢の前に立ちはだかる壁にぶつ...続きを読む
  • さよならをするために
    まるで、さよならをするために恋をするよう

    さよなら。
    それは必ずしも辛いだけじゃない。
    さよならをすることで強くなれた。
    清々しい気持ちにもなった。

    5つのさよならを描いた恋愛短編集。
    恋愛の名言がたくさん。

    『さよならの向こう側』が一番よかった。
  • サマー・バレンタイン
    美星町。行きたくなったな。

    きっとみんな青春時代にひとつやふたつ心残りを抱えてるよね。過去のことであっても自分が納得できないと前を見られないのだよね。

    病室で、みんなが弱さを見せ合うシーン、よかった。
    それをつっぱねた夏彦の心の中が知りたかったなー。
  • ため息の時間
    「ったく、男ってばよぉ」と男のズルさに嫌気がさすが、「女はやはり、したたかよのぉ」そんな気持ちにさせられる恋愛9短編集。男がぎゃふんと言う話が多いのだが.....好みの話はブリッコ女とサバサバ女の狭間で揺れる『言い分』、ラストに驚いた『分身』、ざまーみろな『バス・ストップ』。『終の季節』と『父が帰る...続きを読む
  • 愛しても届かない
    友達を裏切ってまで手に入れた恋なのにうまくいかず、結局最後までその友達が頭のなかにも現実でも付き纏う。
    自分がそのひとの何なのか、何番目なのか考えてしまうのも元カノの影を探してしまうのも、終わりを告げられるのを恐れて言いたいことを言えないのも、痛いほど共感した。
  • テティスの逆鱗
    4人の女性と整形外科医の5つの視点から書かれた物語。
    女優、主婦、キャバ嬢、社長令嬢とバラバラだが美容整形に依存しているのはみんな同じであった。
    この話ででてくる唯一“普通”の受付嬢の秋美が意外とキーになっていて、地味でありながら自然な美しさをもつ秋美を4人はみな羨んでいた。
    美しい外見でチヤホヤさ...続きを読む
  • めまい
    怖いけど現実にもこうゆう人いそうだな、、と共感できる部分が多々ありました。先が知りたくてスラスラ読めました。