唯川恵のレビュー一覧

  • 淳子のてっぺん
    分厚い本だが、一気に読み終えた。田部井さんが女性登山家として、先駆け的な存在である事は知っていたが、それは田部井さんが健康で前向きで努力家なだけでなく、冷静沈着、優秀な方だったからこそ、成す事ができたのだ。また、思いやりがあり、決して偉ぶらないが、決断力があり、リーダーシップがある。
    「女性なんて‥...続きを読む
  • 愛しても届かない
    駿を巡って女性2人の奪い合い。
    女心って怖いなとも思うし、
    恋も怖いと思う。

    でも結局嘘をついて恋人を引き裂いて自分のものにしてもそれは自分にまた返ってくるし、
    心は満たされない。
  • わたしのためにできること
    今の私には必要な本だと思い購入。唯川さんの優しい言葉は、読んでいる人を思って書いてくれている事が良く判る。
    できない時は…など、さらに突っ込んで、色々な場合を想定して補足してくれているのも良い。
    本当に上手く?というか、自分で納得して人生が送れていないような気がして、もの凄く困っている。もっと好き嫌...続きを読む
  • テティスの逆鱗
    美の追求が辿りつく成れの果てを描いているような作品でした。
    美しさとは誰もを圧倒する強さであることを実感するとともに、終わりのない欲望に囚われ、「バケモノ」へと変貌していく姿が忘れられません。
    女性の願望を叶えるだけが気づいた時にはもう遅い。変えることに重きを置く価値観が根本にあるからこそ、今を受け...続きを読む
  • 淳子のてっぺん
    女性でエベレストに初登頂された田部井淳子さんをモデルとしたフィクション作品。
    登頂成功と言う点の情報でしか知らなかったが、登山がこんなにも危険で死と隣り合わせのものであり、そこまでの葛藤や苦労、全く知らなかった背景が次々と出てくることに圧倒された。
    そして成功はスーパーマンによってもたらされるもので...続きを読む
  • 恋人はいつも不在
    「恋人がいつも不在」彼氏から面倒な存在だと思われて彼氏に振り回される話だと予想していた。読み始めは確かに彼氏に依存し振り回される彼女であり、女子からすると悲しい気持ちになる事が多かった。
    彼氏から彼女へ連絡を取る事は稀であったがその理由を知った時、私自身当てはまる事があり行いを見直す良いきっかけにな...続きを読む
  • 永遠の途中
    会社の同期だった2人が、1人は寿退社、もう1人は独身バリキャリという道を進んでいく。そんな2人の約40年の軌跡を描いた小説。

    少し時代が古く、極端な描写に感じるところもあるものの、女子同士の嫉妬や同情、戸惑い、優越感など心に渦巻くものをリアルに描写しているなぁと女の1人として面白く読んだ。

    共感...続きを読む
  • 淳子のてっぺん
    欠かさず読んでいる唯川 恵さん。

    唯川さんと言えば恋愛小説のイメージが強いですが、本作は登山家の田部井淳子さんをモデルにした限りなくノンフィクションに近い作品となっています。

    ページ数にして435ページ。
    フォントサイズも小さ目で、聞きなれない地名や登山用語などがあり、読むのにかなり時間を要しま...続きを読む
  • 燃えつきるまで
    とても良かった。ハッピーエンドになるかバッドエンドになるかは最後まで予測出来ない。面白かったしスッとした。
  • 肩ごしの恋人
    るり子は芯があって潔くて見てて気持ちいいから好きだし、萌も冷たさの中に優しさがあって惚れ惚れしちゃうし、崇なんてもう私の家にも居候してほしい!とにかく登場人物も物語のテンポも全部が好き
  • 別れの言葉を私から 新装版
    恋愛の選択権は私にある
    選ばれたい じゃなくて 選ぶ
    理性と欲望は違う 欲望と違って理性は経験が必要。なら思う存分欲望にかまけた後後悔し、理性を培うしかない
    恋愛指南 これを軸に恋愛したい
  • ゆうべ、もう恋なんかしないと誓った
    唯川恵さんの小説を久しぶりに読みました。他の著書と同じように、どんどんと引き込まれますが短編集なので、そこから先は読者が自由に思い描けるので、それもまた良いものだと思います。解説の鎌田敏夫さんの文章も良かったです。
  • 永遠の途中
    過去、単行本でも読んだ本。
    文庫になっていて再読。

    乃梨子と薫。
    同期で広告代理店に就職した2人の、同じ歳のお互いの様子を交互に描いてある。

    比較対象になりやすい、専業主婦とバリキャリ。
    どっちががうまくいっている時は、もう1人はうまくいっていなくて、…という繰り返し。
    どっちの人生の出来事も、...続きを読む
  • 淳子のてっぺん
    登山ものはなぜかたまに読みたくなる。命懸けで過酷なチャレンジに対する尊敬、憧れ、嫉妬なのかなぁ。期待以上に感動させてもらいました。

    まず、田部井さんが少し前まで単身赴任してた郡山の隣、三春町出身と分かっただけで親近感。晩年の穏やかそうな彼女をテレビでみるくらいだったが、一女性として心も体も鍛練を重...続きを読む
  • テティスの逆鱗
    少し前に読んだ「美容医療最新事情」の紹介されていた作品。百田尚樹氏の「モンスター」は読んだけど、こちらの作品の方がほうがエグイ。
    「美しくなりたい」と美を追求することは決して悪いことではない。
    寧ろ、女性でも男性でも同じことをしているだろう。
    美容整形も否定はしない。うまくやっている人も沢山いるし、...続きを読む
  • 啼かない鳥は空に溺れる
    2組の母子が出てくる。

    1組は母子家庭で、亜沙子は母の気にいる人と、お見合い的な出会いをして婚約する。
    だが、そのひとには予想できない性癖があり、それが原因で婚約破棄。
    その後、一卵性双生児のようだった母は体調を崩しがちになり、それで娘を縛り付ける。

    もう1組は、裕福な地方の社長の娘として産まれ...続きを読む
  • 恋人たちの誤算
    姉が買って家にあった本。
    まだタイトルは「天使たちの誤算」だった。
    中高生の頃、何度も読んだ。
    悔しくて悔しくて泣けた本は、後にも先にもこれだけだと思う。
    34歳のいま読んだらどう思うか分からないけれど、当時はとにかく何度も読んだ。
  • ナナイロノコイ
    久しく恋愛小説から離れていたので肩慣らしのように選んで読んだ一冊。好きだった作家の作品ばかりなので、読後感はいい。恋愛小説を読むと自分の日常すら物語のように言語化されていく感覚を思い出した。でも長いこと離れていたので恋愛小説特有の「におい」に鈍感になっていた。寂しいにおい、切ないにおい…。読みすすめ...続きを読む
  • 永遠の途中
    感想書いてなかった…。
    あのときああすればよかった、って、違う道を選んだもうひとりの自分に嫉妬するのはなんてむなしいんだろう。
    たとえどんな道を選んで、どんな未来が待っていようと、女としても人間としても強く生きていきたい、と思えた本です。
  • 手のひらの砂漠
    DV(ドメスティクバイオレンス)がテーマなだけに、この本を面白いと言うと語弊がありますが、とにかく展開が気になり最初から最後まで一気に読めました。

    主人公の可穂子にかなり感情移入してしまい、絶えず脳内映像で動き、途中から真剣に応援していました。

    他の登場人物、可穂子の夫の不気味さ、エコファー...続きを読む