平川克美のレビュー一覧
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自分と考え方がここまで一致する本というのも珍しい。
そもそもグローバルとはなんなのだろうと考えると人の持ち物を容赦なく奪うという事この一言に尽きるのではないだろうか。今までは多様化という言葉で成り立ってきた社会がグローバルという掛け声ひとつで強者に吸収されようとしている。こんな考え方が特に気...続きを読むPosted by ブクログ -
この本の前に「資本主義の終焉と歴史の危機」を読んだので、同じ方向へ加速されました。
大企業主義というか、成長主義によって、知らずにとてもひどい世界を作り上げてしまったことへの反省は、もっと日を浴びていいのではないかと思います。
後戻りはできないですが、ゆっくりとでも方向展開できればと思います。Posted by ブクログ -
グローバルな人材、グローバルな企業、ここ何年も耳にタコな「グローバル」「グローバリズム」。かっこいいような、先進的なイメージながらも、なんとなく眉唾なものを漠然と感じる訳が分かった。やっぱりそういう面があったのね、と。そして、現政権への不安感って、右傾化だけじゃなく、そういう危ういものを推し進めよう...続きを読むPosted by ブクログ
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ご本人も自覚ありそうだけど、夏目漱石の私の個人主義に通じそうな本だった。
読んでる最中はちょっと好きになれないかなーと思ったわりに、読み終わってみたら意外にふせん沢山貼っていた。
一番響いたのはウルグアイ大統領ホセ・ムヒカの演説の引用でしたが。。
これから先世界はどこに向かって行くのかなと考えさせら...続きを読むPosted by ブクログ -
・グローバリズムとは、アメリカが世界に広めたイデオロギーのことで、いわゆるグローバリゼーションとは区別している。
・「今や、英語ぐらいできないと世界に乗り遅れる」とか「グローバル化に対応して日本も鎖国的な上京から脱しないといけない」とか、「このままでは、日本は世界に取り残されてしまう」とはいうが、...続きを読むPosted by ブクログ -
面白い。書かれてある内容についてはすべてにおいて
同意したいことばかり。
内田樹氏の仲間的な著者なので、内容的には
同じようなことではありますが、平川氏のほうが
論理的・理論的によくわかる気がします。
株式会社とグローバリズムに対しての警鐘。
成長すること・右肩上がりであることのみを
前提とした株...続きを読むPosted by ブクログ -
グローバル化について本当の意味での豊かさを実現出来るの?と、問いかける一冊。教育や医療や昔ながらの商店街にもグローバル化を持ち込むことで、金銭的な豊かさは良くはなっても、二極化が進むだけだよ。中間層が一気に引き落とされるよ、心が貧しくなるよ、といった本。グローバル化に違和感感じる人にオススメしたい一...続きを読むPosted by ブクログ
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ポストグローバル社会論と日本の未来を考えるシンポジウムの記録。
第2回の、イケダハヤト氏と高木新平氏の視点がユニークで面白い。
マスコミ報道ではわからない橋下市長に選挙で敗れた平松氏の思想や人となりも知ることができる。Posted by ブクログ -
グローバリズムを疑う。成長し続けることを前提とした資本主義はいつか限界点に達する。資本主義は常に新たな市場、貧しい者、安価な労働力を求め続ける。つまるところ貧富の差があることを前提としている。もっとも裕福になったはずのアメリカや日本で、逆に貧富の差が増大しているということは、やはりそれを必要としてい...続きを読むPosted by ブクログ
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グローバル化、新自由主義、何だか地に足が付いていないことがどんどん進んでいるような…。身体感覚のない言論が過激さを加速する。匿名のネット上での発言が問題になるのも納得です。
ここのところの内田氏はグローバル化、グローバル企業と国民国家が相入れない関係であることを盛んに書いています。株式会社の平均寿...続きを読むPosted by ブクログ -
この本のもととなったシンポジウムは2012年の衆議院選挙の前後になされたもので、出版されたのが今回の参議院選挙の直前。
丁度そういう時期に読んで、中々興味深かった。
特に、20代の若者の率直な意見は面白かった。
こういう多様性というのがどんどん広がってきて、色んな人が色んな事を言い、実践できる社会に...続きを読むPosted by ブクログ -
国民政治とグローバル企業・資本主義は基本的に相いれないものだ、という内田氏の主張が何よりのキーワード。
国に対して競争のし易い環境を!と要求する企業がいかに独善的か、、というのを考えさせられる。グローバリズムを標榜する企業・政治家にロクなものは無い、と改めて認識。Posted by ブクログ -
内田:この20年ほどの「構造改革・規制緩和」の流れというのは、こういう国民国家が「弱者」のために担保してきた諸制度を「無駄使い」で非効率だと謗るものでした。(P.5)
中島:かつての70年代くらいの若者にとって、未来というのは輝けるものとして存在した。とすると、今ある自分の現実に対して「俺にはもっ...続きを読むPosted by ブクログ -
副題として 「退化に生きる、我ら」とある。
著者は、2000年あたり を境に 価値観が変わったと指摘する。
なぜかわったのか よく見えない という。
それを探る作業が この本のようだ。
言葉使いは 巧みで まるで 全共闘の闘士のようである。
ヒラカワ氏は言う
『果たして 私たちは、揺れ動く時代...続きを読むPosted by ブクログ