平川克美のレビュー一覧

  • 街場の平成論
    それぞれの先生の平成論を読み、自分自身が個人的にあまりにも暗いので、なんだかますます暗くなった。
    そして、そんなつもりはなかったのに、私にとっての平成を振り返り、「なぜこんなことになってしまったのか」「30年前にはまさかこんなことになるとは思わなかった」と同じことを感じて暗くなった。
    救いは、鷲田清...続きを読む
  • 路地裏の民主主義
    ★★★2019年5月レビュー★★★


    鳥取県中部の「汽水空港」という本屋で購入。
    人々の生活の息遣いが聞こえる路地裏のような場所から、日本の民主主義を語る。
    「株価」や「GDP」といった、現場の感覚とは程遠い数値ではなく、羽田、大田区界隈を歩きながら日本の現実を語る。


    印象に残った内容を少し紹...続きを読む
  • 転換期を生きるきみたちへ
     中学生、あるいは高校生ぐらいの読者を対象にしているシリーズの一冊。ほかの出版社の、ぼくは気に入っている「よりみちパンセ」のシリーズより少し年上の読者が想定読者か?
     内容は、あれこれあるのだけれど、高橋源一郎の、アメリカの大統領だった、オバマの広島訪問演説に対する解説(?)が俊逸、さすが「ゲンちゃ...続きを読む
  • 街場の五輪論
    2014年に単行本として出されたときに
    読んでいて、
    そりゃあ そうだ
    と 何度も賛同しながら
    読んでいた

    そして
    それから五年経った
    今、
    本書で予測されていたことが
    そのまんま
    いたるところで噴き出していることに
    納得するよりも
    ますます唖然としてしまう

    いくら考えても
    やはり
    東京五輪は
    ...続きを読む
  • 僕たちの居場所論
    まず内容ですが、
    第1章 いちばん自分らしい場所
    第2章 つながるということの本質
    第3章 好き嫌いと価値観の共有
    第4章 師匠の存在、家族が自己にもたらすもの

    自分の居場所を見つけられない人が増えてきているという時代、それぞれ違う立場で活躍してきた内田樹・平川克美・名越康文の朋友の3人が、自分ら...続きを読む
  • 脱グローバル論 日本の未来のつくりかた
    前大阪市長の平松邦夫が立ち上げた「公共政策ラボ」主催のシンポジウムの模様をまとめた一冊。この本を手に取った理由は、ほかでもない内田樹が討論をリードしているから。早くから橋本徹の教育に関する施策に異議を唱えていた内田樹が、その橋本徹に選挙で敗れた平松邦夫とタッグを組んだわけだから、ちょっと見過ごすこと...続きを読む
  • 転換期を生きるきみたちへ
    このレベルの本が一番わかりやすい。厭世的な世の中で、誰も意思決定をしない状態が続いている。日本を正常な形に戻すべきだね。その方法論は今国会で審議されている改憲論ではないことだけはわかってる。頑張れるかな、戦争も安保も知らない世代が。問われてるね。この世代の役割が。
  • 転換期を生きるきみたちへ
    2016年夏は執筆活動に大忙しだったらしいウチダ先生が解き放つ憂国のオムニバス。『街場の憂国会議』『日本の反知性主義』に続く第三弾。中でも、岡田憲治の「空気」に関する一筆は必読。あるのにない、とはこういうことか。
  • 転換期を生きるきみたちへ
    中高生ではないが読んだ。
    白井聡さんが書かれていたが、もう今の私たち大人はダメなので、若い人たちに頑張って欲しい。
    この本をどれだけの中高生が読んでくれるのか、自分の中高時代を考えると疑問だが、私たちが読んで、若い人にできるだけ伝えるということはできるかも。
  • 転換期を生きるきみたちへ
    今後の参考に。

    「職に就くことは自己実現のためでも夢をかなえるためのものでもない。」

    という一言には、なるほど。とちょっとカタルシスでした。
  • 転換期を生きるきみたちへ
    副題「中高生に伝えておきたいたいせつなこと」とあるように、中高生へのメッセージとして書かれた本。
    難しい内容でも平易な文章で書かれていて、著者が読者に伝えようという真摯な姿勢を感じた。
    高校生ごろに出会うととてもいい本のように思う。
    未来の日本を憂いて、どうにかしたいと真面目に思っている大人もいるん...続きを読む
  • 転換期を生きるきみたちへ
    高校生が文章を読むに当たり、基本的な考え方をあたえてくれる、良本。
    平川克美「人口減少社会について根源的に考えてみる」ではグラフの見方とともに、当たり前のようにように言われている言説について批判的な見方を示唆する。
    仲野徹「科学者の考え方-生命科学からの私見」ではパラダイムシフト、疑う、シンプルに考...続きを読む
  • 転換期を生きるきみたちへ
    【読書メモ】

    p185
    ・何のために勉強するのですか?
    自分の頭で考え、自分の言葉で自分の意見を言う。ただそのためだけに勉強するのです。山本義隆

    p190
    ・同じことを、違った側面から考える視点を与えてもらうためにディスカッションをするのです。当たり前のことですが、自分は自分の考えに染まりきって...続きを読む
  • 「あまのじゃく」に考える 時流に流されず、群れをつくらず、本質を見失わず
    自分の頭で「考えること」を、導いてくれる本だと思います。▼言葉というものは両義的、反対の意味を持っている。人間の存在そのものが両義的であるから。/「こうすれば、ああなる思考」(養老孟司)というリニア的思考に人生は従わない。/「考える」とは反時代的、反社会的な行為である(立教大学総長吉岡知也)。/一つ...続きを読む
  • 「あまのじゃく」に考える 時流に流されず、群れをつくらず、本質を見失わず
    インプットに対して、予想していたアウトプットが出ない。予想外のアウトプットが出るというのが人間の一つの特徴…
    自分で考えるというのは、誰も考えたことのないことを考えることではなく、どんな些細なことであっても、誰も考えたことのないようなやり方で考えるということ…
  • 言葉が鍛えられる場所
    言葉と詩について書いてある本書の内容に共感できる。引用する詩は難しいものが多いが、筆者の視点が分かりやすい。▼「嘘」(P164~)……後ろめたさという制御……この人(安倍総理)の言葉には何か決定的に重要なものが欠落しているとしか思えないのです。いつも、自分というものを棚上げにしたところで、相手を打ち...続きを読む
  • 言葉が鍛えられる場所
    ブルキナファソの友人がいる
    彼の話す言葉はフランス語とジュラ語
    もちろん、
    私は話せない
    でも、出逢った時から
    なにか惹かれるものがあり
    「言葉」にかんしては
    それほど苦労したということがない
    むしろ、うまく伝えられないところを
    楽しむほどのところだったような気もする

    日本語で話し合える友人がいる...続きを読む
  • 転換期を生きるきみたちへ
    年代はあるにせよ転換期ということは認識しなければいけない。
    何でも吸収できる学生時代の脳は、なくした今になってほしくなるもの。無い物ねだりです。
  • 僕たちの居場所論
    内田樹氏と平川克己氏・名越康文氏3人の鼎談
    内田氏と平川氏の著作はよく読んでいますが
    その内容が会話として出てくるという感じ。
    内田氏と平川氏の関係や、大田区や荏原中延
    等々力、武蔵小山とか、私の今の生活圏内である
    場所の話がでてきて、いつもにも増して、
    内容のみならず面白く読めました。
  • 「あまのじゃく」に考える 時流に流されず、群れをつくらず、本質を見失わず
    肩の力が抜けるエッセー(だと思っている)

    固定観念に縛られているなと痛感しました。

    あまのじゃく、とは単に右向け右に対して左を向くことではなく「右向け右!なぜそうしなければならないのだろうか?」のように(←これは私の解釈ですが)根源的なことを考えること。

    そんなものの見方、スタンスで生きていく...続きを読む