平川克美のレビュー一覧

  • 株式会社の世界史―「病理」と「戦争」の500年
    第一部では、株式会社の歴史的成り立ちの解説であり、中世キリスト教会の三位一体説から来る法人としての永続性と、聖職者への委託の仕組みに端を発し、それが東インド会社からの収奪の重商主義〜産業革命による生産性競争の産業資本主義〜金でカネを買うグローバル金融資本主義へと変遷してきている様がよく理解できる。
    ...続きを読む
  • 路地裏で考える ──世界の饒舌さに抵抗する拠点
     戦後、変化したもので重要なものは家族システム。70年代以降、権威主義的大家族が崩壊し核家族へ移行。出生数は100万人を割り込み・・・。人口減少は市場を縮小化。社会の全てのシステムや価値観は、人口増大局面で考量されたもの。株式会社、利息・配当の金融システム、年金や社会保障など。人口減少時代の新しい社...続きを読む
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    中高生向けとして編まれた本
    私は三十代のおっさんだが、内田さんをはじめとした学者、活動家の方々がどういうメッセージを送るのか興味深く読めた。
  • 街場の平成論
    内田が、編集した各界の有識者による平成論集。

    日本がアメリカの属国であるということをモチーフに戦後のステージを整理し、かつ平成を総括した内田の洞察には恐れ入った。そして、自分なりの平成論を書いてみたいと思った。

    一通り読み終わり、いろいろな視点があるものだと思う。
    中でも面白いのは、
    日韓平成史...続きを読む
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    まえがきに掲載されている「寄稿のお願い」で書かれている通りに、書かれていることは、一人ひとり違った切り口の「ポストコロナ期を生きるきみたちへ」のメッセージ。

    本当に私が中高生だったら、偶然にでも見つけて手に取って欲しい。手に取れるところに存在して欲しい。

    政治学者、疫学者から宗教学者、そしてアー...続きを読む
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    ポストコロナ期という題名が気になって読んでみた。
    いろんな著者の考えを知れて興味深い。

    権威にただ従うだけではダメなこと
    自分の頭でよく考えること
    周りの空気に流されなくてもいいこと

    が、いろんな立場の著者から述べられている。

    わかっていても難しいんだけどね、というのが
    大人になってしまった自...続きを読む
  • 言葉が鍛えられる場所
    読み終えて、言葉を鍛える ならば、本当に多く人が紡いだ言葉を読み、それを自分の中で咀嚼し、アウトプットし続けなければ…鍛えられるものではないなあと思いました。
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    コロナ後の世界を想定しているため、コロナに対する寄稿が大半を占めるが、むしろbeforeコロナにあった問題が断絶せず続いていると感じた。
    内田樹さんのベーシック・インカムについての話はブルシットジョブ(くそな仕事)から人を解放する方法の1つだと感じた。
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    2020年の8月くらいに書かれた内田樹さん編のアンソロジー。
    コロナをへてポストコロナに対しての中高生・大学生
    に向けて30代・40代・50代・60代・70代の著作者が
    指針というかメッセージ集です。
    前書きの内田樹さんの『各代の著作者からの想定読者にたいするいうべき言葉は『ごめんなさい』』という部...続きを読む
  • 株式会社の世界史―「病理」と「戦争」の500年
    株式会社経営者が語る株式会社論。法人ってこわい!理性しかないから血も涙もない。できれば俺は地に足をつけたい。ああすればこうなるではなく、なるようになるで行きたいとと…
  • 路地裏の民主主義
    ■メインテーマ
    グローバルの違和感とは何か?

    ■感想
    グローバリズムの波によって、信用、他者とのつながりの場であった仕事の役割が、単なるお金を稼ぐ手段・レバレッジ・合理性の追求を追い求めるものになった。
  • 言葉が鍛えられる場所
    安保闘争の頃の詩人何人か オーデン 平成天皇 司馬遼太郎はナショナリズムとは何でないのかを語っているがでは愛国心とは? リービ英雄 羽田浦地図1984と小関智弘さん 鈴木志郎康 「完全にコントロール」の嘘 鮎川信夫 吉本隆明 

    「日本封建制の優生遺伝子」振り返ると半世紀前、封建的なものからどうやっ...続きを読む
  • 転換期を生きるきみたちへ
    中高生にとって必読の書であるのはもちろん、私たち大人も読んでおくべき1冊。
    以下、印象に残ったフレーズを。

    「この世に『最低の学校』というのがあるとすれば、それは教員全員が同じ教育理念を信じ、同じ教育方法で、同じ教育目標のために授業をしている学校だと思います(独裁者が支配している国の学校はたぶんそ...続きを読む
  • 路地裏の資本主義
    資本主義生産様式では、日本に起きている問題の拡大が収束することはありません。

     資本主義生産様式では、日本に起きている問題の拡大が加速することはあっても、収束することはありません。もはや、各国単位の問題ではないので、政策で抑え込むことは不可能なのではないかと思われるのです。

    >『路地裏の資本主義...続きを読む
  • 一回半ひねりの働き方 反戦略的ビジネスのすすめ
    著者の第一作である『反戦略的ビジネスのすすめ』(2004年、洋泉社)の新版です。

    「まえがき」には、「一生のうちで1冊だけ書くつもりで書いた本なので、あれやこれや考えめぐらし、脳みそが汗をかくほど無い知恵を絞り、逡巡し、戸惑いながら書きすすめることになった」とあり、「本書の文体が、直線的、論理的、...続きを読む
  • 一回半ひねりの働き方 反戦略的ビジネスのすすめ
    ☆☆☆2019年9月☆☆☆


    少し難しい本だった。ビジネスに戦略はいらない。平川氏の著作としては、実用書に近いのかな?と思った。
  • 経済成長という病 退化に生きる、我ら
    ☆☆☆2019年9月☆☆☆


    最近、平川氏の著作を読むことが多い。
    共感できることが多いのだ。
    ここのところ、日本は「お金」こそが人の価値を決めるかのような風潮が強い。貧しいことを恥と考える。
    その根底には、経済成長至上主義や市場至上主義があるという。もっと人々の生活やヒューマンスケールを意識した...続きを読む
  • 路地裏の資本主義
    ☆☆☆2019年8月☆☆☆


    資本主義、株式会社というのが成長を前提としており
    永続的な存在ではないと筆者は述べる。もろ手を挙げて同意したい。
  • 街場の平成論
    ☆☆☆2019年8月レビュー☆☆☆


    内田樹を編者として、稀代の論客が「平成」をテーマに持論を展開する。共感できるところもあれば、できないところもある。
  • 転換期を生きるきみたちへ
    結構難しい本。これを読む中高生はすごい。
    いじめはあるけど、いじめはない。
    本当に何でもそうなんだ。ちゃんと見ないと、
    何にも見えない。