平川克美のレビュー一覧

  • 移行期的乱世の思考 「誰も経験したことがない時代」をどう生きるか
    平川克美さんの研究分野である経済とはちょっと反れて、「移行期的混乱期」における思考法を主に取り扱った本。
    テイストは違っていたが、かなりおもしろかった!心に残る文章が多かった。
    ものごとを悪い意味で「わかりやすく」してしまう「縮減」という言葉がキーワードやった気がします。それを頭に入れて、次元を上げ...続きを読む
  • 経済成長という病 退化に生きる、我ら
    現代は少子化が進んでいるのではなく、むしろ今までの人口増加が異常で、今は正常な出生率に戻りつつあるんだ、という意見がおもしろい。そして納得!
    震災があった今、この本を読むと、いろいろと考えさせられます。
  • 経済成長という病 退化に生きる、我ら
    「実感の無い景気回復」と言われたのが数年前でしたが、それを実現させたのが所謂「泡銭」で、出資と経営の分離云々が叫ばれて、やがて至上資本主義が暴走を始めた…
    これから先は経済成長に囚われることなく、「地に足をつけた社会にしましょう」と謳う著者。
    それを敷衍して秋葉原の事件や人口減少の前途を「経営者」の...続きを読む
  • 経済成長という病 退化に生きる、我ら
    2年越しでようやく読めた本。
    読み進むにつれ、社会システムにまで言及されていて、真ん中をすぎたあたりから読むのが止まらなくなりました。
    話題は少し古くなってしまったけど、そのことを差し引いても今のタイミングで読むことができてよかったと思いました。
  • 経済成長という病 退化に生きる、我ら
    かつて日本経済のバブルが弾けたとき、政官財の護送船団方式を批判し、否定したのは、アメリカではなかったか。そのアメリカが昨年9月のリーマン・ショック以来、なりふり構わず大企業の再建・援助に、躍起になっているのはどうした理屈であろうか。

    思えば、アメリカが振りかざす「正義」の旗はなんと醜いことだろう。...続きを読む
  • 経済成長という病 退化に生きる、我ら
    1950年生まれの団塊の世代が経験した戦後日本の辿ってきた道を概観し、経済成長とは日本人・日本社会にとって何であったのかを身の回りで起こった些細な現象にコメントを加えながら書き綴ったものである。

    経済学者岩井克人の言う資本主義社会の3要素、言語・法・貨幣。

    ただ単なる交換手段であり、貨幣は貨幣で...続きを読む
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    コロナが切っ掛けで編まれた本だけど、いつ読んでも学べるものがあると思う。本当に変だよ日本社会。

    どうすればいいのかは皆目わからないのだけど、とりあえずは自分にも他人にも誠実に振る舞うことは止めないようにせねば。
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    2020年、COVID-19が席巻した世界では次々と社会の歪みが露呈した。そのコロナ期とポストコロナ期に、次世代の若者たちがどう生きるべきかを内田樹をはじめとした様々な年代の言論人たちが語る。

    内田さんが声をかけて集まった様々な分野の今をときめく著名人たちがコロナとコロナ後の世界をテーマに執筆しま...続きを読む
  • 撤退論
    少子高齢化社会でも経済成長を続けることは、お米が足りないのにおにぎりをもっと作れって言ってるようなものなのかな。無理よね。
    まず、無理を認めること。
    それから、資本主義社会の外の世界があることを知り、体験し、その世界の間でバランスをとっていくことが鍵だと思った。


    ・大切なことを持続させるために、...続きを読む
  • 撤退論
    撤退論。例によって内田樹から寄稿依頼された面々が思い思いに「撤退論」を論ずる。勢い、流れで私も持論を述べたくなるが、テーマ幅広し。一人一人に割かれるページ数が少なく浅い。興味深いのだが〝好奇心のインデックス“程度の本だ。

    切り口がそれぞれ。女性疫学者の三砂ちづるが、撤退の英訳withdrawalを...続きを読む
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    中高生を想定読者とした、現在30代〜70代の20名からのメッセージ。今回のパンデミックであらわになった日本社会の欠陥について、こんなに不出来な社会を後続世代に遺すことになってしまった責任を感じ、補正しきれなかった悔しさがにじむ。

    世代が変わると考え方や行動も変わる。是非、現状を反面教師として欲しい...続きを読む
  • 撤退論
    内田師範のお話以外あまり面白くありませんでした。面白くないのは、たぶん、書いてる人たちの表現力が頭良すぎて何がいいたいのかケムに巻かれたような気持ちになるからかもしれません。

    わかりやすすぎるのも、あれだし難解すぎるのもちょっと。

    正直に申し訳ございません。

  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    斎藤幸平さんの名前があったので読んでみた。
    一番心に残ったのは平川克美さんの文章だろうか。会社勤めするようになって当たり前のように見聞きしてきた経済合理性。原価を絞り、無駄を排除して、より低価格の製品を提供する。お客様の要望に応え、お客様が期待する以上の価値を生み出すこと。製造業をはじめ、経済はその...続きを読む
  • 撤退論
    面白いのに、読みきるのに時間がかかってしまった。
    総じて皆様が仰っているような、ユルい撤退を早いところ社会全体で開始したいと思うのだけど、
    いったいどうすればよいのか。方向転換せずにいたら、みんなで崖から落ちることになるのに。
  • 撤退論
    撤退についての、さまざまな論者からの寄稿
    それぞれでいろんな発見も、驚きも
    (少し誇張しているのかもしれませんが)
    ありました。

    撤退の困難さはいろんなところで感じる昨今です。
  • 撤退論
    撤退論 内田樹編 晶文社
    歴史のパラダイム転換に向けて

    題名に惹かれて手に取ってみたけれど
    前書きを読んで学者の限界を感じた
    まず仲間内で先生と呼び合うのをやめてからにしてほしい
    少子化がいけないと決めつけてからの話では
    答えが出ないだろう
    問題は噂されている
    権力を振りかざしている側の都合で
    ...続きを読む
  • 撤退論
    「撤退論」と銘打ったにしてはちょっと散漫かなぁ.
    撤退だかなんだかわからないのもあったし.個人的にパラダイムシフトを起こす様な論説は,残念ながら一つもなかった.
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    大半はゴミだか 中田さんのは素晴らしい 二つの真理と偽りの神に気をつけろ まさにそのあと起こったこと
  • 言葉が鍛えられる場所
    「理解できるものは理解し、理解の困難なものは、そのままのかたちに〜自分の理解の領域にないものを、ただちに許すべからざる異質なものとして拒むという態度をおとりにならないで下さい」
    この言葉がすごく刺さった

    また「天皇は言論という道具を奪われている」の一文にも動揺した
    普段の生活で天皇陛下のことを考え...続きを読む
  • 言葉が鍛えられる場所
    “「言葉」が指示しているものやことがらの意味についてというよりは、「言葉」が隠蔽しようとしているものが何であるかについて書いてみようと思ったのです。”

     という著者の思い。
     荒地派、W.H.オーデン、鮎川信夫 etc. etc.. これまで触れたことのない詩人の作品を引きながら、言葉についての思...続きを読む