平川克美のレビュー一覧

  • 脱グローバル論 日本の未来のつくりかた
    グローバル人材が、根無し草的な地元がない生活がないどこへでも行ける取り替えがきく人材と理解すると、ゆくゆくは国が不要になるのだろうと私も思えてきました。日本語しか話せず、日本に暮らし家族がいて生活があるというほとんどの人のために、地元企業があって、雇用を創出し、利益を還元するというサイクルを世界と競...続きを読む
  • 移行期的乱世の思考 「誰も経験したことがない時代」をどう生きるか
    盲目的な経済成長至上主義にアンチテーゼを唱えるいつもの安定した語り口。
    単なる精神論ではなく、経済や歴史の知識とその分析に裏打ちされた言説なので説得力があるのである。
  • 経済成長という病 退化に生きる、我ら
    エマニュエル・トッドら人口学者らの調査の中で、民主化の進展と識字率の上昇によって女性の社会進出が旺盛となり、同時に出生率が低下していくことが指摘されている。即ち際限なく人口が減り続けるということはなく、必ずどこかで止まる。社会の適正人口で均衡するということである。また、出生率が低下し人口が減少してい...続きを読む
  • 移行期的乱世の思考 「誰も経験したことがない時代」をどう生きるか
      自分がよく読んでいる内田樹氏のご友人。

     自分が都市計画制度を所管している時代には、経済界、大臣などの政治家から厳しく規制緩和を求められ、併行して、経済学者からも厳しく叱責された。

     なんとか自分なりにかわしたり、つじつまを合わせてきたが、この低成長時代が20年も続き、欧米とも経済の調子が悪...続きを読む
  • 経済成長という病 退化に生きる、我ら
    リーマン・ショックやそれと共に起こった世界的な不況が起こった原因をあれこれ分析する本は何冊も出ているが、この本はそうした原因の追求ではなく「内的な必然」を考える、つまり社会のメンバー全体が一連の「事件」にどこかで加担してきたことを確認する本だと言えるかも知れない。社会のあらゆる問題への処方箋が経済成...続きを読む
  • 経済成長という病 退化に生きる、我ら
    この本の注意すべきところは、経済成長そのものを悪だといっているわけではないということ、また現実的な代替案を述べているわけではないということである。

    経済を成長させるといったことを前提に議論を続けることにいったん疑問を持つ。そもそも経済成長を妨げる要因に市場の縮小であったり少子化があげられたりする。...続きを読む
  • 経済成長という病 退化に生きる、我ら
    [ 内容 ]
    金融危機は何を意味するのか?
    経済は成長し続けなければならないのか?
    なぜ専門家ほど事態を見誤ったのか?
    何が商の倫理を蒸発させたのか?
    ビジネスの現場と思想を往還しながら私たちの思考に取り憑いた病と真摯に向き合う。

    [ 目次 ]
    序章 私たちもまた加担者であった
    第1章 経済成長と...続きを読む
  • 経済成長という病 退化に生きる、我ら
    内田教授のお友達平川氏の著書ということで読んでみた。繰り返しが多かったりちょっと読みにくい所はあるけれど(まとまった論文というわけではないから仕方ないが)、全体として面白かった。いつ頃からか世の中で(主にマスコミを通じて)当然のように前提として語られることに決定的な違和感を感じるようになった。簡単に...続きを読む