ヘレンハルメ美穂のレビュー一覧

  • 死刑囚
    テーマ、設定に強烈に引き込まれ、満員電車内での細切れ読書が恨めしくなるほど。最初から最後まで一気に、でも丁寧に、読み進めた。

    特に執行までのカウントダウン描写は、まるで自分が執行されるかのように手に汗握り、心臓が痛くなった。

    「死をもって死を償う」「死刑やむなし」が多数を占める日本。冤罪の可能性...続きを読む
  • 熊と踊れ 下
    三兄弟と幼馴染が軍の武器を奪い銀行強盗を繰り返す。視点を切り替えながらテンポ良く進んで行くので、長くても全く飽きなかった。表現のセンスも抜群でストーリーに引き込まれました。
  • ボックス21
    「制裁」以上に、夢中になって読んだ。
    満員電車に乗るのが全く苦にならないほど。
    なんだったら、この本が読めるから電車に乗るのが待ち遠しかったほど。

    恋人(だったのか?本当に)に裏切られ、船内で殴られた瞬間に希望が粉々に打ち砕かれ、自分の身体が自分のものではないと思いながら、絶望の日々を過ごすリディ...続きを読む
  • 死刑囚
    グレーンス警部シリーズ第三弾。
    今作も重く苦しく辛い。

    暴行で逮捕した男の身元を探ると、アメリカで6年前に死んだ死刑囚と同一人物の可能性が出てきた。大国との政治的な駆け引きの中、死んだと思われていた死刑囚と向き合うグレーンス警部。。。

    一作目、二作目と同じく、救いもなく、希望もなく。だけどこんな...続きを読む
  • 三分間の空隙【くうげき】 上
    スウェーデンの作品の翻訳である。本作はストックホルム警察のエーヴェルト・グレーンス警部が活躍するシリーズの一冊ということになる。シリーズの途中から、凄腕の潜入捜査員であるピート・ホフマンが登場している。作品はグレーンス警部が主要視点人物になる部分、ホフマンが主要視点人物になる部分、その他の作中人物達...続きを読む
  • 三分間の空隙【くうげき】 下
    グレーンス警部という人物は、ストックホルム警察の現役捜査員では最年長というような年代で、一緒に居て愉しいというタイプでもない偏屈な男であり、事故で植物状態になった妻が長く施設に在って、その妻が亡くなってという複雑な個人の事情も在るのだが、執念深く捜査に取組む非常に老練で辣腕の刑事である。少し不思議な...続きを読む
  • 1793
    ニクラス・ナット・オ・ダーグの歴史ミステリ三部作。その第1作目。

    とんでもなく重厚な小説。一作目の1793はミステリというよりは、殺人事件を題材とした歴史風俗小説の感が強い。本当に、匂い立つくらい当時の情景の描き込みがすごい。

    4部から成り、1部は凄惨な死体が発見され、引っ立て屋のカルデルと病に...続きを読む
  • 世界の天変地異 本当にあった気象現象
    気象現象と言うのは、地球上の種々のムラを平衡な状態にならすための現象である。ただ、それだけなのに、局所的には天変地異と言うべき過酷な現象があちこちで見られる。

    一般向けの本でありつつも、科学に素養があって、興味がある人でも楽しめる程度に、因果関係や定量的なデータとともに解説してくれていて事典的に読...続きを読む
  • ボックス21
    グレーンス刑事シリーズ第二弾。
    相変わらず重く、苦しく、辛い、だけどずっと読んでいたい。そんなザ・北欧小説という感じ。

    売春斡旋業者から大怪我を負いながらも逃げ出した女が、病院の死体安置所に人質を取って立て篭もる。要求はグレーンス刑事の親友と話をすること。なぜ人身売買により他国から売られた女が、立...続きを読む
  • 犯罪心理捜査官セバスチャン 上
    スウェーデン作家「ミカエル・ヨート」と「ハンス・ローセンフェルト」の共著の長篇ミステリ作品『犯罪心理捜査官セバスチャン(原題:Det fordolda、英題:Sebastian Bergman、米題:Dark Secrets)』を読みました。

    「ヨナス・ヨナソン」の『国を救った数学少女』に続き、ス...続きを読む
  • 犯罪心理捜査官セバスチャン 下
    スウェーデン作家「ミカエル・ヨート」と「ハンス・ローセンフェルト」の共著の長篇ミステリ作品『犯罪心理捜査官セバスチャン(原題:Det fordolda、英題:Sebastian Bergman、米題:Dark Secrets)』を読みました。

    「ヨナス・ヨナソン」の『国を救った数学少女』に続き、ス...続きを読む
  • 制裁
    スウェーデン作家「アンデシュ・ルースルンド」と「ベリエ・ヘルストレム」の共著の長篇ミステリ作品『制裁(原題:Odjuret)』を読みました。

    「ステファン・トゥンベリ」との共著『熊と踊れ』に続き「アンデシュ・ルースルンド」作品です… 北欧ミステリが続いています。

    -----story------...続きを読む
  • 熊と踊れ 上
    スウェーデン作家「アンデシュ・ルースルンド」と「ステファン・トゥンベリ」の共著の長篇ミステリ作品『熊と踊れ(原題:Bjorndansen、英題:The Father)』を読みました。
    「アーナルデュル・インドリダソン」、「ジョー・ネスボ」、「レイフ・GW・ペーション」の作品に続き、北欧ミステリです。...続きを読む
  • 熊と踊れ 下
    スウェーデン作家「アンデシュ・ルースルンド」と「ステファン・トゥンベリ」の共著の長篇ミステリ作品『熊と踊れ(原題:Bjorndansen、英題:The Father)』を読みました。
    「アーナルデュル・インドリダソン」、「ジョー・ネスボ」、「レイフ・GW・ペーション」の作品に続き、北欧ミステリです。...続きを読む
  • 熊と踊れ 下
    あとがきに一番びっくりした。
    知らずに読めたのは、幸せ。
    未読の方は、あとがきと解説は最後まで取っときましょう(普通か。)。
  • 制裁
    アンデシュ・ルースルンドのグレーンス警部シリーズ第1作。初読。

    冒頭の残酷描写から始まり、ただただ胸糞悪い展開が続く。読んでいて辛かった。。。鬱々としたストーリーではここ最近では一番かも。これぞ北欧小説だなぁと。

    冒頭に脱獄する犯罪者がとんでもない化け物(原題も「怪物」のようなニュアンスらしい)...続きを読む
  • 1794

    3年前に読んだ1793も面白かった。
    3部作最後の1795がすごいらしいので、とりあえずこちらから読み始めたら、
    すでにドレッドノート超えです。
  • 1793
    好みが分かれそうな作品ですが、私は面白かった。
    どこまで史実なのか?
    読んでて苦しいが、やめられなかった。
  • 犯罪心理捜査官セバスチャン 少女 下
    面白すぎて読み終わるのが勿体なかった!あとがきは2017年時点で次の5作目6作目がすでに出版されている、と書かれているけど英語版のwiki を見ると直近で2021年に新作が出ているみたい。早く続きを翻訳出版してほしい。それにしてもまさかこのシリーズで泣くはめになるとは。。さすがブリッジやヴァランダー...続きを読む
  • 犯罪心理捜査官セバスチャン 下
    少年が心臓をえぐり取られ殺害された事件を追う。
    セバスチャンは自身の秘密を追うために昔一時期所属したことのあるチームに強引に復帰し、皆から疎まれる…

    人の心を読み解く技術に長ける主人公。
    普段は技術を女性を口説くためにフル活用する…(心の傷、欠落してるのはわかるが…コイツサイテーだな)

    事件自体...続きを読む