歴史・時代小説 - KADOKAWA - 角川文庫作品一覧
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3.8※本書は、角川書店単行本『髪結百花』を加筆修正のうえ、文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。 ここまで優れた作品を上梓した作者を、ただただ絶賛したい――。――書評家・細谷正充 ”理不尽”と闘う2人の女意気に、思わず胸が熱くなる! ――書評家・吉田伸子 吉原遊郭を舞台に、女の生き様を描いた人生賛歌。 遊女に夫を寝取られ離縁したばかりの梅は、生家に戻って髪結いの母の手伝いを始める。 心の傷から、吉原で働く女たちと距離を置いていたが、当代一の美しさを誇る花魁の紀ノ川や、 寒村から売られてきた禿のタネと出会い、少しずつ生気を取り戻していった。 そんな中、紀ノ川の妊娠が発覚し――。 男と女の深い溝、母娘の複雑な関係、吉原で生きざるを得ない女たちのやるせなさ。 絶望の中でも逞しく生きていこうとする女たちを濃密に描く。 第1回日本歴史時代作家協会賞新人賞、第2回細谷正充賞受賞作。
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5.0<うまい酒肴と江戸人情に心の芯まであったまる、絶品時代小説!> あんこう鍋に、鯔(ぼら)のへそ焼き、浅蜊の佃煮入りの卵焼き。 絶品料理には、かんばん娘・なずながつけた燗酒をどうぞ! 「めそめそしてはいられない。わたしは、ともえのかんばん娘だもの」 菱垣廻船の水主だった父が行方知れずになり、神田花房町にある居酒屋「ともえ」で働くこととなった”なずな”は14歳。 器量よしでぴりっとした女将のお蔦と、腕の立つ板前の寛助、ふたりの役に立ちたいなずなは、酒の燗をうまくつける工夫をしようと思い立つ。 だが、お客のことに首を突っ込んでしまい、思わぬ騒動に……。連作時代小説!
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-涙が出るほど純であり、 ぶれずに生きる彦馬を愛してください。 ―― 十代目 松本幸四郎 愛した妻は、敏腕くノ一だった!? 狭い江戸ですれ違い続ける二人に目が離せない、 時代小説の金字塔が読みやすく進化した「完全保存版」になって登場! 平戸藩御船手方書物天文係の雙星彦馬は、天体好きの変わり者。 そんな彦馬の下に、織江という嫁がやってきた。 彦馬は、美しく気が合う織江を生涯大切にすると誓うも、わずかひと月で新妻は失踪してしまう――織江は平戸藩の前藩主・松浦静山の密貿易疑惑を探るため、幕府が送り込んだくノ一だったのだ。 そうとは知らない彦馬は、織江の行方を追って江戸へ。 様々な謎を解きながら愛する妻を捜す、彦馬の新たな暮らしが始まった! ★加筆・修正をした“最終版”。 ★第1巻には執筆裏話満載の書き下ろし「あとがき」を収録。
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4.0慶応四年三月。鳥羽・伏見の戦いに勝利した官軍は、徳川慶喜追討令を受け、江戸に迫りつつあった。 軍事取扱の勝海舟は、五万の大軍を率いる西郷隆盛との和議交渉に挑むための決死の策を練っていた。 江戸の町を業火で包み、焼き尽くす「焦土戦術」を切り札として。 和議交渉を実現するため、勝は西郷への手紙を山岡鉄太郎と益満休之助に託す。 二人は敵中を突破し西郷に面会し、非戦の条件を持ち帰る。だが徳川方の結論は、降伏条件を「何一つ受け入れない」というものだった。 三月十四日、運命の日、死を覚悟して西郷と対峙する勝。命がけの「秘策」は発動するのか――。 幕末最大の転換点、「江戸無血開城」。命を賭して成し遂げた二人の“麒麟児”の覚悟と決断を描く、著者渾身の歴史長編。
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3.7江戸時代中期、十五万石を超える富裕な石久藩。上士の息子でありながら、鳥羽新吾は藩校から郷校「薫風館」に転学する。母からは強く反対されたが、毎日仲間たちと切磋琢磨しつつ青春を謳歌していた。かつて通った藩校は家格で全ての順列が決まる息苦しい場所だった。ある日、気の強い母を厭い落合町の妾の家に暮らす父が久しぶりに家に戻ってきた。新吾と二人きりになると「薫風館」を探る間者になれと新吾に命じる。「薫風館」の教授陣の中に、藩主の暗殺に関わる陰謀があるという。それは新吾の仲間たちまでも巻き込む嵐の前触れだった!
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3.0自らも癌を患い、闘病の末に克服した作家・沖田正午にしか書き得なかった、 葛藤と決意が胸を打つ傑作時代小説! 人気にかげりが見えてきた戯作者・浮世月南風は、ある日、名医・杉田玄白から突如「もってあと一年の命」と宣告される。 肝の臓に、悪性の腫瘍が出来ているというのだ。 このまま朽ちるのを待つかと自暴自棄になるが、昔から世話になっていた版元の一声により奮い立ち、一世一代の傑作を執筆することを決意する。 そこで浮かんだのは、かつて愛し、しかし去っていった女が残した一言だった。 「あなたには『****』が足りないの――」 自分に足りない物とは、果たしてなんだったのか。 その言葉を聞き直すため、そして愛しい女に再び出会うため、南風は命がけの旅に出る――!
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4.0お前のためなら、誰だって殺すぜ――。 切実に愛し合う男女の逃避行が、嵐を巻き起こす。 著者がどうしても書きたかった人情時代活劇、開幕! 不幸な生い立ちから悪事に手を染めるも、親切な絵草紙屋の主人に拾われ店番として更生した千七。 物語を楽しむささやかな生活を送っていたある時、茶立女のおゆきと出会い、運命的な恋に落ちた! だが直後、おゆきに懸想する御家人崩れの久蔵が、ある裏仕事で入った大金で彼女を落籍してしまった。 救出に向かった千七は、諍いの末に久蔵を殺してしまう……。 追われる身となった二人の逃避行の行方は? 著者新境地の時代恋物語、開幕!
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3.8森名幸子から見て、母の鏡子は完璧な会津婦人だった。江戸で生まれ育った母は教養高く、武芸にも秀でており、幸子の誇りで憧れだった。 薩長軍が城下に迫り、白装束を差し出して幸子に自害を迫った時も、母の仮面が崩れる事はなかった。 しかし、自害の直前に老僕が差し出した一通の手紙が、母の、そして幸子の運命を大きく変えた。 手紙から視線を外し、再び幸子を見た母は、いつもの母とは違うものに変わってしまっていた。その視線を見て、幸子は悟った。 ――母は、この美しい人は、いまこの瞬間、はじめて私を「見た」のだ、と。 薩摩藩士の青年・岡元伊織は昌平坂学問所で学ぶ俊才であったが、攘夷に沸く学友のように新たな世への期待を抱ききれずにいた。 そんな中、伊織は安政の大地震の際に燃え盛る江戸の町でひとりさ迷い歩く、美しい少女と出会う。あやかしのような彼女は聞いた。 「このくには、終わるの?」と。伊織は悟った。「彼女は自分と同じこの世に馴染めぬいきものである」と。 それが、伊織の運命を揺るがす青垣鏡子という女との出会いであった。魂から惹かれあう二人だが、幕末という「世界の終わり」は着実に近づいていて――。 この世界で、ともに生きられない。だから、あなたとここで死にたい。 稀代のストーリーテラーが放つ、幕末悲劇、いま開幕。
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4.3「本書によって西郷のみならず明治維新の革命の真相を理解できたと思う」(解説より)――作家・常盤新平氏 近代日本の夜明け、明治維新に燦として輝きを放つ西郷隆盛。「西郷は真の政治家でありながら、世に横行する政治家ではない。西郷は詩人の魂をもった理想家であり教育家であった。芸術家になっても、すばらしい業績をのこしていたろう。そしてさらに、西郷は軍人でもなかったのである」と著者が言い切った男の半世紀の足どりを克明に追った伝記小説。名匠が描いた維新史としても読みごたえ十分の力作。 ※本電子書籍は、昭和五十四年四月に刊行された『西郷隆盛』(角川文庫)を底本としました。
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4.0なんでも器用にこなす栄二と、お人よしだが愚鈍なさぶ。二人は幼いころから仲良しで、いつも栄二はさぶの兄貴分だった。だが、無実の罪で栄二が石川島に流されたことをきっかけに、その関係性に陰りが見え始める。自分は陥れられた、ここを出たら復讐してやろうと世間を恨んでばかりいる栄二は、島の罪人とも口を利かず、会いに来たさぶのことも冷たく突き放した。しかし、大あらしから島を守るための防波堤を作る作業中、栄二はうっかり足をすべらせて生き埋めとなってしまう。普段は冷たく接していた罪人たちが、どうしてこんな自分のために危険も顧みず、躍起になって助けようとしてくれるのか。徐々に心を開いていく栄二だったが――。1人の男が精神的な成長を遂げる感動物語。
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3.5「殿の愛馬が亡くなった?」 美園(みその)藩城主お気に入りの愛馬・流れ星が突如息を引き取った。死因は不明。亡き父の家督を継ぎ、徒(かち)目付に就いた夏目要之助は、上役から原因を突き止めるよう命じられる。要之助は同輩の西島主馬、配下の青木清兵衛とともにさっそく探索に赴くが、直後、馬方の一人が何者かに殺された……。愛馬の死の裏には何が? 和菓子屋の娘・お菊に心奪われながらも、お役目に邁進する要之助の多事多難! 武士はいつもやせ我慢 上役からの無理難題、母からの小言、町娘との淡い恋……徒目付・夏目要之助が今日もゆく! これぞ時代小説、新シリーズ!
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3.0元は江戸屋敷勤番の侍だった月村四十郎。この男、からすにつきまとわれているため“からす四十郎”と綽名されている。病気の妻を抱え、用心棒稼業で糊口をしのいでいたが、借金は増えるばかり。易者に「死相が出ている」と言われ自棄になった彼は、礼金は高いが用心棒仲間も嫌がる化け物退治を引き受ける。油問屋の巨大な人魂、そば屋の閻魔、医院の骸骨。次々に依頼が舞い込むが、その正体は……。化け物騒動の裏に見え隠れするのは、あやうい人の心の闇。「心に闇、人が化け物――」今日も四十郎は、そう呟くのだった。人気著者が放つ、「四十郎化け物始末」シリーズ3冊合本版!