PINEさんのレビュー一覧
レビュアー
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幸せになってくれてよかった
物心つく前から、周りの人間に蔑まれ、存在を全否定されてしまえば、それを当たり前だと受け入れしまうのも仕方のないことだと思うのですが、そんな姿が不憫でなりませんでした。自分のことを可哀想だとも思っていないのがまた辛かったです。自己肯定感が低いというよりも、ない。そんな主人公でした。
母親を好きになることもできず、自分の命は間違っているものだと疑わず信じていて…。いくら主人公が自分の命を生かしてくれた周りの大人に感謝していてもこれは明らかな虐待でした。
アルファで第一王子のレイも最初の頃は人物像が全く見えなくて、慎重に読んでいたのですが、セレンに心を開き始めてからは境遇や葛藤、思惑、苦悩が見え...続きを読む -
ツンデレ受けと溺愛攻め
ただひたすらに甘やかされる強かさを持った受けが読みたいという時におすすめです。
オメガは貴重で神聖な存在であると考えられている国で育った朱璃はいきなり他国に嫁ぐことになり、初めのうちは「なんでこんな野蛮な国に嫁がなきゃならないんだ!」とかなり高飛車でプライドの高い、ザ皇族という印象でした。
読み進めていくうちに、真面目で純真、且つ強かな面も持ち合わせていることがわかり、攻めのアータシュ同様メロメロになりました笑
アータシュはもう文句のつけどころがないくらい完璧なアルファ王という感じで、最初から最後までずっと朱璃一筋。朱璃と出会う前は色々な人と関係を持っていたことが書かれていましたが、そん...続きを読む -
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六青先生の作品はどういう作風かわかっているんですが、今回も心臓がギュッとなって息が浅くなりました…。
カインとスウェンの二人の絆の深さ、仲の良さが癒しでした。
挿絵はなかったのですが、あった方が情景描写はわかりやすかったかなと思いました。 -
あらすじにネタバレあり注意
必ずあらすじを見てから購入してます。
この作品もあらすじで面白そうだと思い購入したのですが、これは失敗しました。なぜならそのものがネタバレだから。
あらすじって物語序盤(1割くらい)のストーリーを書いたものだと思っているのですが、これは内容を読む前にあらすじで8割程ストーリーを追えてしまっていた…。
自身に関する記憶がないまま目覚めたツェレンは、幼馴染で近衛師団に所属しているというディルの元で暮らすことに。
彼に自分は国王の侍従であること、国王を救った英雄であることを説明される。
さらにディルを見るたびにドキドキしていたツェレンは、自分たちは"兄弟のような間柄だった"と...続きを読む -
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オメガバースだけど…
オメガバースっていうと本能で惹かれあってなんだかんだあっても幸せで終わる、そういうイメージです。
大体オメガ作品の主人公って自分の性別を多少なりとも受け入れているように思いますが、この主人公は全く違っていて、かなり否定派。
実際の人間に近い感覚を持ったキャラクターで、オメガバースが実在すると考えても主人公の苦悩は共感できました。
しかもそれまでは大きな問題もなく生活できていたので尚更…。
この作品では他のオメガ作品では決して描かれない闇みたいなものが書かれていて、ただ甘いだけじゃないところがこの作品のポイントでした。
見落とされがちなところに焦点を当てているのが木原先生らしい良い作品だな...続きを読む -
買って正解でした
最初から最後まで面白かった!
それまで空虚に生きていた貴文が、最悪な未来を変えるため、奮闘する物語。
過去では避けていたことも、それまでの社会人経験を活かして、積極的に関わりを持とうとなりふり構わず必死になったり、切実に訴えかけて行動する姿がとても良かったです。
攻めの湯峰は、他人から頼まれると何でも受け入れてしまう性格で見てるこっちが心配になるくらいお人好し。穏やかな大型犬という感じ。
何ですが!貴文のことになると別。そのギャップがとてもとても良かった。
もっと読みたいなぁ。
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