【感想・ネタバレ】聖闘士星矢EPISODE.G アサシン 8のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

私はあと、いくつ、岡田先生の重さと鋭さが両立している一撃に抜かれるのか、度肝を
もう、ほんと、岡田先生が「私、小宇宙を燃やせるんで」と言ってきても、理屈抜きで信じられる漫画力が、この『聖闘士星矢EPISODE.Gアサシン』にはある
これまで、何度も「まさか!?」があり、先の(7)でアイオロスが敵に回った事実が頂点近くかと思ったが、呆気なく、その予想を覆した、もしくは上回ってきたんだがw
前・乙女座の黄金聖闘士であるシャカが参戦の意を表明したのはビックリ。登場はするだろう、と思っていたが、まさか、アイオロス側に与するとはなぁ
パワーバランス、笑えんレベルで崩れるんじゃ
まぁ、でも、その逆境を引っ繰り返すのが、黄金聖闘士の生き様
そのワクワクを提供してくれる岡田先生、マヂに感謝
この巻では、シャカだけでなく、アイオリアの好敵手たる蠍座のミロと、強いだけでなく美しい魚座のアフロディーテも登場する
アフロディーテが女性として最初、出てきた時にはギョッとした。偽名で、すぐに変装してる、と判ったけど
やっぱ、アフロディーテの技は妖艶にして苛烈、そして、兇悪だ。しかし、そこに美しさが宿るのは、彼が信念を胸に抱いて戦いに臨んでいるから。どんなに外見が美しくとも、己の所業が善であろうと悪だろうと矜持を貫けねば、醜さだけしか観る側は感じない
だが、この(8)の見所は、シャカの立ち位置やアフロディーテと名も無い剣闘士のバトルや、デスマスクの大人げなさではなく、何と言っても、主役たるシュラvs転輪聖王(チャクラムヴァルティン)だろう
この転輪聖王、シンプルに強い。存命時に全力を出せぬまま、多くの敵を屠ってきただけあって、その強さの奮い方が脅威的に真っ直ぐ
さしもの、シュラも防戦一方どころか、自慢の聖剣が通じず!!
剛腕にダメージを負わされ、あらゆる攻撃が通じない、絶望的な状況に追い込まれていくシュラ
そんな一方的な戦いを嘲笑いながら観戦するアイオロスは、シュラの弱点を指摘する。物理的な攻撃、つまり、聖剣抜刃(エクスカリバー)のみを極めてきた事が弱点か
言われると、ムゥやシャカ、デスマスクらと比較すると、シュラの攻撃は徒手空拳を小宇宙で強化している感じだ
アイオロスの言う通り、確かに、シュラと転輪聖王との相性は悪い・・・だが、シュラだって成長するのだ
聖闘士を戦士として覚醒させるのは、いつだって、こんなピンチと相場が決まっている
これはあり得るか、シュラが「技」を超えた「業」を得る展開が!?
個人的にお勧めの話は、番外編だ。冷たくエグめなツッコミを入れる氷河も、割かし新鮮ってのも、お勧めする理由だが、シュラの持論に心が震えたのも大きい。私はお酒が飲めないし、酔っぱらう人間も好きじゃない。ただ、祈りを捧げて、酒を楽しむことが出来る大人には、尊敬の念を抱ける
この台詞を引用に選んだのは、車田節を継承した岡田先生だからこそ、“言える”モノだな、と感じたので。理想論、そう評してしまうと身も蓋もない。だけど、人間だからこそ、人間だけに、その理想を真実に変える努力ができ、同時にすべきなのだ。本当の「強さ」を身に宿し、拳を「壊す」ではなく「庇う」に使える人間が増えれば、この世界はもう少し、平和になるだろうに

0
2016年11月26日

「青年マンガ」ランキング