東浩紀のレビュー一覧

  • ゲーム的リアリズムの誕生 動物化するポストモダン2
    「80年代生まれの第三世代オタク」をライトノベルや美少女ゲームあたりから論じていたもの。
    今のその辺がはやってる状況だから、必然的にその消費世代への言及が多かったんでしょうか。

    ちょうど自分の世代の話(どちらかというと男性向けの話が多めでしたが)で面白かったです。
    遥か3の時空跳躍な設定は、男性向...続きを読む
  • 郵便的不安たちβ
    『写生文的認識と恋愛』は漱石が直面した矛盾について、その矛盾に漱石がどう対処したのかを論じたもの。

    『存在論的、広告的』は結果的にこれ以上ない『存在論的、郵便的』解説の役割を果たしている。


    巻末の解説で、宇野さんも指摘していたように、デビュー当初のこの頃から最近連載が終了した『一般意志2.0』...続きを読む
  • 父として考える
     父として、教育、社会、子育てについて対談する。現代社会を鋭くえぐりとって、論議している。つべこべ言わずに読みなさい。
  • リアルのゆくえ おたく/オタクはどう生きるか
    東浩紀氏の「動物化するポストモダン」、「ゲーム的リアリズムの誕生」を読んだ上でさらにコンテンツの本質に近づきたくて購入。本書は、東氏が「動物化〜」や「ゲーム的〜」の論の元として挙げる大塚英志氏との対談。今までで最も読みやすい一冊だった。その理由は、渡井が東氏のこれまでの著書やメディア・Twitter...続きを読む
  • 父として考える
    同時代に父なった同世代として共感できる内容が多かった。論壇でもとがった二人が「父」としての表情に照れている感じが好感もてました。
  • リアルのゆくえ おたく/オタクはどう生きるか
    対談の起し本だが、大塚氏と東氏とのやりとりの臨場感が、ものすごい迫力を持って感じられ、引き込まれるように読んだ。

    サブタイトルの「おたく/オタクはどう生きるか」の「おたく」と「オタク」は、大塚氏と東氏の暗喩であろうか。

    両氏の差異が鮮明に現れるのは、書き手(知識人)として、公共性というものに対し...続きを読む
  • 訂正する力
    変化を受け入れつつ、大事なところは守っていく。そのためにはどこをどうしていけば良いかという議論が出来る国であってほしいし、自分もそんな悩み方ができる人間でありたいと思った
  • 訂正する力
    語りかけるような平易な言葉遣いの文章。なのでふんふん、なるほど、と読んでいくのだけど、中盤からあれ、という気分に。自分が「わかった気分」「自分はできてる」「自分は考えられてる」etc.と思ってしまってることに気づかされ、筆者の主張を自分の中に落とし込むのが難しい内容だった。
    雑に解釈すると、もっと柔...続きを読む
  • 動物化するポストモダン オタクから見た日本社会
    ポストモダンで読み解くオタク文化の本。「大きな物語」に支えられた時代が終わり、「物語消費」から「データベース消費」に移行していくと指摘している。
  • 日本の歪み
    この辺りの『知』に触れると、過去に学んだ日本史や日常見るニュースは、いかに表層だけしか見ていないかがわかる。


    明治維新と第二次世界大戦で、2度価値観を変えねばならなかった日本。
    うまく新陳代謝したわけでは無く、それもまたやむなしと受け入れたものの歪みの上に構築さ、矛盾に満ち成熟せずに時間だけがた...続きを読む
  • 訂正可能性の哲学
    - 民主主義の本質=訂正し続けるということ
    - クリプキ『ウィトゲンシュタインのパラドックス』で出したクワス算の例
    - 人間の作り出した定義は曖昧で、絶対的に正しいとは言えない
    - 成田悠輔や落合陽一らは実は素朴なルソー主義者であり、そこには一般意志を訂正できる可能性はない(人工知能民主主義...続きを読む
  • 観光客の哲学 増補版
    分断が進み、友―敵しかないような現代にあって、いかにして連帯は可能か。ポストモダンの動物化のなかで、どうしたら人間でいられるか、社会を少しでもましにできるか。実に現代的な課題に、まじめに向き合ってゲンロンを展開する。そのベタな姿勢には称賛しかない。あとは、この観光客的な連帯を、どう実装するかだ。
  • 動物化するポストモダン オタクから見た日本社会
    オタクの出現を【大きな物語】が失われた後の【ポストモダン】で捉えている。
    出版から20年以上が経ち、【オタク】という言葉の使われ方も意味合いも変化しつつあるがそれでもその本質は変わっていない。今でも読むべき名著。
  • 日本の歪み
    この本の題名は『日本の歪み』ですが、もう少し丁寧に言うと「戦後日本の歪み」です。東さんが戦後論を提示して、養老先生に意見を聞くという内容になっています。茂木さんはときどきTwitterと同じ人とは思えないくらい、養老先生の話に上手に補助線を引いています。
    この「戦後日本の歪み」を簡潔に表現するなら、...続きを読む
  • 訂正する力
    【人も概念も、「変わる」前提で】
    訂正できる社会を提唱する本。
    「訂正」については、「再解釈」や、「じつは、、、だった」と言い直すことが可能である環境。

    その対象は、様々な概念や存在。国や個人、そのアイデンティティや歴史、そして特に重要だとして論じられているのがイデオロギー。リベラルや、平和主義。...続きを読む
  • 訂正する力
    訂正するとは、「正しく直すこと」ではなく「過去を見直すこと」だと解釈しました。

    凝り固まった考えを捨て、常識を疑うことがこの先必要になる力だと改めて理解させられました。
  • 日本の歪み
    さまざまなテーマでの対談は、とても刺激的で興味深かったです。私には難しい部分が多かったですが、勉強になりました。
  • 観光客の哲学 増補版
    師匠から、読んでみてほしいと言われた一冊。

    賛否がかなりある人ということもあり、別の先輩から「そんな人の本読んでるの」と言われて、部分的に納得もしたのでしばらく中断してた。
    けど、猪瀬直樹氏との対談動画で、彼に対してしっかり言うべきことをおっしゃっている姿をみて、東浩紀さんをキャンセルする必要はな...続きを読む
  • 訂正する力
    大胆な改革、既成概念に問われない、現状否定して変わえる、リセットすると言葉は躍るけど…。訂正する力が、ほんとうに変わること、変化し続ける力につながるじゃないかと感じた。
    持続する力、聞く力、記憶する力、読み換える力。過去を安易に否定するのではなく、過去からの一貫性を持ちながら解釈を変え、前に進み、現...続きを読む
  • 訂正する力
    着眼点が素晴らしいと思ったが、なんか難しかった。スラスラと読めるが難しい。伝統も残しながらアップデートして未来につなげるとか、交換不可能な固有な存在になれというのは、本当にそうだと思った。