乃南アサのレビュー一覧

  • 涙(下)
    まだ私が若かりし頃、20代の時に読みました。

    今までで面白かった本は?と聞かれたら、宮部みゆきさんの「火車」と、乃南アサさんの「涙」と答えます。20年以上経ってるのに、今だに面白かった記憶が強い本。内容は忘れてますけどね。


    「涙」は当時、半身浴をしながら小説を読むのが日課だったんだけど、もう本...続きを読む
  • 緊立ち 警視庁捜査共助課
    登場人物のキャラがたっていて読んでいて楽しい。「家裁調査官」のシリーズも良かったが、この「警視庁捜査共助課」も目の付け所がユニークですね。
  • しゃぼん玉
    大きくつまずいた時に立ち直れる考え方を知りたくて、この本を読みました。出てくるお年寄りがいい人ばかりで、こんな風に歳を取りたいと思いました。朝起きて仕事をする事だけでもいい事だって思えた。

    シゲ爺の言葉
    「自分の生き方についちゃあ、しょうがねえって諦めたら、そこで終わりばい。諦めたら、人生なんかや...続きを読む
  • チーム・オベリベリ (下)
    北海道開拓民の苦悩を、その中の1人の女性カネの視点から描いた作品。

    フィクションだと思いながら読んでいたので、いつになったら成功への道が開けるのかと思っていたら、とうとう最後まで苦しい展開で終わりビックリした。
    でもだからこそリアルだったし、当時の激動の時代も相まっていかに未開の地でゼロから切り開...続きを読む
  • 家裁調査官・庵原かのん
    少年犯罪、貧困、毒親、虐待、障害……様々な理由で問題を起こし、家裁を訪れる少年少女や保護者たち。
    少年係調査官である庵原かのんの仕事は「臨床の専門家」として、彼らの“声なき声”に耳を傾けること。
    家庭や学校、社会が抱える問題にぶつかりながら、かのんはどんな人間に対しても諦めず、生きる力を信じて正面か...続きを読む
  • 雫の街―家裁調査官・庵原かのん―
    裁判所が自分で調査するとは知らなかった。
    調査官の良し悪しが結果に影響しそう。

    どの人に当たるかは運ですかね。

    とはいえ家裁にお願いする前になんとかするのも難しい事ですよね。
  • 女刑事音道貴子 鎖(下)
    最高に面白かった。
    最後の最後までどうなるのかハラハラドキドキ。
    滝沢刑事も出てきて懐かしさ満点。
    乃南さん、さすがー!!
  • 六月の雪
    欖李花(ランリーファ) 
    マングローブ樹種の一種である欖李は、海水と淡水が混じる場所にしか育たない。
    台湾の北部の海岸近くにたくさん植わっている。
    雪を見たことのない台湾の人たちからまるで雪が降り積もっているかのように小さな白い小花がたくさん咲く。

    ストーリーは、けがで入院した主人公の祖母が、幼少...続きを読む
  • 晩鐘〈下〉 新装版
    長編風紋の続編。こちらも長編でしたが、のめり込んですいすい読めました。内容は重く、自分が
    知らないだけで、現実に有り得る内容で、深く考えさせられました。最初から影のある少年大輔、彼の言動からずっと嫌悪感を持って読んでいましたが、最後の最後、数ページで大輔はまだたったの12年しか生きていない子供だった...続きを読む
  • しゃぼん玉
    とても読みやすく、おもしろく一気読みしました。
    翔人はお婆ちゃんと出会えてよかった。
    村のみんなとも。
    もちろん強盗や怪我を負わせたことは許されることではないし、自分が被害者の立場だとしたら許せないと思う。
    やっぱり人の温かさは心を動かすなと思った作品でした。
    最後もお婆ちゃん生きてるみたいで本当に...続きを読む
  • いつか陽のあたる場所で
    この作品を読む度に感じるのは、作者からの作品に対する愛情。必死に生きる芭子に地の文や登場人物たちを通して常に励まし、温かく見守っているように思える。芭子の俯きがちな人生観は共感する部分も多い。だからこそ、繰り返し読みたいと思ってしまうのかもしれない。
    このタイトルもたまらなく素敵!
  • 女刑事音道貴子 凍える牙
     乃南アサの長編小説。僕がこの作品に出会ったのは、筆者を知り、どうやらこの作品が面白いと言われている様なので手に取ったという経緯だ。なのでシリーズかしている事も知っていたが、「風紋」や「晩鐘」程では無いだろうと軽い気持ちだった。
     冒頭からファミレスの焼死体、牙の後、という不穏空気に一気に引き込まれ...続きを読む
  • 晩鐘〈下〉 新装版
    風紋から7年後、加害者と被害者の家族のその後を描いた名作。
    母を殺された真裕子。新聞記者・建部。父が殺人者となった大輔。それぞれの人生は途方もない道筋を辿っていく。
     レビューをわけていない為、3冊通した後の感想をわけて掲載する。

    自身の作品で、衝撃的な殺人事件を加害者、被害者の立場から表現した作...続きを読む
  • しゃぼん玉
    さくさくと読み始め、最後は泣きながら読んだ。人生、いつだってやり直せる。犯罪は決して許されることではないが、心が温かくなった。

    「しょうがねえことも、あるにゃあ、ある。だが、それと、どうでもよくなるっちゅうとは、別もんばい」が心に響いた。
  • 来なけりゃいいのに

    イヤミス全開

    映画「シャボン玉」から、久々に乃南アサさん作品を読みたくなり、コツコツ読み始めました。こちらの短編は、イヤミス全開ですね。ラストの話、お局様の迷走ばなしですが、掃除のおばさんに高圧的な態度を取ってたら実は、、、などんでん返しが待ってましたね。やはり人によって態度を使い分ける人って、後でしっぺ返しが来...続きを読む
  • 来なけりゃいいのに
    すごく嫌なヤツではなく、「あぁ、いるいる…」と思うような嫌なヤツが大集結。一歩間違えれば自分もそちら側に行ってしまうんではないかと思うような。最後までスッキリなんてさせてやらないぜ、という気合い(?)を感じた。
  • 暗鬼
    ぞわぞわと不気味な恐怖が走る。洗脳ってこんな風にされていくのか…という初めての体験。
    元々この家で生まれた人はどのようにして育ったのだろう…そこも読んでみたくなった。
  • 駆けこみ交番

    ほっこり

    以前等々力に住んでいたので、この地のほどよい心地よさを思い出しました。新米警官の聖大くんと、わけありのお年寄りチームのとどろきセブンの交流が微笑ましいです。ラストのお話に出て来るガンさんも、いぶし銀のようないい味を出していました。
  • 女刑事音道貴子 凍える牙
    何も言うことがないくらいすごい面白かった。
    引き込まれて読み終わりました。
    最初は、滝沢刑事と音道貴子のコンビで、なんとなくうーん…って感じだったんだけど、中盤からどんどん引き込まれて行った。
    さらに疾風が出てくる頃にはもう、どうなる?次はどうなるの??って気になって気になって。
    音道貴子シリーズは...続きを読む
  • 晩鐘〈上〉 新装版
    まさかあの時の加害者家族が、今度は被害者家族になるなんて…。7年前の事件が読んでいる方にも未だに未解決に感じ、あの時の被害者はいつかは幸せを感じる時を過ごせるようになるのか…。いろいろな思いを感じながら読んだ上巻。これから中、下とどう進み結末を迎えるのか。