乃南アサのレビュー一覧

  • チーム・オベリベリ (下)

    残りページ数的にそろそろ見通しがたってもいいのでは?と心配しながらそのまま読み終わっちゃいました。「赤い人」だとどんどん道やら畑やらできていったかのようなスピード感で語られてますが、実際開拓してた人たちにしてみたらそんな簡単な話ではなかったんでしょうね。
  • 風紋 下 新装版
    東野圭吾の手紙を思い出させる題材。
    どんな形であれ、主人公真裕子には幸せになってほしいと願う。
    長編ではあったけれど、読み出したら止まらなかった。
  • チーム・オベリベリ (上)
    「熱源」が男性視点なのに対してこちらは女性の開拓使。女性の方が男性より視野が広いと言われるように、熱源が「俺が!俺は!」なのに対してこちらは家族や村全体を見通した語りになっているのが面白いです。豚とひとつ鍋は六花亭のお菓子で有名ですが、こんな風にワイワイした感じで詠まれたのですね。
  • しゃぼん玉
    あったかい気持ちになったし、勉強になった。
    いままで親に大切にされてこなかったり、誰かに必要とされることがなかった分、田舎の婆ちゃんやシゲ爺の優しさに触れて、やり直そうと思えて心から良かったと思う。涙なしでは見られなかったし、本当に良い、またいつか読み直してみようと思うし映画化もされているようなので...続きを読む
  • しゃぼん玉
    心情描写がうまい。あやふやな気持ちを自分と重ねて読むことができる。
    派手なアクションはないけれど、強い感動が残る一冊。
  • 家裁調査官・庵原かのん
    さまざまな問題を抱えた少年少女たちと日々対峙する家裁調査官。

    いやこの仕事ハードすぎない!?
    問題の種類も様々で、あっさり解決とは行かないケースばかり。そのへんに現実感がある。
    蘊蓄もおもしろかった。知らないことがいっぱいある。
    シリーズ化したらいいなー。
  • 女刑事音道貴子 凍える牙
    初めて乃南アサさんの作品を読んだ。
    思ったことを素直を羅列すると、
    直木賞を受賞した作品は面白いんだ
    90年代のセクハラひど過ぎ、自分が新入社員の頃、こんなにひどかったかと嫌悪
    主役は音道刑事だがオオカミ犬にも主演男優賞を!
    刑事物は大好きで竜崎伸也と加賀恭一郎に音道刑事を加えよう、シリーズ読んでみ...続きを読む
  • 家裁調査官・庵原かのん
    ‎事前の「暗めの小説かな」の予想とは異なり、といって明るいお話とも違いますが楽しめました。お仕事小説?『ボクの町』に雰囲気が似ているなぁと。
  • 不発弾
    6つの短編集。
    どの短編もうるっときたり、ぐっときたり。話それぞれが濃くて感情移入しやすかった。
    「かくし味」はラストのオワッって感じが良かった。「夜明け前の道」はほのぼの出来て「福の神」はうるっときた。
    この3つがお気に入り。
  • 躯 KARADA
    自分が中学の時に足が太いって男子に馬鹿にされた時の怒りと悔しさ、そして周りの目への恐怖を思い出しました。そんな作品
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(下)
    相変わらず音道シリーズは面白い。

    滝沢とのコンビ復活で、過去、滝沢に助けてもらった音道が、さぞかし滝沢に友好的なのでは?と思ったけど、やっぱり音道は音道だった。
    奈苗との女同士特有の?ドロッとした感じとか、昴一とのギクシャクとか…今回も音道が二重三重に大変な状態だったのだけど、犯人の呆れる様な動機...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 凍える牙
     乃南アサさんの「女刑事・音道貴子シリーズ」の再読を楽しんでいます。新鮮な感じがします。今回は、直木賞を受賞した「音道貴子」誕生の作品、「凍える牙」、1996.4刊行、2000.2文庫化。音道の滝沢との出会い、そして、オオカミ犬疾風(はやて)との出会いの2段階構成。この作品のタイトルにあるように、主...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 鎖(下)
     殺人グループに捕まり人質になった音道貴子、自分の持ってた手錠をされ鎖に繋がれ、レイプされそうになりながらも7日間生き延びた。殺人グループでありながら音道貴子を陰で支えた中田加恵子。最後に音道に元気を与えたかつての相方滝沢刑事。この3人の物語。エピローグで、音道の恋人昴一が元凶の刑事星野をぶっとばす...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 鎖(上)
     乃南アサ「鎖(上)」、音道貴子シリーズ、2003.12発行、文庫。今回の音道貴子巡査長の相方は星野警部補32歳。どうしようもない男。貴子に言い寄り、結婚を断られると急に態度を変え、逆恨みを。別行動を強要され、一人で捜査の核心に迫る貴子。以前ひったくりの被害者で面識のある女性に眠り薬を飲まされ、殺人...続きを読む
  • 涙(上)
    最後まで、真相がわからず。途中、こんなことで逃げないだろうというモヤモヤ感を、見事に消化してくれた。

    読み始めた時は、こんな展開になるなんて思いもよらなかった。ミステリーだったのか!

    萄子の気持ちは、この立場にならなきゃわからないけど、うまく入り込めました。

    人との繋がりがテーマなんだろうけど...続きを読む
  • 岬にて―乃南アサ短編傑作選―
    *かつての恋人の故郷でその不在を想うキャリア・ウーマン。寒い土地への転居を境に狂い出す「じゃぱゆきさん」。整形して若い男と結婚し、離別した娘を従妹として引き取ろうとする母。夫の子を産むと決めた女を尋ねる女。次々と夫が死ぬ魔性の女。彼女たちはさまざまに熟れていく。女性の心理描写の名手による短編を精選し...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 嗤う闇
    音道が更に成長してベテランぽくなってるのが嬉しい。
    機動から所轄に移って女性ならではの悩みや女性だから出来る案件が増えている。
    「木綿の部屋」で父親としての滝沢が今までのイメージと違い、音道を(まあまあ?)対等に認めて娘のことを相談してる姿や留守電のコメントをみると、音道さんがんばって良かったね。と...続きを読む
  • 最後の花束―乃南アサ短編傑作選―
    *色恋をめぐる狂気は、その女たちを少しずつ蝕み、少しずつ壊していった……。ある女は大阪に引っ越してまで愛人を追いかけ、またある女は親友の婚約者を欲しがる。職人の夫の浮気を疑った妻は夫の作る提灯に火を仕込み、OLは見る間に垢抜けた同僚への嫉妬に狂う……。サスペンス・ミステリーの名手の短編を、単行本未収...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 未練
    音道シリーズ4冊目。相変わらず読みやすい乃南アサさん。短編だと音道貴子が妙に身近に感じる。

    回数を重ねるにつれ音道が成長してベテランになり、周囲に認められ受け入れられている所がなんだか嬉しい。
    前巻からのPTSDからも立ち直って復職したおっちゃんの活躍がまた楽しみだ。
  • 躯 KARADA
    タイトルなどから
    フェチ的な物を想像してましたが、
    マニアックなものではなく、
    誰もがコンプレックスに思うような題材でした。
    美容整形、薄毛治療、拒食症、ボクサーを目指す少年、血を見ると興奮する男の
    短編集。
    どれも面白かった。