乾ルカのレビュー一覧

  • あの日にかえりたい
    タイトル通り、過去に遡ることがキィとなる短編集(変則あり)。中盤以降はやるせない話が続いたので、最後はほっこりと終わってよかった。白木蓮と雪のコントラストが印象的でした。全体では『翔る少年』が一番好きかな。元くんの作文がジンとくるんだよね。。。切ない。
  • てふてふ荘へようこそ
    条件はわりとよく、大家さんもいい人そうなアパート。
    それなのに家賃が破格に安い理由にはワケがあった…。

    各部屋に個性豊かな地縛霊が住む「てふてふ荘」に入居した人々の話。
    とても暖かくなる本でした。この作家さん初めて読みましたが、おすすめです。
  • 願いながら、祈りながら
    これぞ青春小説ど真ん中! 青春のイタさも爽やかさも切なさも、とても上手く表現されています。

    舞台となるのは北海道の全校生徒5人の小さな分校。そこに林という一人の新人教師が赴任してくるところから物語は始まります。

    この教師がまあやる気が無い。彼女に振られた腹いせに司法試験を受けようとする彼は、生徒...続きを読む
  • 妖し
    ゾクっときたのは「曇天の店」・「フクライ駅から」・「喪中の客」くらいだな。

    ちょっとイマイチ、って思いながら読んでいた最後に、めちゃゾクっとくる「喪中の客」。
    小池真理子さん、さすがです。

    恩田陸さんの「曇天の店」は良かったけど、余韻がありすぎて笑

    「フクライ駅から」は読み終わってから思わず作...続きを読む
  • 妖し
    10人の執筆者が怪異をテーマに描く短編アンソロジー。
    ぞくぞくっとするお話。
    李果を食む、フクライ駅から、かぐわしきひとが好き。
  • 妖し
    ちょっと怖い話のアンソロジー。
    どの作品も、良かったのですが、あえて1つというなら、風鈴が出てくる話かなあ。
    読んだことのない作家さんに出会えるので、アンソロジーはおすすめです。
  • 妖し
    【怪異】をテーマに描く奇譚小説。
    アンソロジーシリーズ。
    この面子だし、と思って読み始めたのが
    間違いだった…

    想像のはるか上の上をゆく怖さだった…
    夜、部屋で一人で読んでいられないページが
    何度もあった。

    大好きな米澤穂信の
    「わたしキャベンディッシュ」も、
    あーー、これが伏線でこうなる感じか...続きを読む
  • てふてふ荘へようこそ
    重い刑事物のあとは、こんなハートフルな小説を読みたかった!
    どこかに繋がりのある幽霊たちとの共同生活。大家さんの罪が最後心配だったけど…

    ほっこり小説でした。
  • 妖し
    10人の作家による十の世界。怖い 恐い 引きずり込まれる 目が離せない 読み続けてしまう。

    戻ってこれて良かった
  • 向かい風で飛べ!
    よかったです。
    誉田哲也・武士道シリーズのスキージャンプ版のような小説。
    2人の少女の成長譚。
    向かい風こそチャンスだと若さの悩みとジャンプを掛けてハッピーエンドに。
  • メグル
    舞台が北大でなんか親近感が湧くし、なんとも言えない感情にさせられる短編ばかり。

    ふっと不思議な国に迷い込んだかと思ったら、突然血生臭い匂いがしたり、側と思えば青春真っ盛りだったり、人情み溢れてみたり。

    それぞれの過去を背負って、未来の扉を開くそのそれぞれの瞬間がたまらなく刺激的な本。

    面白い。...続きを読む
  • 六月の輝き
    大好きな友達との楽しい時間。でも憎しみがうまれてしまう。それでも長い時間をかけて大切な思いを取り戻していく。身近な人の死が何度も出てくるのでチョット切ない。最後もすごく辛い。
  • 願いながら、祈りながら
    まさに真冬に吐く白い息みたいな小説。
    生徒数5人の田舎の分校が舞台。
    舞台が舞台だけに、登場人物は少ないものの、風景や場面、キャラクターの心情描写がみずみずしく、どこか切ない。

    過激な表現はなくて、むしろ穏やかな時間の流れを感じさせるストーリーで、特に自分と重なるシュチュエーションはないのに、なぜ...続きを読む
  • あの日にかえりたい
    あの日にかえりたい。って思う事、誰にでもあると思う。
    そんな中でこの物語は短編として、様々な人達の思いがあり、それぞれがあの日を思う物語で、そこには切なさもあり温かさもあり...。
    読み終わった後、自分自身もあの日を思い出すと思う。
    優しい気持ちにさせてくれる素敵な作品です。
  • 夏光(なつひかり)
    とてもよかった。上質の作品だと思う。ホラー風味だけれど、文学作品。『Out of This World』が特に好きです。確かになんとなくスタンド・バイ・ミーっぽい。少年が主人公でないと描き得ないこういう感じが感傷的でこのみです。『は』はゾクゾクするホラーでもう金魚は飼えないと思う(´Д`;)
  • 願いながら、祈りながら
    目線が変わるとものごとの見え方は全然違う。
    ということを切実に感じた一冊。

    普通にしてたら一方向からしか見えないわけで。
    見えたらこわいけど。
    見えなくても、考えられる人になりたい。
  • てふてふ荘へようこそ
    地縛霊つきといういわくつきの下宿。
    その地縛霊との交流をとおして住人が成長していく様子に心ひかれました。
  • 四龍海城
    なんで引き返さなかったのか…と思ったけれど、引き返すほうが苦痛だったんだよなぁ。
    そんな時、先のことはわからなくても前へ前へ進みたくなるのかもしれない。
    こんな不気味な建物から出られなくなってしまったのか、と思うとゾッとするけど。
    最後、それを失うとわかっていても出るだろうな。この先また、手に入れら...続きを読む
  • 森に願いを
    地下鉄が走る街にある森、その背後には山々。土地や木々の息吹がそこにある。椅子にかけ木々を眺めている時間が少しずつ心を癒してくれるのだろう。森番の青年の言葉も手助けしてくれる。明日はもう少し元気になるよ きっと
  • てふてふ荘へようこそ
    温かい印象の表紙が印象的で、読んでみたら地縛霊のお話だったが、温かい話だった。よく見ると表紙にも幽霊らしき絵が描かれていた。