乾ルカのレビュー一覧

  • 四龍海城
    読んだことを後悔しそうになるほど切ない話。
    でもすごく大事なことが描かれている。
    映像化されたら美しいだろうなあ。
  • 葬式同窓会
    風冷尻山山中で語り合う『彼』と『オレ』は、一体誰なのか。水野が激変した訳とは。いじめや性差別、金メダリスト、他国の戦争…過去の記憶が次々と掘り起こされてゆく。心が痛む。
  • 紙魚の手帖Vol.12
     全部は読んでいない。GENESISが雑誌になって、ノリの良さが前面に出た感じ。これもまた良いな。
     ゲラゲラ笑った青崎有吾さんのメカくらりは別枠として、高山羽根子さん、笹原千波さん、の作品が特に好きだった。

    ■笹原千波『手のなかに花なんて』
    肉体を捨てて情報人格として生きることを選べる世界。花と...続きを読む
  • アンソロジー 舞台!
    舞台をテーマにした5作の短編。
    舞台を見る人なら、いろいろとわかる!と思うことあって楽しく読めると思う。

    『ここにいるぼくら』
    2.5次元舞台に出演することになった主人公。しかし、その役はシリーズもので、彼はいわゆるキャス変だった。
    いやー、2.5のキャス変は私も経験あるからわかるなー。(見る側だ...続きを読む
  • 妖し
    〈怪異〉をテーマに描く、奇譚アンソロジー。アンソロジーって色んな作家さんの話を読めるからお得感がある
    不思議な話もあったけど、一番最後の小池真理子の話は強さがぶっちぎりだった…
    背筋がぞぞーっとして鳥肌がすごかった。
    不思議と恐怖というのはグラデーションで、たぶん私がそんなに怖くない、特に不思議では...続きを読む
  • てふてふ荘へようこそ
    ずーと長い間積読だった本。
    ようやく手にとって読みました。
    が、読み進み始めて何処かで知っているような、見たことがあるような気がして検索してみたら、10年以上前にドラマになっていたではありませんか。
    それで、ようやく自分の既視感に納得が出来ました。
    このドラマ、見ていました。好きだったんですよね。面...続きを読む
  • コイコワレ
    私にとっての螺旋プロジェクト第一弾最後の作品!!!

    長かった、実に長かった・・・

    伊坂幸太郎さんや朝井リョウさんの作品はサクッといけたのにその後少しテンポが悪くなり、今に至ります。(全部私の不徳の致すところです)

    第二弾もあるようですが、もちろん其方も読みたいと思います!!!

    実に、8巻は長...続きを読む
  • おまえなんかに会いたくない
    高校時代のカースト最下層の意識過剰気味な女子が同窓会で一軍に復讐する話。
    コロナと遺言墨っていう都市伝説が絡んで皆んなおかしくなっていく。結果反省する人は反省して、追い詰められて宗教にハマる人もあり。
    私の身近でイジメはなかったと思ってるけど、もし仲間外れにされたと思っている子がいたとして、ずっと同...続きを読む
  • おまえなんかに会いたくない
    登場人物に自分の高校時代のクラスメイトを重ねて考えた。当時もカーストが辛かったし、思い返せば自分もカーストに支配されてて、下に見ていたクラスメイトに酷い接し方をしていたと猛省した。
    自分にとっては些細なことでも相手にとっては何年も記憶に残ることもあるから、軽率な考え行動は許されないし、謝りたい気持ち...続きを読む
  • 妖し
    全編シンプルに怖い。どろどろしているわけじゃなくて、上品な怖さだけど、それ故に怖い…!作家さんたちがみんな巧みなんだな…
  • 明日の僕に風が吹く
    川嶋有人
    引きこもり。出席日数不足で高等部には進めなかった。叔父の勧めで、北海道の離島・照羽尻島の高校に進学する。

    川嶋雅彦
    叔父。父とは十歳近く歳が離れている。研修医として福井の大学病院へ赴任するまで、同じ食卓を囲んでいた。北海道の離島の診療所に赴任している。

    幸子
    伯母。

    和人
    有人の二つ...続きを読む
  • 葬式同窓会
    高校生って、色々あるよなぁと
    なんだか懐かしくなった

    水野先生はホントに離婚が原因で
    船守くんに、あんなことしたわけ?
    そこ、すごいモヤモヤしたわ
    いくらやつあたりしたかったとしても
    普段そんなキャラじゃない人が
    そこまで激変するかなぁ?

    後悔されても、死なれても
    そっから船守くんの人生が
    変わ...続きを読む
  • 龍神の子どもたち
    課題図書になりそうな話でした。
    色々なタイプの中学生たちがいて面白い。
    ただ主人公?の幸男は、なんとなく共感できず…

    でも、子どもたちは成長していきます。
    新しい経験をして、自分で考えて、
    みんなどんどん成長していく~
    そして幸男も…ちょっぴり成長しました。
    (大人は頭も心も頑なで変われないけど…...続きを読む
  • 水底のスピカ
    アオハル!青春!!友情!!

    特別な何者かになりたい和奈。自分は孤高だと思いクラスの皆を見下しながら高校生活を送る。
    そんな和奈だったけど、特別な魅力を持った転校生と友達になり、苦手女子だと思ってた子とも友達になり3人で過ごすうちにどんどん変わっていく。
    スクールカースト、ヤングケアラー、震災、と多...続きを読む
  • 水底のスピカ
    皆底から空を見ているみたいにきらきらした一冊だった。
    3人の友情がとても素敵。
    和奈は自分を特別じゃないと思っていたけど、隣に立てる人になりたいと思ったり、美令の両親に訴えて友人を守った和奈は特別で素敵な人だと思う。私もこの両親嫌い。

    人間も誰かの悲しみを比較しないで、犬のように「察した悲しみや辛...続きを読む
  • ミツハの一族
    ミツハの血とはなんだろう?
    駆り立てられる興味に惹かれてページを開いた。
    時代は大正、北海道の小安辺村が舞台。この世に未練を残し鬼となった者は小安辺村の水源を汚したり枯らしたり、死活問題となる。
    そのため鬼の未練を解決することで水源を守る必要があった。
    八尾一族は水の神を祀る神職の一族で、大きな権力...続きを読む
  • メグル
    メグルという題名と乾ルカさんの作品であることから、輪廻転生をイメージして表紙を開いた。
    5つの短編で構成されている。短編だがユウキによって連作になっている。そして5つの作品は順に読むことで読者に心理的影響を与えているように感じた。

    ヒカレルはライトなホラーだが、どこか暖かさを感じる。日本の将来を見...続きを読む
  • わたしの忘れ物
    忘れ物を巡る持ち主の思いが紡がれる
    ややありふれた話だと思ってました。
    最後の章を読んで、そういうことだったの…
    とびっくり、心がじんわり温かくなりました。
    万が一途中でつまらないと思ったあなた(私です)
    最後まで絶対読んで!
  • 明日の僕に風が吹く
    不登校の少年が前を向くまでの話。
    全体としていい話だけど、細かく違和感が。
    親が医者とはいえ中学生が、意識のない人をみて気道確保できる時点ですごい。エピペンがわからないなんて、当たり前じゃない?医者じゃないだからエピペンを打たなかったからって有人は失敗はしてない。両親が間違ってるって言うのも変。有人...続きを読む
  • おまえなんかに会いたくない
    スクールカーストという言葉を自分の学生時代には考えたことがなかった。(大昔だからかな)
    自分の子どもたちが学校に通っていることで、少し重ねて読んでしまいました。
    カースト上位のグループ、その次、おたく、同人誌、その他諸々…コロナなんかもなるほど。
    恐らく、今はこんな教室あるんだろうなと感じることがで...続きを読む