井上ひさしのレビュー一覧

  • 父と暮せば
    広島の原爆と言う重いテーマが背景にあるが、恋する娘に寄り添う父親の姿にほっこりさせられました。
    舞台には、今まで縁がありませんでしたが、機会があれば、この舞台ぜひ見てみたいと思いました。
  • 日本語は七通りの虹の色 自選ユーモアエッセイ2
    学生の頃に先生がこの本の話をしていて、探して即購入しました。
    井上ひさしの視点から文学を通し、歴史や価値観なども考えさせられる本。
  • うま――馬に乗ってこの世の外へ――
     神曲そしてプラトンの作品と若かった頃は戯曲も読みましたが、このごろではずいぶんのご無沙汰です。ワタシは戯曲作品に入り込むのがかなり時間がかかりますが、いったん入ってしまえば本をひらけばすぐにその世界に戻ることができます。この作品もそんなふうに時間を忘れて読むことができました。
     ずいぶん悪党な太郎...続きを読む
  • 新釈遠野物語
    軽快な語り口。巧妙なプロット。読後に味わう悲哀。東北の山水とそこに生きる人びとの奇譚。いずれも印象深い話だった。川での生死をめぐる話『川上の家』と『鰻と赤飯』の余韻は忘れがたいものだ。
  • 十二人の手紙
    とてもとてもおもしろかった。
    どんでん返しのどんでん返し。
    様々な手紙を通じて展開されるのがおもしろい。
    差出人と宛先、日付に目を凝らしてしまう。
    手紙から人生を読み取れる不思議。

    格式ばった手紙、くだけた手紙、LINEとかの時代と違って、手書きで書くという行為で、意識はベールをかぶる。
    だからお...続きを読む
  • 吉里吉里人(上)
    この作品は物凄く混沌としている様に見えるよう作られている。読みにくいとか余計な脱線があるという意見もあるようだけれど、世の中、世知辛さ、情、抵抗活動、どうにもならないもの、無念、舞台は田舎であるし、秩序でできた煌めく小綺麗な文章でこの独立運動がもし書かれていたら、それは吉里吉里人の話ではない。
    現代...続きを読む
  • 十二人の手紙
    手紙を通して12人の登場人物の人生や人柄が分かるところが面白く、すごい。朗読劇とかにしても面白そう。(ひょっとしたら、あるのかしら?)
    最後の章で、物語は一気に変わる。私が今まで読んでいたものは全てプロローグだったのか?面白った!
  • 父と暮せば
    井上ひさしの傑作戯曲。井上はこの作品を描くために広島に通い詰め、被爆者の手記を筆記したという。原爆に翻弄された父と娘のおかしくも哀しい物語を、父の幽霊と暮らすという舞台ならではの仕掛けで描く。
  • 父と暮せば
    「ピカ」で愛する人々を失った若い女性。
    自分は幸せになってはいけない、そんな権利はない。
    一心に思いつめる傍ら、ほのかに恋をしてしまう

    思いは亡き「おとったん」の姿で現れ
    女性の背中を押す

    「わしの分まで生きてちょんだいよォー」
    父親の想いが悲しい
  • 吉里吉里人(下)
    抱腹絶倒とにかく面白い。ジャンルを言うなら妄想小説R15指定。主人公のオッサンにイラッとしながらもぐいぐい引き込まれていきます。
     出会いは行きつけの大型書店。奇抜なタイトルが目に入って書棚から手に取り、表紙の絵に惹かれてペラペラ捲って見る。ルビが多い小説だと思ったらなんと東北弁訳。期待値マックスで...続きを読む
  • 吉里吉里人(中)
    抱腹絶倒とにかく面白い。ジャンルを言うなら妄想小説R15指定。主人公のオッサンにイラッとしながらもぐいぐい引き込まれていきます。
     出会いは行きつけの大型書店。奇抜なタイトルが目に入って書棚から手に取り、表紙の絵に惹かれてペラペラ捲って見る。ルビが多い小説だと思ったらなんと東北弁訳。期待値マックスで...続きを読む
  • 吉里吉里人(上)
    抱腹絶倒とにかく面白い。ジャンルを言うなら妄想小説R15指定。主人公のオッサンにイラッとしながらもぐいぐい引き込まれていきます。
     出会いは行きつけの大型書店。奇抜なタイトルが目に入って書棚から手に取り、表紙の絵に惹かれてペラペラ捲って見る。ルビが多い小説だと思ったらなんと東北弁訳。期待値マックスで...続きを読む
  • 十二人の手紙
    いやぁ、とんでもなく面白かったです。一気読みでした。

    手紙という形式だけで語られる、様々な人間模様を描いた連作短編小説。意外性やおどろき、そして悲哀やユーモアも交えて語られます。

    どの作品もよかったのですが、「鍵」がベストですかね。感情の振れ幅が半端なかったです。それをいえば「葬送歌」も感情があ...続きを読む
  • 父と暮せば
    この作品も収録されている、『戦争と文学シリーズ』を知りました。文学を通して、そこに生きた人達の心情までありありと伝わってくる。
    ただただ真実を受け止めて、知ろうとする事を続けていく。心に焼き付けたい。世界の向かう指針として。
  • 吉里吉里人(中)

    上巻感想参照。
    中巻で600pという見た事のないボリュームだが、上巻から一切衰えない牽引力でグイグイ読ませる。
  • 新釈遠野物語
    遠野物語をもとにしたと思われる短編集。これはおもしろい。
    遠野物語の原作を読んだことがないので、どのくらい原作に忠実なのかわからないけど、どこか胡散臭い犬伏老人の語る話は幻想的な話や怪奇的な話などバリエーション豊かでテンポがよく、ハズレ無しの面白さ。
    最終話でキッチリとオチまでつけてくれる丁寧さで、...続きを読む
  • 父と暮せば
    死んでしまったあの人のことを思うと自分は幸せになってはいけない という気持ちを本当の本当に理解することはできるだろうか。幸せになっていいかどうかというより、今もうすでに幸せである。
    と考えると、被曝体験は想像することもできないくらいの次元の違う悲惨さだっただろうと思った。被曝以前に、自然な老い以外で...続きを読む
  • 十二人の手紙
    ミステリー本は東野圭吾一筋だったが、この作品で井上ひさしの大ファンになった。
    もう亡くなっているのが残念だが、これからの人生でゆっくりじっくり井上ひさし節を楽しもうと思う。
  • 井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法
    ち:憲法記念日がある5月に読み聞かせ。前文と第9条のみ
    BOOKトークこみで、ぽかーんでしたが、ケンカしないでいられるように
    考え続けることをやめちゃいけないという話をしました。

    *********
    ★2022.5(1年・2年・3年)
  • 十二人の手紙
    随分昔に読んだ本。
    12人の書いた手紙を読ませるだけで、物語は進む。
    12の短編と思いきや、それらが絡んでゆく。
    構成が面白く引き込まれてついつい読み進めてしまう。