井上ひさしのレビュー一覧

  • 井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法
    日本人として忘れたくないことを、宣言として憲法にしているのだ。
    ということを、教えてくれる本。
    終戦記念日にみんなで群読でもしたい。
    こころにひびく言葉と絵で伝えてくれる。
  • モッキンポット師の後始末
    戦後の極貧時代の日本を舞台に、喰うため生きるためなら何でもやっちゃう貧乏学生3人組の姿を描いた喜劇。彼らの起こす珍事の尻拭いを渋々ながら毎度請け負うのは関西弁の外国人、モッキンポット神父。やってることは犯罪級なんだけどどこか憎めない3人組ととっても人間臭い神父のやり取りが魅力的。勉強ですさんだ気持ち...続きを読む
  • 私家版 日本語文法
    何となく使っている日本語の「ああ、そういえば!」という点を突かれる面白い本である。愉快な例文が分かりやすい。ここに取り上げられている本や著者を芋づる式にたどり、身近にある母語を見直そう。
  • 井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法
    井上ひさしによって、とても優しい言葉で解説された日本国憲法。
    一応子ども向けということなのだが、これはむしろ大人がよく読んで、それから子どもに伝えるべきものなのだろうな。
    個人的には、これがもっとも正しい憲法解釈だと思うし、そうであって欲しいし、そうあるべきだと思う。
  • 井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法
    いわさきちひろさんの絵で心が和みます。

    憲法の大切さを子どもたちに伝えたいと、井上ひさしさんが、

    小学生たちに向かって実際に話した内容を再録した本です。

    憲法に書いてあることを噛み砕いて解説しています。

    「お話  憲法って、つまりこういうこと」

    日本国憲法のもとになっている考え方、重要な...続きを読む
  • モッキンポット師の後始末
    小学生の頃読んで、あまりに面白くて続編も直ぐ読んだ。
    でも、モッキンポット神父がどうしたのか内容はもはや思い出せず。
  • 四千万歩の男(二)
    第一巻を読み終えたのは随分と前だった。
    これから蝦夷地に足を踏み入れるというところで終わっていたのだが、
    今回も色々な事が起こる。

    アイヌの人々と本州からきた人々
    幕府と松前藩
    さまざまな二極対立の構造のなかにも、
    必ずその両方の間にたち、
    客観的に見る目がある。
    それが伊能忠敬で...続きを読む
  • 四千万歩の男(一)
    面白い。
    江戸ものはもともと好きだけれど、
    伊能忠敬ときちゃぁ、もう読むしかない。
    それを井上ひさしが書いているという面白さ。

    土地柄や歴史や、小話や、
    とにかく面白い要素が盛りだくさん。
    井上ひさしの伊能忠敬像も期待を裏切ることなく
    愛すべきもの。

    旅の続きが楽しみ。
    次号で...続きを読む
  • ムサシ
    『井上戯曲の最高傑作!』と豪語するだけのおもしろさ。近々、公演された舞台の放映がWOWOWであるとのこと。嬉しい。大好きな女優、白石加代子さんが木屋まい役らしいが、これまた嬉しい。
  • ふふふ
    久々の井上ワールド。45のエッセイのどれもが切っ先鋭い。特に感銘を覚えたの筆者の原体験「万引き」。ここに登場するおばさんのような人は今の時代にはもう存在しないように思われるけど、でもこのような余裕のある生き方をしてみたいものである。
  • ナイン
    著者自身の目線で日常を描いた短編集。『春休み』は幼い兄弟の家出の背景が、『新宿まで』は東京の都営バス車内でのやりとりが、そして『握手』では孤児院の修道士との最後の会食の場面が鮮明に浮かんでそれぞれ胸に迫るものがありました。
  • 青葉繁れる
    07/06/13読破!!
    07/02/19母の誕生日に買った中で、母が読んじゃってた奴。
    かなりあとから読んだ。

    内容は、一言で言うとかわいい女の人を見つけるたび妄想してばっかりいる感じの中学生が、男女のことの複雑さとか、理由のいらなさを学んでってる時期の話?。
    憧れの女性が、家庭持ちのはげの校長...続きを読む
  • 太鼓たたいて笛ふいて
    とにかくト書きが素敵。「(全世界の愛を込めて)おかえりなさい。」とか、そこだけで涙があふれた。温かい戯曲です。同じ林芙美子を描くんでも、『放浪記』と読み比べると色んな描き方ができるんだなと思いました。
  • 井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法
    塾の生徒に借りました。井上ひさしさんの新訳いいです。なんだか、かっこいい憲法です。いや、ほんとは憲法ってすごくかっこよくて、素敵なもんなんじゃなかろうか。
  • モッキンポット師の後始末
    氏の作品は大好きでかなり読んでいる方だが、芝居の台本に良いモノが多い。『吉里吉里人』も捨てがたいのだが、個人的な思い入れでこの作品を取り上げた。学生生活に面白味があった時代の話で、3人の登場人物といかにもなフランス人神父モッキンポット師の織りなすドタバタは質の高いスラップスティックを見るようだ。
  • 井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法
    我が敬愛するエンターティナー、「憲法くん」のネタを持つスタンダップコメディアンの松元ヒロさんから紹介していただきました。
    井上ひさしさんが、日本国憲法の前文と9条を「口語訳」した文章をいわさきちひろさんの絵が彩っています。
    いいよ、これ。こんなにあったかい文章だったんだなーって改めて。日本国憲法って...続きを読む
  • 四十一番の少年
    人の数だけある日常に良し悪しの評価はつけられない。強いられたものとどう暮らしていくか。泣いても解決しない現実。
  • おれたちと大砲

    力まないで読みました

    うらやましいくらいの人々ののんきな暮らしと抱腹するような事件が連続していて肩の荷が下りました
  • 下駄の上の卵 (新潮文庫)
    軟式ボールを手に入れるため、山形の野球少年たちが東京行きを目指すという冒険譚。
    戦後まもない日本の実情が明るく豊かに活写されている。
    特に山形の少年たちの目を通して覗く、東京の闇市や孤児らの描写は衝撃的。
    一見重いテーマだが、作者お得意のユーモアが炸裂していて読んでてちっとも飽きない。
    間違いなく日...続きを読む
  • 十二人の手紙
     全部の短編が手紙、もしくは書簡形式で書かれており、最初と最後で印象がガラリと変わるのが印象的だった。そして、プロローグとエピローグの仕掛けも見事だった。