嶽本野ばらのレビュー一覧

  • ミシン missin’
    野ばらさんの小説はこれが初です。純文学とパンクとファッションの融合が心地よかったです。世界の終わり---は白痴を思い起こさせました。美麗な文章と固有名詞でまるで映像を見てるかのような読み心地でした。主人公に非常に共感を覚えました。
    ミシンは、主人公の執念が印象的でした。エスという言葉は知りませんでし...続きを読む
  • ハピネス
    若い恋人たちの唐突なお別れ。野ばらさんお得意のパターンだな。

    ロリータファッションの描写も安定してはる。死によって引き裂かれる恋人たち…くどいけど切ない。著者近影がちょびっと石田いっせいに似てるのは奇跡の一枚なのかしらん。遺書、も読んだけどこの方はエッセイより小説の方が良い世界観だなー。
  • カフェー小品集
    『僕』と『君』が繰り広げる多彩な恋愛模様の短編集。
    出てくる「カフェー」も実在する場所で
    きっと雰囲気にあった話なのだろうなと読んでから思いました。

    昔なのでまだそのカフェーがあるかんかりませんがまだやってるとしたら
    行ってみたい気持ちになりました。
  • カフェー小品集
    カフェでなく、カフェー。実在する純喫茶を舞台にした嶽本野ばららしい小編集。

    登場するカフェーで知ってるのはフランソアと築地、ソワレくらいやけど嶽本野ばら作品は純喫茶によく合うなぁ。時代から取り残されたような…

    ジャンルは全く違うけど、二階堂のCMもそういうとこありますなぁ。
    糸きりだんごのお店行...続きを読む
  • ハピネス
    悲しいくらい、綺麗な愛の物語。

    短命だったとはいえ、主人公のような理解者と出会い、愛し合った彼女の人生はとても幸せだったのではないでしょうか。

    とはいえ、個人的には綺麗すぎたので☆は4つ。
  • カフェー小品集
    文学×飲食店という興味が尽きないので、
    どっか行きたいなあ、という趣旨で読み返し。

    野ばらちゃんの世界にぴったり寄り添った店たちにはいつか行ってみたい。
    いまどき骨董品のような恋物語に、時代に取り残されたカフェーたち。
    手始めに井の頭公園の宵待草とか、どうかしら。
  • 鱗姫
    嶽本野ばら氏の作品はとても好きで、この鱗姫はその中でも特に好きな本の一つと言えます。

    主人公・楼子にもそれは言えるのですが、嶽本氏の小説に出てくる女の子が持っているとても高い美意識やその描写がとても好きです。また不思議の国のアリスを彷彿とさせる括弧書きの心情描写もこの話を面白くさせている要因だと思...続きを読む
  • カフェー小品集
    未来に残したいお店ばかりが紹介されてます。
    友達と一緒に行くカフェではなく、1人で是非とも行きたいお店ばかりが紹介されてます。
  • ロリヰタ。
    最初なんて読むのか分からなかった作品

    <ロリヰタ。>
    魔性の女の子
    野ばらさんの作品てヒロインの子が未成年
    多いなって思ったかわいいよね
    道徳道徳って色々世の中忙しいなぁ

    <ハネ>
    ハネ族なりたいって思った
    流行とかその流行の終わりってさみしい
    ヒロインの子の真っ直ぐな想いが眩しかったです
  • それいぬ 正しい乙女になるために
    この乙女っぷり。
    ここまで仰々しいいと、痛ましさより痛快さ。
    突き抜けて孤高な少女、近くでみると避けそうだけど
    心の底では憧れてしまう羨ましさもある。
    でも、著者は男性なのですね(笑)
  • ハピネス
    きれいな話だった。もう読む前からあらずじで亡くなることがわかってるのはせつないけど、結末がわかっていてもぐいぐい読んでしまう。さわやかな関係の2人だった。
  • シシリエンヌ
    もはや官能小説レベルに情事シーンがおおい
    メリザンドの美への徹底されたこだわりが魅力的 かっこいい
    野ばらちゃんらしからぬ露骨なセックスシーンやったけど終始野ばらちゃんらしくエレガント
  • ミシン missin’
    【世界の終わりという名の雑貨店】

    京都の四条富小路を下がった路地に面した四階建て雑居ビルで青年は事務所を開き、ライター業をしていた。

    そんなある日、彼は仕事に嫌気がさして部屋を離れることをオーナーに伝えた。

    すると、ただでさえ利用者の少ないビルだから残って欲しいとせがまれる。

    また、家賃はい...続きを読む
  • スリーピング・ピル 幻想小品集
    わたしも睡眠導入剤を使用しているため、眠りに導く薬を女になぞらえた描写はまさにその通りと思った。
    Pierceが一番面白く、かつ嶽本野ばら的だろう。ピアス穴を彼に開ける時の描写が官能的ですばらしい。
  • 恋愛の国のアリス プチ・エディション
    初めて嶽本野ばらさんの作品を読みました。
    「下妻物語」で名前だけは知っていたのですが、
    てっきり女性だと思っていました……

    最初は「なかなか強烈な人だなあ……」とびっくりしていたのですが、
    彼の考え方やセンス、結構好きです。
    流石にそこまでは、と思うものもありますが
    勇気づけられたり、「かっこいい...続きを読む
  • 下妻物語・完 ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件
    「下妻物語-ヤンキーちゃんとロリータちゃん」の続編。
    桃子とイチゴの、その後の話。
    桃子は、就職して恋までしちゃう。
    イチゴは前作の失恋から立ち直って新しい恋に落ちちゃう。
    前作で、かっちょ良かったアキミサンは殺人事件を起こしちゃうし。
    イチゴ以外は、皆意外な展開やったよ。
    てか「完」にしんでも良い...続きを読む
  • 下妻物語・完 ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件
    ”イチゴはとてもおバカです” で始る嶽本 野ばらさん独自のタッチ・・・真性ロココを自称する筋金入りの知的ぶっ飛びゴシックロリータ桃子ちゃんの一人称で書かれた物語ですが前作に続き抱腹絶倒させていただきました。
    前作で映画主演された深キョンと土屋アンナを思い浮かべながら愉しく読ませていただきました.
    ...続きを読む
  • カフェー小品集
    以来、カフェではなくカフェーと言うようになりました。
    野ばらさんが紡ぐ文章の【おいしいところ】が抽出されたような本だと思いました。
    それこそ珈琲を淹れるように。

    おだやかで少々狂おしく、
    やさしいけれど切り裂くような、
    愛しさと哀しさが同時に溢れるような。
  • カフェー小品集
    喫茶店で糸車を回すように紡がれる、ラブストーリー短編集。

    昼間っから珈琲で酔える程の珈琲好き、カフェ好きにはたまらないのはもちろん、現実にそのカフェに行きたくなる。しかし現存するカフェが少ないのは残念。

    鎌倉の「ミルクホール」には行ってみたいものです。
  • ハピネス
    死ぬのが本当に怖くなった本だった。私には余命十日だと宣告されてもやりたいことなど見つけられないだろうし、一緒に過ごしたいと思える人もいない。自分が空っぽな人間なのだとつくづく思った。だからこそ、いつかやりたい・やればいいやという考えを一変し今できることは今やりもっと一生懸命に生きようと思えた。