嶽本野ばらのレビュー一覧

  • 十四歳の遠距離恋愛
    中学生のがむしゃれでまっすぐな恋。子供だけど少しの大人で、ここまで熱くなれるのか!という感じ。そしてこの世代の恋愛小説にはめずらしくきちんと現実にむきあっている。野ばらさんならではのロリータに憧れる主人公が頑張っておしゃれを楽しもうとする姿もみてるこちらが胸を締め付けられる。恋をしてない同世代として...続きを読む
  • ミシン2/カサコ
    デビュー作に収録されたミシンの続編。私は結局ミシンを殺せなかった。病院でミシンから新しい名、蝙蝠傘子を賜る。龍之介が生前遺してくれた曲があるのでバンド活動には困らないものの、ミシンはあるファンの死をきっかけに気落ちしてしまう。傘子はそれを励ますがミシンは上手くいかず。ミシンがファンの事を真摯に想って...続きを読む
  • 恋愛の国のアリス プチ・エディション
    全体を通して嶽本野ばらさんの世界観がよくでていて、とてもよかった♡

    私的には、前半の「ハートの国のアリス」の方が好き!
    特に「香水、着替えぬ」「アイドル、用意する」「寂しさ、比例する」「満月、意見する」はなるほどと思った。
  • 十四歳の遠距離恋愛
    まだまだアルバイトも出来なくて、お小遣いも交通費には足りなくて・・・


    もう子供じゃないけど、大人にもなれない、そんなもどかしい年齢の遠距離恋愛。


    「もどかしい!!」って気持ちと「あ~、あるある」っていう気持ちが交互に出てくる。


    中学時代に戻ったような気持ちで読み進めちゃいました♬


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  • 下妻物語・完 ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件
    下妻物語は映画化しましたが、それの続編かつ完結
    ま、まだ続けることもできそうな感じではあるけどね

    今回は殺人事件もありでミステリの要素もアリ
    トリックはなんとなく「もしかしてアレか?!」と思わないでもない
    そのトリックを使う必然性とかがまたなんとも面白い
  • 十四歳の遠距離恋愛
    かつて著者嶽本野ばらは『下妻物語』の中で、ロリータファッションのことを"生き様"と書いた(若干曖昧)
    本作『14歳の遠距離恋愛』では、東京にいる恋人に会いたいがために、その生き様であるロリータな洋服を、コメ兵に売ろうとするシーンがある。好きな人のために"生き様"さえも売り払ってしまおうとする姿に打ち...続きを読む
  • 下妻物語 ヤンキーちゃんとロリータちゃん
    ロココに生きるロリータ桃子によるロリータ精神、ロリータ服語りから物語は始まる。
    ロリ服欲しさに、ブランド品のバッタもんをバッタもんとして売りさばこうとした結果、ゾッキーでバリバリ伝説なイチコ(イチゴ)と出逢う。

    嶽本野ばらの恋愛の国のアリスを読んだが、ナル臭で胃もたれ。落ちぶれっぷりも知っていたの...続きを読む
  • ロリヰタ。
    一方はロリータファッション愛好の小説家、もう一方はロリータをしながら自作の羽を売る女子高生…が主役というまさにロリータづくしの二作品。

    『ロリヰタ』は作者がモデルの実話なのではと物議を醸した話。
    わたしは『ハネ』のほうが好きだったけど二作に共通しているのは『伝わらない、けれど突き通す』というこ...続きを読む
  • ハピネス
    ☆4
    「私ね、あと1週間で死んじゃうの」というセリフから始まる本小説。彼女は残されたわずかな時間を自分らしく生きるため、innocent worldのお洋服で身を固め、ロリータさんとなったのでした。
    ほんとにわがまま言っていいんだったら、こういう風に死ぬのもありかなぁ。なんか幸せそうだなぁ。と思った...続きを読む
  • ミシン missin’
    著者の小説処女作。

    客観性を極限まで削り落とした一人称小説。
    です/ます調で描かれる偏執的思考は読んでいくと不安と恍惚感を引き起こす。
    エロティシズムの観点から論じられる処女性や美少年に特有な孤高の精神が感じられる。
    本書の解説を読んでみると、これは嶽本氏が好んで用いる「乙女」という概念と同じもの...続きを読む
  • 下妻物語・完 ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件
    映画は大分前に見ていたのですが、原作を読んだ事が無いわ…。
    と思い、是非原作重読みたいと思ったら、
    続編が出たので一緒に読みました。
    内容は大体原作通りですが、私もロリィタなので、
    リアルなロリィタさんの思想にシンパシーを感じで嬉しかったです。
    お洋服の描写も細かくて、その当たりも乙女心をくすぐりま...続きを読む
  • ハピネス
    嶽本野ばらさんの本というのは、「いかにも」というような少女、乙女的シチュエーション・センスで描かれていることもさることながら、緻密な、ロリータに関する考察、そして芸術に対する深い信仰、そしてそれらを全く以って穢す(否定する)ような性描写にあると思います。
    そんな話が成り立つのか、と言われそうですが、...続きを読む
  • 下妻物語 ヤンキーちゃんとロリータちゃん
    正直映画がすごく面白かったので原作はどんな感じなのかドキドキしながら読み始めたのですが、最初のロリータについて読むのが辛かったです。でもイチコが出て来てからはスラスラ楽しく読みました!
    映画のその後を書いた方も楽しく読めるといいなぁ
  • ミシン missin’
    忙いでてムシャクシャして借りました。
    なので、何時もなら選ばないジャンルの本だったけど、こんなに面白い物語に出会えたから後悔はしていません。
    「ミシン」も「世界の終わりという名の雑貨店」も愛が主題の物語を、服描写多彩に美意識でできた様な文章で作られていますが、180度中身が違うように感じました。
    ...続きを読む
  • ミシン missin’
    洋服、靴、鞄、全ての自分を包む空間にこだわりを持ってる人がこだわりぬいて書いた物語。女の子って、誰でもこれくらいかわいくて怖い。でも、目が離せない。それが女の子。
  • 下妻物語・完 ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件
    作品のテンポなどは前作と変わらず、桃子とイチゴの掛け合いも最高に楽しいです。
    完結なんてもったいないなぁ~。

    ただ、なんで殺人事件なんだろう??(笑)
    まぁ、楽しかったんでいいんですけど。
  • ミシン missin’
    獄本さんの作品は初めて読んだのが「ハピネス」だったせいか、少し毛嫌いしていた節があったが、洋服の細かい描写は好み。今回の読んだ「ミシン」の中でも、「世界の終わりという名の雑貨店」の方は作品の雰囲気が好き。これからも好んで読むと思う。
  • それいぬ 正しい乙女になるために
    今思い返せば恥ずかしいですが、高校生の時分、この本は私のバイブルでした。
    あの時代にしかない不安定な自我、突出した過剰意識、ナルシシスティックな被害者意識に、無意味にがっちりとそびえ立つ選民思想。そういったものを否定することなく、ひとりぼっちにさせるでなく、かと言ってあまりに過激な方向に走らせること...続きを読む
  • ミシン missin’
    オシャレな小説。
    言い回しとか好きです。
    ひねくれてますが。
    てか、この人のキャラの立たせ方うまいよな。
    個性とかパワーとかすごい伝わってくる。
    なかなか好きです。
  • 恋愛の国のアリス プチ・エディション
    嶽本野ばらによるエッセイ集。
    時には「極端な意見だ」と思う箇所はあるが、そこに著者の一貫性を見ることができる。
    自分の美徳をつらぬく姿勢は
    まっすぐな背中とどうどうとした歩き方を連想させる。