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Posted by ブクログ
「乙女のバイブル」と呼ばれた本作には、野ばらさんの美的観念が結晶のように凝固しています。あとがきで野ばらさん本文を「ペダンチック」「青臭い」などと述べていましたが、私はこの増幅系の、歪みきった野ばらさんの文章が大好きだと言うことに今更、本当に今更ながら気がつきました。
『ミシン』や『エミリー』を読んで受けた衝撃、蜂蜜を嘗めるように読んだ甘美な文章、我を貫く少女たち、──「君」と寄り添い、「乙女」と寄り添ってきた数数の文章──それら全てが『それいぬ』に始まり、『それいぬ』に帰趨するのは当然のことでした。今回、ある程度野ばらさんの著作を読んでからこの『それいぬ』を読めたこと、そしてどんな姿の自分であっても、それが傍目からは歪んでいたとしても、それを貫く強さ、「根性」を観測できたこと……私は私を好きな私でありたい。私はいつまでも変わらぬ私でありたい。本書は私にとってもバイブルです。どれだけ朽ち果てていても、美しく、廓寥が静謐であり続ける廃墟となった教会で、いつまでも、いつまでも読んでいたいバイブルです。
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