葉真中顕のレビュー一覧

  • ロスト・ケア
    「そうです。殺すことで彼らと彼らの家族を救いました。僕がやっていたことは介護です。喪失の介護、『ロスト・ケア』です。 」

    ↓印象に残ったところ↓

    P14 死によって父も、そして斯波も、確かに救われたのだ。
    人殺しは悪だと言い切ってしまうのは簡単だ。でも、そんな簡単な世界がどこにある?斯波にはこの...続きを読む
  • 灼熱
    舞台はブラジル。大正時代からブラジルに移民してきた人達の話。

    主人公は勇とトキオ。物語は2人の目線から進んでいきます。

    ブラジル移民の子供として、ブラジルで生まれて育ったトキオと、日本で生まれ、ブラジルに移住してくる勇。

    弥栄村という、ブラジルの殖民地で出会い、親友となります。

    そこから戦...続きを読む
  • Blue(ブルー)
    半年前くらいに読み終わってめっちゃ好きな作品なのになんで感想書いてなかったんだろう笑
    貧困、虐待、無戸籍児、外国人の労働力搾取など個人的にすごく興味のある問題が扱われている。
    葉真中さんの作品は重くて読んでいて辛くなるけど、すごく心に残る!
    平成に生きた少年の話なので、その頃起きた事件や流行っていた...続きを読む
  • 絶叫
    これは凄い本でした。。
    最終的に全てが収束するこの構成に驚きです。
    文量は多いですが、無駄に長い訳ではなく、全てに意味があります。
    え?え?と困惑している間に本が終わってしまいました。
    オススメです。
  • ロング・アフタヌーン
    編集者の元に、1人の小説家志望の主婦から原稿が送られてくる。
    最初はその原稿からで始まるんだけど、その小説自体も切り口がすごくて唖然とした。
    これは小説にしかできない表現で、呪いを解いていく女の話で、もうなんか言葉にできない。
  • ロング・アフタヌーン
    ものすごく良かった!!
    葉真中さん、これで7作目ですが、最初に読んで驚いた「絶叫」と同じくらい、今作は面白かったです。

    作中作である、志村多恵の作品が占める割合も多いのだが…特に冒頭の『犬を飼う』という作品にはビックリ!(何じゃこりゃ!レベル)しかし、ここでの過激さに引いてしまわずに、続きを読んで...続きを読む
  • ブラック・ドッグ
    良い意味で期待を裏切られた作品です。

    葉真中作品はデビュー作である「ロストケア」でドハマりし、続く「絶叫」、「Blue」と高評価をつけ読み終えました。

    「ロストケア」は社会派の最高傑作だと思っていますが、だからこそ私が葉真中作品に求めるのも社会派作品。

    手元で積読となっている著者の2作品「凍て...続きを読む
  • 絶叫
    この人の書く本はやっぱり面白い〜
    Blueでどハマりしたけど、これも読んで正解!
    女の人の「幸せ」をテーマにした作品はよくあるけど、特に筆者が男性の場合、男性に好かれることが女の幸せみたいな描写があんま気に入らん
  • 灼熱
    1934年、ブラジルの日本人入植地「弥栄村」で出逢った沖縄生まれの勇とこの地で生まれ育った日系2世のトキオ…2人は無二の親友となる…。その後、太平洋戦争が勃発…1945年に終戦を迎えるも、ブラジルでは「日本は勝った」と信じる「戦勝派」と敗戦を認める「認識派」の「勝ち負け構想抗争」が勃発…、勇とトキオ...続きを読む
  • 作家 超サバイバル術!
    だいたい 中山先生と知念先生の 回答がかぶりが多いです 葉真中先生は 二人とはややスタイルが 違う というのは 筆の速さが関係するみたい 作家としてやっていくには 筆が速いことが 圧倒的に有利みたいですね やはり新人賞をとって デビューして 話題性があるうちに 立て続けに作品を発表すると 波に乗りや...続きを読む
  • 絶叫
    これぞミステリー。いい読書体験だった。

    人間ってこんなに変わってしまうのだろうかと思った。

    ラストの畳み掛けは圧巻、思わず声出た。
  • 絶叫
    最後まで読んで、えっ!すごい!ってなる。事件の内容もすごいけど、真相が分かった瞬間の合点がいく感じ、途中のグロテスクにも感じられる描写にも追い詰められた人間の心の動きを感じるし、ラストまで一気に読んだ作品。この著者さんの他の作品も読みたくなった。
  • 絶叫
    いわゆるロスジェネ世代のある女性の物語。なぜ彼女は孤独死していたのか?その真相を追っていくうちに判明する彼女の壮絶な半生。彼女のせい?時代のせい?読み進めていくうちに明かされる真実、先が読めない中たどりついた最後の1ページまで凄い本でした。
  • Blue(ブルー)
    ロストケアが原作も映画も嗚咽が止まらなかったので、葉真中先生の最新作を手に取らせて頂きました。

    私たちが『平成』という30年間を、何を知らずに生きてきたのか、またもやガツンッとたたき起こされ、嗚咽の繰り返しでした。

    こちらもいずれ、令和時が進み、『平成』ってどんな時代だっけ?という時に、菅田将暉...続きを読む
  • 絶叫
    葉真中さんの「ロストケア」が良作で、評価の高いこの作品も読んでみることに。
    500ページ強だったが、続きが気になりあっという間に読んでしまった。

    ストーリーに集中しながらも、最初から、物語を語る「あなた」が誰なのだろうと少し不自然な気がした。
    誰に当てはめてもしっくりこないなぁと。
    最後にそういう...続きを読む
  • 作家 超サバイバル術!
    2023.02.26
    とても面白い!
    読書中毒、活字中毒、ミステリ愛好家、とにかく本の好きなヒトは読む価値あり。
    執筆者3人のそれぞれ、そして共通の見解もなるほどと思うし、佐藤青南さんの四コマ漫画も笑える。
    これだけ苦労して生み出される作品なのに、なぜつまらないモノ(決してこの執筆者の作品ではなく....続きを読む
  • 作家 超サバイバル術!
    小説家を志すなら必読の一冊!
    現役の作家が語る、小説家の厳しい現状。これを読んでも書きまくるという気持ちがなければ生き残ってはいけないのだろう。
  • Blue(ブルー)
    平成が始まる日に生まれ、平成が終わる日に死んだ男の子の話。戸籍もなく、親に愛されず、人を殺し、人を救う。そして、自分を殺すことで、自分を救う。
    ブルーは主人公の名前でもあり、ヴェトナムにある湖を指している。
    壮絶に面白い。
  • ロング・アフタヌーン
     スゴい本を読んでしまった。読み終えた今、私の頭の中を占めているのはそんな漠然とした想いだ。

     編集者の葛城梨帆の元に、かつて新人賞に落選した志村多恵から小説が届く。小説の私と現実の梨帆がリンクしていき、梨帆はこの小説に自分の〝ほんとう〟に触れ、世に出したいと強く願うようになる。

     まず、冒頭に...続きを読む
  • 灼熱
    舞台も内容も登場人物も好み。
    よくここまでの内容を丁寧に描写してくれた。
    知らない歴史を知ることが出来たのも良かった。