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新央出版の編集者・葛城梨帆の元に突然、原稿が届く。それは以前新人賞で落選した志村多恵からのもので、学生時代の友人が時を経て再会するところから物語は始まっていた。立場の違う二人の会話はすれ違い、次第に殺意が募っていく。「いっそのこと、最後にこの女を殺してやろうか」――。そんな登場人物の苦境に思いを馳せるうち、梨帆自身も忘れられない出来事と原稿内容がリンクし始める……。 私たちのシスターフッドがここにある、著者渾身のミステリー。
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Posted by ブクログ
題材、設定、構成がとても好き 一気読み。個人的ヒット 出版社勤務 本を愛してやまない 生き悩む女性たちが主人公 男性性への疑問、人間の課題の根源 彼らに都合良く作られた社会構造 親友への思慕 人生の選択、自分で選び取ってきたこと自体の大切さ 『それぞれの選択は思い描いた通りの結果を招かなかった...続きを読むかもしれない、でも、その場その場では切実に選んできたじゃないか。』 自分の記憶を整理しているはずの夢、支離滅裂だったり悲しかったり幸せだったりアンコントローラブルなもう一つの世界 親友自体がつくりあげられた物語だったとは…。 『私たちの物語の始まりだけを切り取った夢。 私たちは何度でも出会い、何度でも親友になれる』 号泣 フィクションの中に、これは自分のことだ、と 心の底から思える言葉がある 文章がある 『これは私の物語だ フィクションに触れた時時折訪れる、奇跡のような感覚』 物語の力が魂を掴み、この世界に押しとどめる それくらいの力が、本には、確かにある。 たくさんの世界に出会いたい 本を読まない人生なんて、考えられない。 そう改めて思わせてくれる本だった。
出版社の小説部門で働いていた主人公。その時に小説を投稿してきた女性が、7年の月日を得て、再び主人公に小説を送るところから物語は始まります。 その物語もとても興味深いというか、特殊というか。(なんでデビューさせなかったの?と言うぐらい、印象に残ります) テーマは、愛に負けるな!じゃないかなと思い...続きを読むます。 愛とは、いいものばかりではなく、押し付けがましい愛もあり。そんな愛に負けるな!ということなのかな?と思います。(この作家さん、テーマも分かりやすくて好きです)
編集者の梨帆に届いたのは、七年前に新人賞の最終候補に残ったものの、落選した志村多恵による新たな小説だった。「長い午後」というタイトルのその小説に、梨帆は引き込まれていく。そしてこの小説は事実を描いたものではないのか、という疑念が強まるなか、小説の主人公は大きな決断をすることになる。本好きは特に必読か...続きを読むもしれないミステリです。 「長い午後」の主人公も、そして梨帆も自らの人生の選択に悩んでいます。いや、そもそも一度も悩まない人なんてないし、そのあとで「あの選択は正しかったのか」と後悔してしまうこともありがちなのでしょう。現状に満足できなくても、これで良かったのだと、自分は幸せなのだと自分自身に言い聞かせる……多少なりともそうして生きている人がほとんどなのじゃないのかなあ。そしてそのことに気づかず、自覚していない人の方が実は幸せなのかもしれません。だけど気づいてしまったら……そりゃもう戻れませんよね。自分に当てはめてみると、少しぞくっとしました。深く考えないようにしよう(苦笑)。 出版を巡る状況も本好きにとっては興味深く、そして少し切ないところがあります。良い本と売れる本は違うとか、良い本でなくても売れる本がなくては出版が立ち行かないとか。それでも熱意のある書き手と編集者がいてくれることは、本好きにはとても心強いことです。 ミステリ部分に関しては、終盤に至ってからの展開なのであまり触れないことにしますが。ぞくりとさせられると同時に、どこかしら清々しくも思えてしまいました。そう思えた時点で、読者ももう「共犯者」になってしまっているのかも。
本作には物語を書く女と編集者の女が登場する。編集者の女は次第に彼女の書く物語に魅了されていく。 本作はとても意地が悪い。書き出しからして男性への嫌悪が剥き出しになっている。男性優位の社会で打ちひしがれ、認められなかった女の怨念のようなものを強く感じた。 長い午後、というタイトルがとても良い。作中作...続きを読むと現実を行き来する果てに見えてくるものとは。じわりじわりと泥に溺れるが如く浸りたい一冊だ。
冒頭の挿入小説も不気味でしたが、タイトルにもなっている小説を読み進むにつれますます気味悪さが膨らみ、ページを捲る手が止まらなくなりました。もう1人の主人公の編集者はもうひとつイメージがピンとこない感じでしたが、ストーリーや構成は文句なしでした。予想を裏切るエンディングにもまた私は好感を持ちました。葉...続きを読む真中さんの本は4作目ですが、今のところ全て凄い作品ばかり。次も期待です。
編集者の元に、1人の小説家志望の主婦から原稿が送られてくる。 最初はその原稿からで始まるんだけど、その小説自体も切り口がすごくて唖然とした。 これは小説にしかできない表現で、呪いを解いていく女の話で、もうなんか言葉にできない。
ものすごく良かった!! 葉真中さん、これで7作目ですが、最初に読んで驚いた「絶叫」と同じくらい、今作は面白かったです。 作中作である、志村多恵の作品が占める割合も多いのだが…特に冒頭の『犬を飼う』という作品にはビックリ!(何じゃこりゃ!レベル)しかし、ここでの過激さに引いてしまわずに、続きを読んで...続きを読む欲しいお話です。深いのですよ〜、ここからが。 「女の午後は長いというけれど…」 という文がある。人生80年を1日に例えたら、私なんて18時くらいになるので(^^;; もはや午後でもなく夕方。それこそ、今日はどんな日だったかしらん、と振り返るが如く、若い頃からの自分の人生の分岐点とか、喜びも後悔も、いーっぱい考えてしまいます。 そんな気分もあり、んもう!夢中で読みました。途中で、 「あれ?葉真中さんって男性だったよね?」と確認したくらい、今作は女性の目線が秀でている気がしました。 ラストは微妙な不穏さのまま終わりますが、読後感は私は良かったです。やっぱりさー、誰だって自分の人生しか生きられないんだから、自分で自分を大切にして生き抜いていくしかないよね…などと思いつつ本を閉じたのでした。 やっぱり葉真中さん作品、好きだ〜! 印象的だったところ、少し… ーーーーー 世界は過剰だ。ものと情報に溢れていて、そのほとんどを知らないまま自分は死んでいく。 物語はいつだって最高の瞬間で終わるのに、現実はそのあとだらだら余計な後日譚が続く。 それぞれの選択は思い描いたとおりの結果を招かなかったかもしれない。でも、その場その場では切実に選んできたじゃないか。 これは私の物語だーーフィクションに触れたとき、時折訪れる、奇跡のような感覚。 ーーーーー すごく笑えたのが、編集部に送られてくる一番多い自伝的な小説『おじさん武勇伝』の話。ここ、笑える〜〜。
スゴい本を読んでしまった。読み終えた今、私の頭の中を占めているのはそんな漠然とした想いだ。 編集者の葛城梨帆の元に、かつて新人賞に落選した志村多恵から小説が届く。小説の私と現実の梨帆がリンクしていき、梨帆はこの小説に自分の〝ほんとう〟に触れ、世に出したいと強く願うようになる。 まず、冒頭に...続きを読む物語があって、この世界観のまま物語が進むのは辛いなと思っていたら、それは志村志帆が応募した作品だとわかる。その後、また志村志帆から作品が送られてくるわけだが、それがどんどん面白くなっていき、やがて現実とフィクションの区別が付かなくなっていき、この物語の行く末が気になって仕方なくなってくる。それと同時に葛城梨帆の現実が並行して進んでいくのだが、それも読ませてくれる。 欲しくない子どもを生むことへの葛藤や、息子がレイプ加害者になるなど、大いに考えさせられる内容が盛りだくさん。 読者に考えさせるようなラストも秀逸。文句なしの⭐︎5。
★5 悲しく、苦しく、それでも美しく生きる女性達 世相を抉る社会派ミステリー #ロングアフタヌーン ■レビュー この作品、めちゃくちゃ面白いぞ。 結構ヘビーなテーマにも関わらず、最初から最後まで、読ませる読ませる。プロットが上手だし、文章も丁寧だし抑揚もあって流れるようです。 300ページ程の長...続きを読むいお話でもないですし、起承転結もバッチシだし、何から何まで小説としての完成度が高すぎ。 ミステリーとしては決して派手ではない。しかし物語全体として美しくまとまっており、読み終わった後は、ゆっくり紅茶でも飲みたくなるような作品です。 本作の魅力は、何といっても登場人物の主人公の二人の女性。 心情描写が秀逸なんですよ、心に刺さったセリフに付箋を付けながら読んでたんですが、20か所以上付箋を貼ることになってしまいました。 特に作家の多恵。追い詰められたギリギリの叫びが「小説」の中に表現され、悲痛な叫びが聞こえてくるんです。溢れ出る情念の引力が強烈で、男性として心を大きく揺さぶられました。 そして物語の終盤です…二人の主人公の行動に、私はマジで涙を流してしまいました。ぜひ読んでみて、感じた思いを体感してほしいです。 よく小説は映像化がされることがありますが、本作は小説でないと良さが伝わらないと思っています。読書が趣味で良かったな…と思える、最高の作品でした。 ■推しポイント かつてスイミングに通っていた息子が、初めての水泳大会を迎えました。 毎日毎日つらい練習を重ね、ここ一番の大舞台。ガチガチに緊張した彼に、ひとこと声をかけたことがあります。 「胸を張って、いってらっしゃい」 人生、どんなに努力を重ねても辛いことばかりで、上手くいくことなんて少ない。それでもギリギリのところで一歩踏み出す人間にだけ、未来がやってくる。 試合結果は十分ではありませんでしたが、堂々と試合に向かった彼は、誰よりも輝いて見えたんです。
冒頭短編エグく注意。物語全体のフェミニズム色がかなり強く男性読者は注意。様々なネタや手法が散りばめられているがこの物語の主題はラストシーンで語られている事だと感じた。
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