櫛木理宇のレビュー一覧

  • 世界が赫(あか)に染まる日に
    「神様って、いねぇんだな」
    主人公の櫂のこの台詞が非常に印象的です。

    未成年保護法については度々議論されている問題ですが、櫂と文稀、学校では全く接点の無かった2人が復讐劇を通じて友情を育んでいく姿に、苦しい、というか悲しいというか、とにかく全編を通して胸が締め付けられます。

    実際にあった事件も例...続きを読む
  • ホーンテッド・キャンパス 黒い影が揺れる
    相変わらず安定の楽しさ&怖さです。ラブコメの進展にはあまり期待しない、と思いつつも、けっこう進展は……してるよね? だけど小指か……なんだかなあ、この純粋さが逆に羨ましくなってきます。そして戻ってしまった例の記憶のシーンでは、抱腹絶倒でした。藍さんお疲れさまです。
    そしてホラーの部分。第一話からいき...続きを読む
  • 少年籠城
    久しぶりに時が経つのを忘れて、ほぼ一気読みした作品。

    「世間のみんなは、死んだ子どもにしか興味ない。
    生きてるうちは『自己責任』って言われるだけだ。
    死んではじめて『かわいそう』って言われるんだ。
    そんなのはいやだ。
    同情されたって、死んだら意味ないじゃんか。」

    本当に重い言葉だと思う。
  • 本格王2022
    2023.06.30
    こういう読み比べはとても楽しいです。
    やはり、1番は道尾秀介。次は大山誠一郎。3番手に浅倉秋成を推す。
    私は特殊設定ものが苦手ということもわかったのも収穫。
  • 死んでもいい
    本屋にてふいに目が合い、なぜかとても惹かれて購入した一冊。期待通りとても面白くて一気読みしてしまいひた。
    犯人や真相は読みながら想像がつくものもありましたが、なによりも表現と描写が滑らかで、読みやすいのに独特な不気味さを含んでいて最後はしっかりゾッとさせられました。
    書き下ろしの「タイトル未定」は、...続きを読む
  • 殺人依存症
    櫛木さんの作品は外れなない。改めて思った。
    死体の描写が生々しく、生きていた頃の楽しい描写も相まって、悲しい気分に落ち込んだ。
    犯人たちに同情の余地はない。
    アパートの少女が特に印象に残った。
  • 本格王2021
    方丈さんが好きで方丈さん目当てで買った。
    アミュレットホテル、とても楽しく読めて好き。

    他にも初読みの作家さんが多く、楽しく読め気になる作家さんが増えた。
  • 殺人依存症
    読書に全く興味がない娘が朝読書でこれは面白かったと言い、それならと思い読みました。
    こんな残虐で恐ろしい話があるんだとハマり一気に読みました。
    最後に一本の線で繋がる驚きと、最後は復讐まで繋がる伏線、女の住む世界が違う、繊細で敏感な気持ち、敵なんだと思う恨みは怖い。
    自分が対象になったら、同じ事をさ...続きを読む
  • 虎を追う
    くるたんさんに「櫛木理宇さんならこの作品」と教えていただいた一冊です。ありがとうございます!面白かったです。


    1987年『北簑辺郡連続幼女殺人事件』が起き死刑判決を受けていた容疑者の一人、亀井戸建が獄中で病死します。
    当時、栃木県警の捜査一課の刑事だった星野誠司は冤罪の疑いを持ち、孫の旭とその幼...続きを読む
  • 世界が赫(あか)に染まる日に
    カイとフミキの鮮やかなアオハル復讐譚。
    ブログの意図が分かった時「やめろ、立ち止まれ」って願ったけど、カイも止められなかったんだから蚊帳の外にいる自分が止められるはずもない。少しずつわかっていくフミキの邪眼やお兄ちゃん、お祖父ちゃんの話は悲しくなった。
    最後の最後、ハッピーエンドじゃなくても二人にと...続きを読む
  • 死刑にいたる病

    次々驚かされる

    読みすすめていくなかで、何度もおどろきました。長篇とは思えないほど没頭し、一日で読み終えてしまいました。
  • 少女葬(新潮文庫)
    なんであんな目に合わなきゃいけなかったのか…無知は罪、馬鹿も罪。でも知識を与えてくれる人も、諭してくれる人も得られなかった人はどうやって道を進めばいいのか…
  • ホーンテッド・キャンパス オシラサマの里【電子特典付き】
    三十三年に一度の儀式に呼ばれた黒沼従兄弟コンビ。一方でサイコメトリーの能力を発現して行方を絶った父を探してほしいという依頼がオカ研に寄せられる。過去の幼女連続殺人事件、行方不明の指名手配犯、そしてオシラサマ伝説。さまざまな要素が絡み合い、怖気を震わせるホラーミステリ。もちろん少ししか進展のないラブコ...続きを読む
  • ホーンテッド・キャンパス オシラサマの里【電子特典付き】
    シリーズ久しぶりの長編はとても面白かったです!
    過去に起こった連続幼女殺人事件と部長が向かった村に伝わる三十三年に一度の儀式
    様々な謎と思惑、そしてオカ研メンバーも導かれるように村へと向かい全ての要素が揃った時……
    Jホラーというか、「和」というよりは「日本的」という感じの怖さ雰囲気がとても好...続きを読む
  • 少女葬(新潮文庫)
    縁日で、綾希が眞実と逃げたとき、綾希に素敵な友達ができて嬉しかった

    綾希が良い方へ進んでいく一方で、眞実がどんどん逃げ出せないところへいくのが分かってて辛かった

    眞実がリンチされてるシーンは読んでいて本当に苦しかった
    綾希の幸せなシーンと交互になっていたから余計に苦しかった

    綾希と陸はずっと幸...続きを読む
  • ホーンテッド・キャンパス オシラサマの里【電子特典付き】
    初っ端からほんのりネタバレでいきます。

    1冊で1つの物語・長編でした。
    櫛木理宇さん、書くの早くてどんどん刊行されますが、やっぱり短編3話で1冊は読み重ねると物足りなさが生まれてしまうみたい。
    (もちろん短編もしっかりとした物語なのだけど!)
    長編読んで、「そうそう、この充足感を求めていたのよ」と...続きを読む
  • 【分冊版】鵜頭川村事件(1)

    先が気になる

    都市から疎開された村で起こった事件。
    昔の日本ならあり得そうで以外に面白い。
    最初に現れた妖怪みたいなのは話が進むにつれて
    わかるはず!?
  • ホーンテッド・キャンパス だんだんおうちが遠くなる
    ドキドキびっくりするような怖さではなく、ジワジワ怖い家族にまつわるお話を収録。
    四谷怪談を題材にした話があり、ぼんやりとしか知らなかった内容を知れたのが面白かったです。
    四谷怪談が長年語り継がれるのはいつの世も伊右衛門のような「まるであいつみたい」なワルがいたり、お岩に類する女性たちの影を四谷怪...続きを読む
  • 虎を追う
    櫛木理宇さん作品、私は5冊目でしたが、今作が一番面白かった‼︎

    サイコサスペンスであり(いつもながらの櫛木さんらしい)誠に残酷でむごたらしく、本当に不愉快になる犯人の悪行シーンやその心情は、読んでいて辛く腹ただしく、思わず顔をしかめるところもありました。(幼い子に対する性犯罪って本当に最悪最低だ)...続きを読む
  • ホーンテッド・キャンパス オシラサマの里【電子特典付き】

    ワハハ

    今回もあっという間に読了しました。面白かった!オカルトと神話と事件が絡みあい、どんどん読み進めました。それにしても、森司くん、自分が何を口走ったか知ったら、恥ずか死んじゃうじゃないでしょうか。でも、こよみちゃんは気合が入ったようで、良かった良かった。