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中学三年生の緒方櫂は復讐心をたぎらせていた。従弟が上級生たちから凄絶ないじめに遭った末に意識不明の重体に。その妹も同じ連中に性的暴行を受けたのだ。自殺願望を持つ同級生・高橋文稀が櫂の復讐の相棒となることを承諾。二人は予行演習として、少年法に守られて罰せられない犯罪者たちを次々と襲い始める。エスカレートする制裁の果てに待つ衝撃の運命とは?
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Posted by ブクログ
「神様って、いねぇんだな」 主人公の櫂のこの台詞が非常に印象的です。 未成年保護法については度々議論されている問題ですが、櫂と文稀、学校では全く接点の無かった2人が復讐劇を通じて友情を育んでいく姿に、苦しい、というか悲しいというか、とにかく全編を通して胸が締め付けられます。 実際にあった事件も例...続きを読むに挙がっているので、大切な人間を傷つけられた櫂の怒りも手に取るように伝わって来ます。 非常に友達思いで気持ちの良い性格をしているので、余計に彼の苦しむ姿に感情移入してしまい、また文稀も友情という感情すら理解出来ないまま中学生になってしまったのに、櫂に対して徐々に初めての気持ちを抱いて行く様子に、どうか2人とも幸せになってくれ!!と本を持つ手に力が入りました。 文稀の書き連ねる日記が明らかになって行くにつれて、何度も天を仰ぎました。(私は悲しかったり感動すると天を仰ぐ癖があるようです) クライマックスではどうか、どうか!と祈り続けながらページを捲り、そしてやはり天を仰ぎました。 これからも永遠に続く議論でしょうけれど、実際に本書のような事件が起こり、苦しみが生まれてしまうかもしれないという、櫛木さんの警鐘かも知れません。 ところで、先日友人に「毎回そんなに感情移入しながら読んでいて疲れないのか?」と問われましたが、非常に疲れます。(良い意味で)
誰にも見てもらえなかった文稀は、「復讐」という名目で、「自分を世に認識してほしい」という腹の奥底に眠る欲求を満たしているように思った。 「子どもは精神が未発達のため、少年犯罪の心理は明確になっていない」という様な文章があったが、少年犯罪の動機にはこのような心理があるのではないか、という一説を提唱し...続きを読むているようにも見えた。
同じクラスに居ながら、言葉も交わした事の無かった櫂と文希。偶然に出会った公園での夜をきっかけに、ある計画を実行することになる。 それは隠蔽されたイジメによって受けた暴力で、意識不明になっている櫂の従兄弟の祥太の為の復讐だった。 スクールカーストで表したら、真逆に位置する二人だが、復讐の予行練習を繰り...続きを読む返すうちに友情が芽生えてくる。 罪にならない悪、理不尽でやりきれない事件が確かにあり、ニュースを観ると仕事人が実在してもいいのではないか?とも思えてくる。 しかし復讐相手への暴力の描写はリアルで、苦しくなった。 自分が高1の時に、隣のクラスの子が自死した。原因はイジメや、恋愛、複雑な家庭環境など聞こえてきたが本当の所は解らない。 15歳の誕生日に死のうとしていた文希は、どうして最後にあんな行動にでてしまったのだろう。 少なくとも、今の文希には、櫂と二人で食べたかき氷や、公園での花火、寝袋に入って見上げた満天の星空の夢をみていて欲しい。
緒方櫂15才は体格の良い普通の中学生である。幼い頃から仲が良かった従弟の土橋祥太がイジメにより片眼を失い昏睡状態にあることから犯人や学校、そしてマスコミの対応に対して鬱屈した感情を昇華できないでいた。 そんな彼が夜の泉第二公園で出会ったのは同級生の高橋文稀だった。クラスでも目立たない文稀の口から出た...続きを読むのは「15才の誕生日に自殺する」だった。櫂はその言葉に驚くわけでもなく、自殺を手伝う代わりに従弟の復讐を手伝ってもらう事を提案する。 櫂と文稀は期限である文稀の誕生日までに祥太の仇である長谷部兄弟に復讐することを計画し、復讐の予行演習として少年法に守られる極悪な少年少女をターゲットとし次々に襲っていった。 法で裁けない少年の犯罪者、犯罪と認められない学校内でのイジメ、上っ面しか報じない安っぽい報道と世間の感心、複雑な家庭に育った文稀はそれら社会の理不尽さに対する復讐を着々と進めてゆく。
程度の差はあれど誰もが一度は妄想したであろう、いじめに対する報復劇。 私刑の描写が生々しい分、少年たちの心の機微に関しては大雑把な気がしたが、全速力で走り切る展開にはその位が良かったのかも。
少年の復讐劇。少年犯罪やイジメについて考えさせられる。 素直に読んでいくと最後に「ん?」ってなる。 これも、ミステリー…なのかなぁ? ジャンル分けが難しい…。 けど、面白く読めたのでそれが一番!
甘い
日本は加害者に甘い。ほんとにその通りだと思う。
「少年法というのはもともと、戦後に町へあふれかえった戦災孤児に対する情状酌量措置として制定されたそうだ」 本を好んで読み、様々な世界に触れる日常を送っている私達は、想像する事が出来る。 相手に触れた時、どう感じるのか。 言葉を投げかけた時、どう考えるのか。 自分がこうした時、相手はどう思うだろうか...続きを読む。 どうしたら嫌がるのか、痛がるのか、相手の立場になって想像をする事が出来る。 それが当たり前の事ではなく、人の痛みに鈍感な人もいるのが現実だ。 法に守られ、のうのうと生きている加害者もいるのが現実だ。 たとえば自分の子供が櫂のように行動しようとした時、 あなたは間違っているなどと言うのだろうか。 何故あなたがそんな事をしなければならないのかと問うだろうか。 憎しみを忘れて新しい人生を歩んでほしいだなんて綺麗事を言うだろうか。 復讐をしても被害者の人生は元に戻らない。 体や心が癒されるわけでもない。 幸せへの道ではない。 私達はどんな言葉をかけてあげられるだろうか。 どうしたら救えるのだろうか。 どの道が正しいのかはわからないけれど、弱者が虐げられ泣き寝入りするしかない世の中を変えていくしかないのだと思う。
主人公の従兄弟が酷いイジメを受けたことに対する復讐をすべく、予行演習として過去に犯罪を犯すも少年法に守られている加害者たちに、制裁を加えていく報復と復讐の物語。 主人公2人が因果応報とばかりに盛大に裁いていく展開を肯定する私と、被害者から加害者へ変わっていく2人を否定する私が、途中から対峙する始末...続きを読む。 前読の作品のテーマが刑法39条。 今回のテーマは少年法。 どちらも加害者だけが守られている印象が否めないのは、被害者の事情までフォーカスされた事件や作品を目にしているからであろうか。 初著者だったが、非常に読みやすく、文体も言葉選びも好みな作家。別の作品も読みたくなった。
緒方櫂と高橋文稀の復讐劇。 文稀のブログの意味に気付いた時、櫂のことを友達だと信じている文稀がいたんだって知って泣きそうになってしまった。 二人がやっていることは正義を振りかざしたとしたって暴力だし、犯罪だし、良いことではないんだけど、その間に二人の絆が確立していったんだなって実感した。 文稀...続きを読むが報われないなぁ。 母親がクズすぎて。 でも、こういう母親も実際いるんだろうなって思えてしまう世の中が怖い。 文稀が今後幸せになれるといい。
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