宮部みゆきのレビュー一覧
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1つの俳句から物語を創る発想と、その俳句の世界観にぴったり合うお話を創り上げる宮部先生の筆力が素晴らしかった。社会派なお話からSFっぽいお話まで多岐に富んでいたが、鶏頭のお話が1番怖かったPosted by ブクログ
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作家さんってどんな本を読むんだろうと気になり手に取った本書。宮部さんがミステリー作家なだけあり、紹介されている本の大部分がミステリー・ホラー・SF・ノンフィクションでした。でも恐竜関連の本や怪談系の本も出てきたりと、ちょっとクスっとするような選書もあります。
元が新聞の書評欄向けとのことで、一冊に...続きを読むPosted by ブクログ -
俳句をタイトルにした小説の世界を、存分に堪能できました。それぞれの短編の中の人間模様が、深く心に刻まれました。
背筋がゾクっとするものあり、心ほんわかするものあり。ところどころに散りばめられた挿絵にも魅了されました。
俳句と小説の融合、成功していると思います。お得感、バッチリです。Posted by ブクログ -
三島屋伊兵衛の姪であるおちかは、様々な出来事を経て黒白の間で“変わり百物語”の聞き手を務める。
可愛らしい恋バナから人を殺めた話、さらに物の怪話まで……様々な“不思議な話”が集められた三島屋シリーズ第三弾。→
「くりから御前」は関東大震災後に発表された、山津波で生まれ故郷を無くした男が語る優しいお...続きを読むPosted by ブクログ -
この物語を読むと、家族や家にまつわる様々な災いや不幸、あるいは縁のようなものは、ひょっとしたら「あやかし」のせいなのかも、何て思ってしまう…。
宮部みゆきさんの作り出す不思議な世界にまたもや魅了されました。Posted by ブクログ -
切なくて寂しい闇獣、可愛らしい、くろすけ。
読んでいるこちらも別れるのが惜しい。
あなたの心にもくろすけが住みつきます。
登場人物達もみなさん素敵。
チビっ子3人+丁稚さん新どんはカワイイし、お勝さん、おしまさんの女中コンビとおちかもいい関係。
懐広い三島屋の旦那様とお民さん。
人間関係の複雑さ...続きを読むPosted by ブクログ -
宮部みゆきのファンタジー時代小説、三島屋変調百物語の5冊目。「伍之続」という書き方が粋ですね。
第一期完結篇。
初読は2019年ですが、文庫で再読。
三島屋は、江戸は神田にある袋物屋。
姪のおちかは辛い事件の起きた故郷を離れて、こちらで働き、叔父の発案で風変わりな百物語を続けていました。
百物語は...続きを読むPosted by ブクログ -
こちらも心にじんわりと染みていくような、そんな作品でした。
怪異を描くことを通して、「人の心」を描き、生きる道筋のようなものを示してくれているような気がします。
最終話の「おくらさま」でのおちかの決意には涙が溢れました。Posted by ブクログ -
こちらも読みごたえがありました。
おちかの言葉「怪異を語り、怪異を聴くと、日頃の暮らしのなかでは動かない、心の深いところが音もなく動く。」にあるように、自分もこの物語に惹き付けられ、心が動いております。
次のシリーズも楽しみです。
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シリーズ二作目。
人間の欲や身勝手さが先なのか、怪奇が起こるから人間が心惑わされるのか…。
ホラーであるけれど、ファンタジーでもあるし、ミステリーでもある。さらにそこに人々の人情話もあわさった時代物に仕上げてしまうなんて!
江戸の人々の生き生きとした暮らしを想像しながら読んでいます。
心強い仲間も増...続きを読むPosted by ブクログ -
半七捕物帖は読みたいけどまだ読んでなかったのですが、なんと宮部みゆきが編集しているとは!
面白かったです。凄く。
読んで良かった。物語が面白いのは当然ですが、物語の舞台になっている江戸の風景、人々の生活が描かれ、どっぷり江戸の世界に嵌まりました。 -
江戸の袋物屋である三島屋に身を寄せているおちかは、「黒白の間」で江戸に住む人々の不思議な話を聞く。
ある丁稚の周りでは水が逃げ(逃げ水)三島屋の隣家での嫁入りは不思議なしきたりがあり(藪から千本)幽霊屋敷に住む→
“くろすけ”は三島屋の丁稚である新太の知り合いの師匠と出逢い(暗獣)偽坊主の過去には...続きを読むPosted by ブクログ -
実家でのある事件をきっかけに心を閉ざした17歳のおちかは、叔父である伊兵衛が営む三島屋で女中仕事をしながら過ごしていた。
ある日、伊兵衛の代わりに応対した来客から曼珠沙華に関わる不思議な話を聞くことになり……。シリーズ一作目→
宮部みゆき版百物語。一作目では5篇の怪談が語られている。
といっても、...続きを読むPosted by ブクログ -
5冊合本は、読み応えありました。が、宮部ワールドに引き込まれ、もうおしまいなの?で読了しました。三島屋変調百物語は、以前文庫で2巻まで読んでいたのですが、今回、読み直しとその後の物語も読めて良かったです。あやかしの中に様々な人間模様があって、恐ろしながら読み進んでしまいます。宮部さんの後書きによれ...続きを読む
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三島屋シリーズは富次郎の代から読み始めました。それで何も問題はなく、どこから読んでも楽しめる内容でした。ただ富次郎のキャラクターが「あやかし草紙」を読み、思っていたのと違う…と感じたくらいです。
今回は私にとって1番怖いと思われる話がありました。逆にすっごく良い話もあり、シリーズの中では1番好きな...続きを読むPosted by ブクログ -
あとがきに削らざるをえなかったシーンがあると描かれてのありました。確かに各登場人物たちの素の顔が描かれている、ちょっとコミカルな素敵なシーンがなかったのは残念です。けれど、コミカライズした宮本氏が原作を愛してやまないのが作品から良くわかり、いい作品になってました。
是非ぜひずーっと漫画化してくれる事...続きを読む