宮部みゆきのレビュー一覧

  • あんじゅう 三島屋変調百物語事続
    シリーズ一作目の『おそろし』も雰囲気・内容ともに好きでしたが、『あんじゅう』に収録されている話が圧倒的に好みです。
    特に「藪から千本」のドロっとした生温い沼みたいな怖さ、次の「暗獣」の不思議さと切なさという緩急に、しばらく読後の余韻が引きませんでした。

    一作目以上に人の内面にクローズアップした話に...続きを読む
  • あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続
    三島屋シリーズ第一期完結。

    暗闇で視線を感じるような話やちょっと笑える所がある話など五編
    第四話「あやかし草紙」P511-7行目。おちかちゃんの気持ちが、こちらまで伝わってきて同じ感情になってしまった。
    P520-15行目。おちかちゃんの行動に涙。おちかちゃんを勝手に見守ってきた身としては、そうな...続きを読む
  • はじめての
    ネタバレなしで
    ここまで胸を掴む曲を作れるYOASOBI

    切なくて悲しくてもどかしいのに
    何度も読んでしまう作品を生んでくれた
    さすがの小説家4人

    こんな圧倒されるコラボは
    はじめてだ

    とりあえず明日
    少年の人形を発注して
    古い花火に火をつけて
    目尻に傷を付けたら
    柿の種を買いに行こう
  • 三鬼 三島屋変調百物語四之続
    いうなれば、三島屋変百物語、大転換点!

    人の業物(旅籠)、憎めない隣人物(ひだる神)、ホラー物(三鬼)、ミステリ物(おくさらま)
    好みの話物が豪華もりもりもりだくさん。

    青野先生の旅立ちと共に、新たなキーパーソンを迎え、次巻も期待膨らむ。
  • 三鬼 三島屋変調百物語四之続
    三島屋主人の姪、おちかが聞き手を務める変わり百物語シリーズ4作目。
    亡者が集まる「迷いの旅籠」
    腹ペコ神がかわいい「食客ひだる神」
    人が鬼か、鬼が人か「三鬼」
    出会いと別れがある「おくらさま」
    以上4作品を収録。→

    「食客ひだる神」がとにかく好き!「あんじゅう」好きな方は間違いなくハマる!“「うん...続きを読む
  • あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続
    再読。
    おちかちゃんの傷ついた心が徐々にほぐれていき、ようやく幸せの第一歩を踏み出した大事なお話し。百物語を始めた頃には想像もできない行動が、私には衝撃でした。
  • 三鬼 三島屋変調百物語四之続
    「食客ひだる神」は「あんじゅう」をも彷彿させられるお話しでした。房五郎夫婦の情の深さが素敵でした。次の表題の「三鬼」、最終的に志津様がお幸せになれたのが嬉しく思えました。
  • 宮部みゆきが「本よみうり堂」でおすすめした本 2015-2019
    多くの新聞には「書評」コーナーがありますが、我が家で購読している読売新聞のそれが毎週日曜日に掲載される「本よみうり堂」。そしてその読書委員の一人が私が大好きな宮部みゆきさんなのです。
    ファンとしては、それだけで読売さんに感謝したくなるというもの。毎週楽しみに開く書評ページの中に宮部さんの名前を見つけ...続きを読む
  • 影牢 現代ホラー小説傑作集
    まさしく傑作揃いというしかないホラーアンソロジーです。全部再読だけれどどれもこれも全部素敵すぎる一冊でした。
    なんといっても綾辻行人「バースデー・プレゼント」が最強です。これは今まで読んだすべての作品でトップ1だと思っているし、そもそも私がホラーとミステリにどっぷりハマるきっかけになった一作なので、...続きを読む
  • 三鬼 三島屋変調百物語四之続
    面妖な四つのお話。それぞれに戒めのような事、人の思いなどを生き生きとした登場人物の描写力とともに語られる。お江戸の雰囲気に魅せられるシリーズ。
  • 影牢 現代ホラー小説傑作集
    さすがのメンバーで楽しく読ませていただきました♪

    綾辻さんの読んでいて、くらくらしてくるような作品が好き(*^^*)
    新年からホラーというのも乙なものです(*^^)v
  • はじめての
    作家さんがとても豪華だし、Ayaseさんの考察力があってこその楽曲とikuraさんの繊細な歌い方が上手く噛み合いすぎていて鳥肌が立ちました...!
  • 泣き童子 三島屋変調百物語参之続
    表題の「泣き童子」は、ちょっと後味が良くなかった。どのようなわけがあっても、子供を手にかけるのは気持ちが良くないし、心が苦しくなります。
    でも、この作品で救われるのは、お勝さんやおしまさん、おちかちゃんを慕っている悪がきたち。こういうサブキャラクターの存在って大事。
  • はじめての
    原作とYOASOBIのシンクロ度がハンパない。
    4人の著者と4曲の歌。直木賞作家とのコラボは忠実に、原作の世界観をボカロメロディに乗せて、全ての作品が出来上がっていると感じた。
    特に、森絵都の原作と[好きだ]、辻村深月の原作と[海のまにまに]がハマった。
  • はじめての
    すべて短編だったがしっかり読み応えがあり
    尚且つ起承転結がきれいで最高でした。
    4人の大物作家の短編が一冊にまとめられていて
    こんなお得なものもないしここにYOASOBIとの
    コラボ曲もあって
    もう何回楽しませてくれるんだと
    ワクワクしました。
    ぜひごらんあれ
  • はじめての
    この4人の作家さんの作品を一冊で読めるなんて贅沢!それぞれ違う世界観のお話で面白かった。個人的には宮部先生のお話が好き。YOASOBIさんの「はじめての」も、小説の世界を素敵に表現していて良かった
  • おそろし 三島屋変調百物語事始
    再読だが、改めておちかの壮絶な経験に心が痛む。齢17歳にして、一番多感なお年頃にする経験にしては重すぎる。これから聞く「変わり物語」がおちかちゃんの心を解してくれることを願います。禍福は糾える縄の如しという言葉があるように、悪いことばかりではないでしょう。
  • ぼんぼん彩句
    俳句から着想を得て紡ぎ出された物語の短編集とのこと。
    もし世界が終わる日が来るとして、その世界が終わるときの、人々の走馬灯の様な、人々の記憶の断片が俳句から溢れ出している様な物語たちみたいだなぁと思った。
    一つ一つの物語には関連性はない。だけれども、良くも悪くも一人ひとりの記憶の忘れられない1シーン...続きを読む
  • 新装版 天狗風 霊験お初捕物控
    人間の妄念というか、情念というか、本当に恐ろしい。今回は女性の美しさへの拘り、嫉妬、思い通りにならないことへの怒り等々わかる部分が多く、考えさせられる作品でした。でも、右京ノ介さんが少し頼もしくなったようで嬉しかったし、猫の鉄ちゃんとお初ちゃんのやり取りも楽しくて、続きが読みたくなりました。お初ちゃ...続きを読む
  • 新装版 震える岩 霊験お初捕物控
    主人公のお初は、少しおきゃんで勝ち気なおじょうさん。「三島屋変調百物語事」のおちかとはまた違う魅力があり、少しハラハラさせられるのも、右京ノ介への思いが少しずつ変わっていく様も面白い。忠臣蔵ものが時節柄、ちょうど読みたくなっていたので、良い本にめぐりあえました。