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【作中の名曲も完全解説!】 孤高のジャズ群像漫画『BLUE GIANT』で踏み入れる“魅惑のジャズ・ワールド”

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漫画好きはもちろんのこと、音楽ファン、ビジネスマンなど、多方面で話題沸騰の『BLUE GIANT』。新生ジャズ・ファン続出の傑作に迫ります!

今回は、作中に登場する楽曲の中から厳選ピックアップした10曲の解説も織り交ぜているので、ストーリーのイメージがより膨らみやすく、立体的になるはず。すでに『BLUE GIANT』を読んだ方でも新たな発見があると思いますよ!

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※当記事に記載の内容は全て「ぶくまる編集部調べ」です。また、当記事には一部ネタバレを含みます。

『BLUE GIANT』あらすじ

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『BLUE GIANT』 1~10巻 石塚真一 / 小学館
『BLUE GIANT』を試し読みする

主人公は宮城県仙台市在住、高校3年バスケ部の少年“宮本大”。友人に連れられて鑑賞したジャズのライブに大感動し“世界一のジャズ・プレイヤー”になると決意します。兄がプレゼントしてくれたテナー・サックスを高校1年から独学でスタート。時間の許す限り、河原でひとり練習する毎日が続きます。そんなある日、大の師匠となる由井と出会い、徹底的にジャズのいろはや演奏の基礎を叩きこまれ、大の腕はメキメキと上達。高校卒業後はプロのジャズ・ミュージシャンを目指して上京し、大と同じ年のピアニスト、沢辺雪祈、同郷の仲間でドラムを始めたばかりの玉田俊二とバンド“JASS(ジャス)”を結成。初ライブでは4人の観客しかいなかった彼らですが次第にファンは増え、日本最高峰のジャズクラブへの出演も決定します。ところがその直前に……。

夢に向かって脇目も振らず“世界一のジャズ・プレイヤー”を目指す宮本大。自分を信じてポジティブに突き進んでいく10代のエネルギッシュな若者の姿は、チャレンジする素晴らしさをストレートに伝えていて、読んでいるだけでムクムクと元気が湧いて来ます。

ジャズの名曲や名盤も随所に登場するので、ジャズ・ファンはその演奏を心に浮かべながら読み進められるのも醍醐味のひとつです。ジャズ・ビギナーも、登場する曲名やミュージシャン名を掘り下げればより一層、作者の意図を受け止められるでしょう。同時にサックスはもちろん、何かしらの楽器を練習している人や始めたいと思っている人、かつてプレイしていた人の心も揺さぶる本格ジャズ漫画ですが、ジャズ・マニアじゃなくても充分にハマれることも魅力!

「マンガ大賞2016」では第3位、2017年には第62回「小学館漫画賞」と第20回「文化庁メディア芸術祭漫画部門」で大賞を獲得。続編の『BLUE GIANT SUPREME』も合わせるとシリーズ累計530万部を突破しているこの人気作品、実は1回だけでなく何度も繰り返し読み返したくなるエッセンスがそこかしこに詰まっています。

ジャズの間口を広げた作者、石塚真一

石塚真一氏は1971年生まれ、茨城県の出身。米国留学中に登山をしていた経験を生かした漫画『岳』が大ヒットとなり、一躍人気漫画家としてその名前が知れ渡りました。『BLUE GIANT』も、自身がブラスバンド部に所属していた中学時代やバンドを組んでいた大学時代の体験が物語にリアルさをプラスしているようです。では、なぜ、石塚氏がジャズをテーマに漫画を描いたのか。もちろん、ジャズが大好きだったからというのは言うまでもありませんが、それ以上に、難しそうと躊躇されがちなジャズを、「より多くの人に興味を持ってもらいたい」という熱い想いがあったから。実際、それまでジャズを聴いていなかった『BLUE GIANT』の読者が“読んでいると音が聴こえる”とコメントし、ジャズのライブにも足を運ぶようになっているのです。

『BLUE GIANT』の登場人物

宮本大(ミヤモトダイ)

10歳で母を亡くし、父、兄、妹と3人暮らし。バスケ部に所属していたが、ジャズと出会い、虜となる。サックスを独学で始め、世界一のジャズ・プレイヤーを目指して日々練習に明け暮れる。高校卒業後はプロのジャズ・ミュージシャンになるため上京。出逢った仲間とバンドを結成し、トップを目指していく。

・宮本家の人々

大の父。食品スーパー「グレート」の店長。音楽やジャズに疎いが、息子の夢は陰ながら応援している。ある時からスーパーのBGMをジャズにチェンジした。

宮本雅之(ミヤモトマサユキ)

大の兄。13歳で母を亡くし、高校卒業後は工場に就職し、質素なひとり暮らしをしている。非常に面倒見が良く家族思いの真面目な性格で、大が欲しがっていたテナー・サックス(516,000円)を36回ローンで購入しプレゼントした。

宮本彩花(ミヤモトアヤカ)

大の妹。ダンス好きで楽天イーグルスのファン。長男の雅之を“大きい兄ちゃん”と呼び、幼い頃は結婚すると宣言していた。“ちっちゃい兄ちゃん”と呼んでいる大には生意気な口を叩いているが、大が東京へ行くと知った時、号泣。その後、大にプレゼントされたフルートを練習するようになる。

・仙台の交友関係

三輪舞(ミワマイ)

水泳部。大会で泳ぐ前にはEXILEの「Rising Sun」を聴いている背の高い女子。高校2年の時から大が恋心を寄せていて、花火大会をきっかけに急接近。デートする仲になったものの、それ以上は発展しないまま大は上京。1年後、大の前に突然現れ、お台場でデート中に「好きな人ができた」とカミングアウト。

玉田俊二(タマダシュンジ)

大の同級生。大学進学で上京し、アパートに転がり込んで来た大と同居することになる。高校時代はサッカーに明け暮れ、大学でもサークルに入ったが馴染めずに辞め、ドラムを始める。電子ドラムセットを購入し音楽教室にも通い、雪祈に罵倒されても練習を続け、腕を上げていく。

由井(ユイ)

大のサックスの師匠。ジャズ好きな父親の影響でサックス奏者を目指し、子供の頃からピアノを始める。音大卒業後はアメリカ・ボストンにある名門バークリー音楽大学で学び、ライブ活動を行っていたが、ある時、ジャズの限界を感じ挫折、現在は仙台で音楽教室を主催している。老若男女の生徒に教えたり、CMソングなどの作曲をしながら暮らしていたが、大の演奏を1回聞いてその才能と“面白さ”に賭け、自らサックスの指導を無償で買って出る。

・東京の音楽仲間・先輩

沢辺雪祈(サワベユキノリ)

ライブハウスで演奏をしている姿を見て、大が一瞬で惚れ込んだ同じ年で大学在学中のピアニスト。長野県松本出身。4歳からピアノを始め、小学校に入学してからジャズも演奏するようになる。上京してからは、いつか自分も出演したいと憧れていた一流ジャズクラブ「ソー・ブルー」の鑑賞代にバイト代全てを注ぎ込み、大学にはあまり通っていない。大と玉田と一緒にバンドを組む。

平(タイラ)

ジャズ界の武道館、もしくは東京ドームかスーパーアリーナと言われている日本最高峰のジャズクラブ「ソー・ブルー」支配人。川喜田の口利きで雪祈の存在を知り「ジャス」のライブを見るが、雪祈の演奏を全否定。その後、「ソー・ブルー」に出演予定だった海外グループのピアニストが病気になったためトラ(代わり)として雪祈を抜擢。

川喜田元(カワキタモト)

香川県出身のベテラン・ジャズ・ギタリスト。高校生だった雪祈の演奏に惹かれ声をかけ、自身のライブで演奏させる。その後、レギュラー・メンバーにならないかとスカウトするがあっさり断られてしまう。それでも雪祈の野心に力を貸す、実は懐の深い先輩ミュージシャン。

ジャズライター・菅野聖が解説! 『BLUE GIANT』の10曲

ジョニー・グリフィン アルバム『ザ・リトル・ジャイアント』(1巻)

サックスを手にして間もない大が、日々練習場所にしていた広瀬川の土手でヘッドフォンをしながら聴いていたアルバムがジョニー・グリフィンの『リトル・ジャイアント』です。彼は1928年生まれ、シカゴ出身のテナー・サックス奏者で太い音を炸裂させながら超絶スピードでプレイし、その豪快なスタイルから付いたニックネームは“リトル・ジャイアント”。愛称をそのままアルバム・タイトルにした1959年録音の作品に収録されているナンバーを、大は聴きながら覚え(いわゆる、耳コピ)それを真似して吹こうとチャレンジしています。大の目指しているサックス・プレイヤー像がこのアルバムを聴くと見えてきます。大自身が“リトル・ジャイアント”だと作者は匂わせているよう。

ジョニー・グリフィン『ザ・リトル・ジャイアント』

ジョン・コルトレーン 「モーメント・ノーティス」(1巻&2巻)

ガソリンスタンドのバイト仲間でユーミン(松任谷由実)ファンの女子に「ジャズって難しい音楽なんでしょ」と言われ、そんなことないと答えるシーンが1巻の第3話に出てきます。「だったら有名なヤツ、歌ってよ」とせがまれて口ずさんだ曲が「モーメント・ノーティス」。その曲が2巻の花火大会の場面で再登場。以前から恋心を抱いていた同級生の舞に大の必需品であるiPodに入っている同曲を、練習しているんだと言って大音量で聴かせ、「いいね」と舞はニッコリ。ふたりの距離は一気に縮まりました。因みに「モーメント・ノーティス」はジャズ・ジャイアンツのひとり、ジョン・コルトレーンが作曲したナンバーで、名門ブルーノート・レーベルでは唯一のリーダー・アルバムとなった『ブルー・トレイン』(1957年録音)に収められています。

ジョン・コルトレーン『ブルー・トレイン』

ジョン・コルトレーン 「カウント・ダウン」(3巻)

1926年生まれ、40歳で他界したジョン・コルトレーンは多くのジャズ・ミュージシャンに影響を与え、没後50年以上経った今もなお未発表アルバムがリリースされるほど偉大な大人気テナー・サックス奏者です。大も心底、敬愛していて、文化祭では彼の「カウント・ダウン」をソロで演奏し、会場は大盛り上がりとなりました。この曲が収められているアルバム『ジャイアント・ステップス』(1959年録音)はジャズ・ファンならだれもが1度は聴いたことがあるといっても過言ではない名盤中の名盤です。

ジョン・コルトレーン『ジャイアント・ステップス』

クリフォード・ブラウン 「チェロキー」(4巻)

師匠、由井に連れられ、仙台のジャズ・バー「バード」のオープン・マイク(飛び入りOK)日に大が初めてバンドで演奏したスタンダード・ナンバーがレイ・ノーブル作曲の「チェロキー」です。それまでひとり、黙々と河原で練習をしていた大が“共演者”の音を聴く大切さに目覚める瞬間が印象的に描かれています。さて、「チェロキー」も多くのジャズ・ミュージシャンが取り上げていますが、中でも必聴なのはトランペット奏者、クリフォード・ブラウンとドラマー、マックス・ローチの双頭名義アルバム『スタディ・イン・ブラウン』(1955年録音)。エキサイティングな演奏は目の前で繰り広げられているかのような臨場感に溢れていて、自然とカラダが動いてしてしまうはず。因みに、“ブラウニー”という愛称で親しまれた天才、クリフォード・ブラウンは1956年、交通事故に遭い25歳という若さで星になってしまいました。

クリフォード・ブラウン『スタディ・イン・ブラウン』

ジョン・コルトレーン 「タイム・ワズ」(4巻)

高校卒業後はジャズ・プレイヤーになるため上京したいと兄の雅之に胸の内を明かす大。それなら家族会議を開けと雅之にアドバイスされ、みんなに伝えたところ、当然、父は驚き、妹の彩花は不貞腐れてしまいます。そこで雅之は大の演奏を聞いてみようじゃないかと提案し、父の務める閉店後のスーパーでプレイすることになりました。家族の前で初めて演奏した曲は大がリスペクトしているコルトレーン(大はジョンと呼んでいる)の初リーダー・アルバム『コルトレーン』(1957年)収録のスタンダード・ソング「タイム・ワズ」でした。思い出を語りながらも未来は明るいといった内容の歌詞が付いている曲を選んでいる辺りに大の想いが反映されているようです。

ジョン・コルトレーン『コルトレーン』

ハービー・ハンコック 「処女航海」(4巻)

プロのジャズ・サックス奏者を目指し上京した大が、夜景煌めく東京湾に向ってひとり演奏していたら、屋形船の乗客から突然、リクエストをされました。願ったり叶ったりとその曲をサックスで吹いたところ、思いがけず投げ銭をもらい、初めてのギャラに涙する大。スッカラカンの懐を救った曲はハービー・ハンコックの「処女航海」でした。1940年生まれ、もうすぐ80歳を迎えるハービー・ハンコックは、現在もバリバリ現役のジャズ・ピアニスト&作曲家。グラミー賞も数多く受賞し、プロデューサーとしても手腕を発揮しているアメリカを代表するミュージシャンです。進化を恐れない巨匠が、ジャズ界の帝王で偉大なるトランぺッター、今は亡きマイルス・デイヴィスのグループ在籍中に発表したリーダー・アルバムの1枚が『処女航海』。アルバム・タイトル・チューンは、東京という名の大海原に舟を浮かべて漕ぎ出したばかりの大を象徴する楽曲といえます。7巻の巻末には著者がハービー・ハンコックと超ベテラン・サックス奏者、ウェイン・ショーターにインタビューをしたスペシャル記事も掲載されているので、これまたジャズ・ファンは必読です!

ハービー・ハンコック『処女航海』

ベニー・グッドマン 「アバロン」(6巻)

雪祈と玉田の3人で練習を重ねていたある日、大は“飛び入りOK”の看板を目にし、ジャズ・バー「ズート」のドアを開けます。ステージに上がった大は演奏中のミュージシャンが選んだナンバー「アバロン」で、とてつもないロングトーン(音を長く伸ばす演奏法)を繰り広げ、観客を唖然とさせます。この「アバロン」という曲はイタリア系アメリカ人、ヴィンセント・ローズがプッチーニの歌劇『トスカ』第三幕で歌われるアリアを下敷きに書いたと言われている曲で、ヒットさせたのはクラリネット奏者でバンド・リーダーでもあった1909年生まれのベニー・グッドマンです。“スウィングの王様”と呼ばれている彼は1938年、カーネギー・ホールで初めてジャズのコンサートを行いました。その模様は「アバロン」も収録されているアルバム『ライヴ・アット・カーネギーホール』で楽しむことができます。多大なるグッドマンの功績を知りたければ映画『ベニイ・グッドマン物語』をご覧になってみてください。

ベニー・グッドマン『ライヴ・アット・カーネギーホール』

ソニー・ロリンズ 「ニュークス・フェイドアウェイ」(6巻)

雪祈&玉田と共に大が初めてジャズ・ハウス「セブン・スポット」で「18歳のジャズナイト」と題したライヴを行った時の1曲目がテナー・サックス奏者、ソニー・ロリンズの「ニュークス・フェイドアウェイ」です。大は高校時代、ロリンズの髪型を真似し、自らを<宮本“ソニー”大>と名乗るほどのファン。ロリンズは1930年生まれ、ニューヨークの出身で、アルバム『サキソフォン・コロッサス』など多くの名盤を残しているジャズ界の巨人です。大がプレイした「ニュークス・フェイドアウェイ」は1950年代前半にレコーディングした初のリーダー・アルバム『ソニー・ロリンズ・ウィズ・ザ・モダン・ジャズ・カルテット』に収められています。

ソニー・ロリンズ『ソニー・ロリンズ・ウィズ・ザ・モダン・ジャズ・カルテット』

ジョン・コルトレーン 「インプレッションズ」(7巻)

大たちのバンド「JASS」のライブに突然、ベテラン・ジャズ・ギタリスト、川喜田がやって来て飛び入りします。川喜田は以前、雪祈を自分のバンドに誘ったものの断られた過去がありますが、その川喜田がリクエストしたセッション曲が「インプレッションズ」でした。この曲は、大の好きなジョン・コルトレーンのナンバーで、気になる方は1963年にリリースされた同名タイトルのアルバムをチェック。大が玉田に向って「この前DVDで見せたエルビンの……」というセリフに出て来る“エルビン”というのはアルバム『インプレッションズ』にも参加している1927年生まれの人気ジャズ・ドラマー、エルビン・ジョーンズのこと。彼は1960年から約6年間、ジョン・コルトレーンのグループで大活躍し、その後も大きな足跡を残した親日家です。

ジョン・コルトレーン『インプレッションズ』

トム・ウェイツ 「グレープフルーツ・ムーン」(7巻)

雪祈がひとりでピアノを練習している時、大が“ずっと聴いていたい”と心酔した曲は1949年生まれ、シンガー・ソングライター、トム・ウェイツが1973年に発表したデビュー・アルバム『クロージング・タイム』収録曲「グレープフルーツ・ムーン」でした。しゃがれ声でピアノを弾きながら歌う彼は、いわゆる直球のジャズ・ミュージシャンではありませんが、ジャジーな要素もたっぷり感じさせるアーティストで多くのミュージシャンから支持されています。“酔いどれ詩人”とも呼ばれている彼の詞の世界も秀逸なので是非、歌詞も紐解いてくださいね。雪祈が“新しくて残るオリジナル曲”を書きたいと藻掻いている時に弾いていた曲がトム・ウェイツのナンバーだというのもポイント。ジャズだけでなくクラシック、ロックなど様々なジャンルの音楽を取り入れながら自分の音楽を追及してきた彼のバックボーンを彷彿させています。

トム・ウェイツ『クロージング・タイム』

続編『BLUE GIANT SUPREME』で大はヨーロッパへ!

“世界一のジャズ・プレイヤー”になるため、単身でドイツに渡った宮本大。ダイという名前が“Die”を連想させてしまい、自己紹介する度に怪訝に思われたり、言葉の壁にぶつかるなど、これまでにはない苦労を味わいながら演奏できるジャズクラブを必死で探し回ります。けれども、無名のアジア人を気軽にステージへと上げる場所は中々見つかりませんでした。ところが、捨てる神あれば拾う神ありで大学生のクリスと出逢ったことで、大の新たな扉が開きます……。

大のジャズに賭ける情熱は海外で出会った見知らぬ人々の心も大きく動かしていきます。次の段階へと駆け上った大がさらに羽ばたいていく過程はページを捲るごとにハラハラドキドキ! まさにジャズのライブを見ているような高揚感が味わえます。

実際のJAZZとコラボ! 独特のメディア・ミックス展開

漫画の連載がスタートした2013年から様々なメディア・ミックスが展開されています。例えば、『BLUE GIANT』と連動したコンピレーション・アルバムやピクチャー・ディスクLPのリリース、さらに『BLUE GIANT SUPREME』に登場する大のバンド『ナンバー・ファイブ』が出演したジャズ・フェスのオフィシャル・グッズも誕生! 2018年には『BLUE GIANT NIGHTS』と題したライヴ・イベントがブルーノート東京で開催され、今年2019年は、なんと東京だけでなく宮本大の故郷、仙台でも開催されました。視覚で楽しむ漫画をベースにしながら、五感でジャズを堪能する流れは今後も期待できそうです。

ユニバーサル ミュージックの特設サイト

菅野聖(かんのひじり)構成作家/ライター。
6歳からピアノを学び、15歳からはギターも手にする。小・中学校では合唱部に所属、中学から20代前半までバンド活動に明け暮れていた。23歳からフリー・ライターとしてラジオを中心とした番組の構成及び台本作成&選曲をはじめ、CD解説、ミュージシャンへのインタビュー取材記事など、音楽雑誌やwebサイトなど様々なメディアで活躍中。ジャズをメインにロック、ブルース、ソウル、フォーク他、グッと来る音楽を求め、囲まれている日々。

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