壇那院さんのレビュー一覧
レビュアー
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構想差し戻し…
開発プロジェクトには主に6つの段階がある。
1企画 2構想 3概念設計 4全体設計 5詳細設計 6全体試作/運用試験。
この内、5と6の間では「試験結果の反映」というフィードバック・ループが発生するし、各段階の下には調査、要素試作・試験が入る。
その各段階の仕上げに、デザイン・レヴュー(=DR)がある。
今巻では、そのDR4の直前に、メーカー側からDR2への差し戻し(再審査)の申し入れという事態が描かれている。
かなりの大ごとなのである。
国の予算でやっているプロジェクトとは云え、資金は無尽蔵ではない。構想設計段階での精査不足が原因だし、設計陣が複数社合同のジョイント・ベンチャーなの...続きを読む -
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嬉くってしょうがない
「実録なつのロケット団」の関連書籍として見付け、入手した。
「風の谷のナウシカ」をロードショーで見たのが20才台の前半。5年程たって、同人誌でメーヴェとガンシップの空力特性の解析をやったのを思い出した。その時の結論としては、現代技術では実現不可能な構造重量だが、それだけをフィクションと割り切れば、操縦者の腕次第で飛行可能とした。
この「構造重量」を「飛行可能な翼面荷重」と「参考用に買ったメーヴェのプラモデルの縮尺から算出した機体サイズ」から逆算したのだが、これを「飛行可能な翼面荷重」と「現代技術で実現可能な構造」の組み合わせでリサイズしたのが、本書の「M-02J」なのだ。
ああ、ただのヒコーキ...続きを読む -
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BJはいつでもいる訳では…
…ないが、キリコはいつでも、世界のどこかにいるだろう。「軍医あがりの安楽死推進論者で実行者」と定義するのなら。
そう考えると、過去、リアルに存在した「キリコ事件」を連想させない様、ストーリーも設定も、原典以上に工夫されているのが判る。自殺志願者に毒薬を売るだけのネット売人に、キリコを名乗られたのは、小生も憤懣やるかた無かった。
ところで、ラストエピソード、最初のエピソードから数年は経っていたようだ。子供たちが中学生くらいになっていたな。
さて、本シリーズはこれで最終巻なのだが、キリコの物語はまた、何年かしたら誰かが描き出すかも知れない。
それこそ、「いつか、どこかで」。 -
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さてもさても…
本シリーズを読み始めたのは59、主人公・愛坂桃太郎がヒロイン・桃子(0才)と出会った歳と同じ。ゆっくり読み進めていたので、今巻を読んだ時点で小生は61才なのだ。
だが、まだ隠居してはいない。現役で、末っ子を養っていたりする。孫はいない。
そんな小生だが、最近、桃太郎が桃子ちゃんを生活の中心に据えて生きている様に、納得し始めている。まぁ、幼少時から赤子をかまうのが好きな、根っからの子供好きなので、要するに子供が出て来るハナシは以前から好きだったのだが、「孫」が格別という感覚はまだ無かったのだ。
だが、自分の子供達が全員まだ独身とは云え、今は孫の顔が見たくてしょうが無い。
老人が赤ん坊をやたらと可...続きを読む -
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