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家康に呼び出された善四郎と茂兵衛。その訳は、善四郎に政略結婚を勧めるものだった。一枚岩ではない徳川・松平一門。不満を抱える西三河の大給・真乗の妹との縁談だ。そして、茂兵衛を足軽大将に補する条件まで付してのこと。この頃から家康はなかなかの狸だな。大久保忠世から信濃国の最前線・高根城と、彼の弟=実に生意気で反抗的なガキ・平助を預かることになった。よほど戦人を育てる素質があると見込まれたのだろう。後に天下の御意見番と言われる男だ。終章は信康切腹の逸話。フィクションの中で、時代は確実に動いている。
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本作も安定の面白さ。長篠後から信康切腹までを描く。史実としては地味な時期であるが、信康との絡みをこう描くかと唸らせられた。
何より茂兵衛の将としての成長が余すところなく描かれていたのが良かった。家康や酒井忠次から直接の密命を受け、30〜50名規模を率い活躍。特に密命時に本多や榊原から貸し受けた足軽の一団を褒美に与えてもらえる場面は非常にエモかった。また、部下となった大久保忠世の弟、彦左衛門の成長も楽しみだ。
今回は前半で朋輩の辰蔵の死を予感させられたが、無事裏切られてひとまずホッとした(服部は命を落としてしまったが)。ただ、今後近い仲間の死は避けられないと思うと、戦国時代の宿命とはいえ、寂しさを感じる。
強いて言えば、信康切腹後の余韻がなかったのが残念だったが、そこは次編に期待しよう。
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シリーズ第五弾。
徳川はこんな風に、武田と織田と国内の揉め事と、色々悩まされながら戦国の世を歩んでいたんだなと、茂兵衛の目を通して改めて感じることが出来る。
今作では、信康切腹までの流れが描かれていて、現在のドラマとは違って腑に落ちる気がした。
茂兵衛が猟師を道案内とし、山奥の城塞では足軽たちを連れて猟をさせ、鍛錬と気晴らしと獣肉での栄養補給を考えるのは、とても面白い。
茂兵衛が人をまとめていく才能を発揮していくので、ますます出世していきそうだ。
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良い。
相変わらず、戦国時代のいくさの描写が具体的で良い。
家康の息子は、信長の都合で亡くなったと思っていたが、家康の思惑もあった説もあるとは知らなかった。
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紆余曲折あるものの順調に出世を続ける茂兵衛。読む方も調子が出てきて、止まらなくなってくる。
今回は初恋の女性絡みが長く描かれているが、残念ながら実らず。
出世の方は足軽大将として砦番となる。一国一城の主には程遠いが、それでも大したもの。あの有名な大久保彦左衛門も部下となって、益々活躍が期待される。
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シリーズ第5弾
百姓上がりの出世物語は、最前線の山城の砦の足軽大将ということで、今なら工場長といったところか。
だんだん人徳が出てきてしまって、少々物足りなさ感も出てきたが、基本的に出来事は史実の通りに進むので仕方ないか。
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5巻目は、家康と武田につなぎを取ろうとする妻女築山、息子信康の間に亀裂が!岡崎の武士たちも背後に存在。
クーデターがおこるやもしれない。
信長は絶対に許さない。
どうなるか!
どうも本物の武家にはなれない、慣れなくてもいいと、心で思う茂兵衛。
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侵攻する武田勢の補給路の寸断を命ぜられた植田茂兵衛は、森に籠り荷駄隊への衝撃を指揮する。
この功績により、植田茂兵衛は足軽大将に任ぜられ、二俣城代の大久保忠世の寄騎として、高根城を任せられる。
徳川信康率いる岡崎衆との反目が広がり、ついに徳川信康は切腹させられてしまう。
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2023.2.9
この巻は辛かったなぁ。
終わり方が悲しい。
こんなにも育ちと環境で感じ方が変わるとは。
今の日本は平均化して、感じ方もそこまで大差なくてよかった。
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足軽出世物語第5巻。
農民から身を立てた足軽茂兵衛は、さらに出世。
正式な足軽大将となり、敵補給路の分断、支城を任されるまでとなる。役柄が上がるにあたって、腕力だけではことが済まない場面も多く出てくる。
知恵者の面目躍如。
また、古くから茂兵衛に従ってきた家来たちも出世し、苗字を持つ士分となり戦功をあげているのも嬉しい。