若く美しい母・静子から溺愛されている中学2年生の静一。
クラスの女子・吹石に淡い思いを寄せたり、従兄弟のしげると遊んだり
ごく普通の中学生として暮らしていた彼の日常は
夏休み中に両親としげる一家との登山中に起きた事故から明確に壊れ始めます。
事故当時に母が取った行動が信じられず、彼女の一挙手一投足に過敏になる静一。
静一の心境を知ってか知らずか、吹石と静一の関係の進展を露骨に阻み、抑圧する静子。
抑え込んでいた苦しみと狂気を解き放ち始めた母と、静一はどう闘っていくのでしょうか?
事故の真相が明らかになるかどうか、というサスペンス要素もあり、
とにかく緊張感がすさまじい一作です。
感情タグBEST3
傑作ですね
幼い子供にとって親は神で、親の真意を疑う余地もなくひたすら親に答え親を求め愛します。
成長するにつれ自我を確立し精神的に自立するものですが、静一くんは自我を確立する最中に事件により心の成長を阻まれてしまいました。
母を愛し慕う心と芽生えた不信、女性像を母を通して見た為に生まれてしまった恐怖感と自然な異性への憧れ、ピュアな恋心のワクワクと愛に似た支配への不安、相反する二つの感情が常に交錯する描写が素晴らしく見事です。天才か!
母をこんな風にしたのは自分だと、自分がいなければ良かったと、母の歪んだコンプレックスを静一くんまで背負わされてしまい心配です。
まさに血の轍ですね。
圧倒的な母の支配から逃れてほしいですが、まだ13歳、何の力もありません。
この物語がどこへ向かうのかハラハラし通しですが、なんとしても静一くんに頑張ってほしいです。父親もなーw
この先壮絶な展開でもワクワクですが、やっぱり静一くんの心の成長、破瓜が見たいです。
Posted by ブクログ
静ちゃんの視点から見た母親は理解不能な怪物だ。
でも大人の私にはわかる。
彼女の深淵を覗けば、そこには誰でも感じたことのあるような平凡な悩みがあるだけなのだと。
少々拗らせてはいるけれど。
母親を演じることに倦み、もっと違う人生もあったはずと迷い、自分を犠牲にして育てた息子に過剰に執着する。
静ちゃんの反抗期は母親を子離れさせることができるかな?
本なのに…
「見たわよ」のシーン…ページをめくった瞬間心臓が跳ねた。グロい本やホラーもたくさん読んだが、この本の方が怖い。マンガを読んでいてこんなにスリルを味わったことがない。
吹石さんも巻き込んで……
危うい関係性は終始一貫していますね。
学校では吹石さんときちんと話し合う機会もあり、交際を開始するんですが、母親が案の定、そこも干渉してきますね。
吹石さんの両親も離婚しているようなので、もしかしたら彼女もそれなりに家庭の問題を抱えているのかも知れません。
放課後デートをしていたら主人公の母親は2人を執拗に探しまわって追いかけてきて、吹石さんは気丈に立ち向かっていてそこは良いんですが、母親、いわゆる独親というか、何らかの問題点を抱えていて、闇に押しつぶされてしまっているようにも感じますね。
結末がどうなるかみたい…
異常な母親の過干渉というより、子供の自我まで許さない母親に精神を病みそうになる子供。従兄弟を殺しそうになった母親を見ているだけに、反抗することも躊躇するほど抑圧された子供の鬱憤は、いつか爆発する展開を予感してしまう。
匿名
怖い
誰にも言えずに悩む静一。
同級生の吹石さんが寄り添ってくれて話せるようになるが、自宅で相変わらず吃音で喋れない。
毎日帰りの遅い静一が河原で吹石さんと一緒にいるところ見て「見たわよ!」と追ってくる静子ww
めちゃホラーww
恋愛の力は
吹石との静一との関係に異様に敏感な母の恐怖。
静一は恋愛を通して母から離れ自立しつつあるかのようであるが母は決してそれを許さない。
風景が物凄く綺麗
怖いけど哀しい。読む度に苦しくなります。その苦しさを風景の美しさが緩和してくれるような、救ってはくれないけど包み込んでくれるような、怖くて残酷だけど何度も覗き込みたくなる作品です。
結末がどうなるのか
もうなんかひとジャンル作れそうなほど独特な気持ち悪さ
惡の華ともまた違うしほんと気持ち悪い
なのに続きが気になって買わずにいられない。
でも何巻もこんな感じで引っ張られたら気持ち悪すぎて読むのやめるかも
Posted by ブクログ
あぁ怖い怖い。
怖くてたまらない。
これは毒親というよりもどこまでもホラー漫画ですよ。
吹石さんと付き合うことにした静一だがそんなことはお母さんには許されないのだ。。。
女の戦いを見た
吹石さんかっこ良かった。
最初出てきた時はお母さんの餌食になると思ってたけど、思いの外強し!
今までは一方的に支配されて苦しめられているだけだったから読んでいてかなり辛かったけど、初めて対抗する力強い味方がいる回で、いつもより幾分かホッとして読めたわ。
初めて息子も抗って、おお?!ってなったけど、母はそれを上回りそう…
吹石さん、頑張れ〜!
Posted by ブクログ
純文学テイストで行くのかと思ったらハッキリとモンスターホラーへ舵を切った感じ。
彼女の存在がズル過ぎるけど、いまのところ彼女の存在がこの物語を牽引している。
Posted by ブクログ
静一と吹石さんとの恋、それを拒絶する母・静子。前巻末より強い言葉で、静一は母に立ち向かうけれど効果は見えず。本質をついていないからか、言葉では届かないのか、母のパーソナリティは未だに見えない。