若く美しい母・静子から溺愛されている中学2年生の静一。
クラスの女子・吹石に淡い思いを寄せたり、従兄弟のしげると遊んだり
ごく普通の中学生として暮らしていた彼の日常は
夏休み中に両親としげる一家との登山中に起きた事故から明確に壊れ始めます。
事故当時に母が取った行動が信じられず、彼女の一挙手一投足に過敏になる静一。
静一の心境を知ってか知らずか、吹石と静一の関係の進展を露骨に阻み、抑圧する静子。
抑え込んでいた苦しみと狂気を解き放ち始めた母と、静一はどう闘っていくのでしょうか?
事故の真相が明らかになるかどうか、というサスペンス要素もあり、
とにかく緊張感がすさまじい一作です。
感情タグBEST3
明らかになる静子の過去
イマジナリーのしげちゃんに急かされ、台風の来る夜に静子の元へ向かう静一。
雨の滴る中、静子は縁側に座ってネコを探していた。
ここら辺から、静一の目に映る静子が若いあの頃の母になったり、現在の白髪の皺のある女性になったりと、何回も変わっていく。
そして慰められるネコの顔が、中学時代あたりの静一の顔に見える(静一自身が慰められているような気持ちになっている)。
静一の心情がわかりやすい。
台風で天候が荒れているので、その夜は泊まって布団を敷いて寝ることに。
寝転がった静一が静子に話しかける。
すると、静子は一冊のアルバムを持ってくる。これまでの漫画の表紙の写真などが綴られているアルバムだった。
そして、それをきっかけに静子は自分の幼少期からの話をひとつひとつ思い出し語り出す。ここがけっこう長く、今まで明かされなかった静子の過去があらわになる。重要な部分だと思う。
やはり静子自身、両親から精神的にも虐待を受け、体の弱い妹の方に愛情が注がれたため、何もかもを心の中でころしていたそうだ。
早く東京へ出て新しい生活をしたいと、劇団を見にいく。そこで一郎と出会う。一郎は詩を書き続けたがうまくいかず、結局実家の事務仕事を継ぐことに。静子も一緒についていき、結婚。
そこであの義理の姉と出会うわけです。笑い方とか言い方とか、この物語の最初に出てきた感じと全く同じ!笑
モヤモヤ、気持ちが晴れることがない静子だったが、ある日、小さい静一を連れてあの丘へ行くのです。。
こんなに多くの静子の中身の語りがあったのは初めてだったから、飲み込まれるように読みました笑
昔の場面を思い出して語るときの静子目線の描写が、うろ覚えな感じなのが伝わる。やはり毒親の幼少期は波瀾万丈で辛いものですね。
その章ごとで、色が変わる表紙にもとても引き込まれる。この巻の表紙は、制服を着た静子を見る静一の赤い眼。怖い!笑 がしかし構図がすごい。
怖い
ヒヤヒヤする感じです。狂った母と子の話
幸せになんかならない。この漫画にはほんわかはなく、ひたすら胸糞悪い物語なのに
引き込まれる
Posted by ブクログ
今回は割かし集中して読めましたね…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
描写がどうにもリアルで…作者が実際に体験したことなのでしょうか?? ともかく息の詰まる描写の連続で読んでいて辛いものがありますなぁ…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
でもまあ、先が気になるのも事実ですので、早く続刊が読みたいっ!とまあ、そんな気分ですねぇ…
さようなら…。
ヽ(・ω・)/ズコー
Posted by ブクログ
静一の中で育ったママの化物を退治するには、ママを知る必要があるのだろう。
どのように育ち、生活してきたのか。
静子という人間の成り立ちを。
人間であり、化物ではないということを。
だからといって、犯した罪が軽くなるわけではないが…。
読んでる方も辛いので、少しは救われてくれと願ってやまない。
Posted by ブクログ
この漫画を読むときは息がしづらい。息が細くなる。止めているかもしれない。
あえて辛いページを挙げてみた。
24p 29p 35p 42p 73p
82p~
146p 177p 182p 189p 212p
母の過去
ようやく語られる静子の過去。
あまりにも非現実的な壮絶さ、ではなく、リアリティのある精神的な虐待と疎外感。
離人感、といっていいのだろうか。あの義姉がいなければあそこまでの事態には
至らなかったのか、それともやはり時間の問題であったのか。
静一から見る静子はやはり美しいまま。いつ現実とすり合わせられるのか。
静一に救いが訪れるのか。
過去回
ママの過去に迫る回でした。
悲しく、歪んだ過去が今に繋がっていると思うと、僕もママも共に被害者なんだと感じます。
しかし、この過去の負の連鎖はどこかで止めないといけない。
今後どのように2人の関係が変わっていくのか、楽しみにしています。