國分功一郎のレビュー一覧

  • 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)
    ただ詩のために、詩を書き、学び、詩自体を愉しみたい。

    まとめ
    195 目的合理的な社会は絶対に無くならないが、「無駄な(遊び)ことも必要」と異議することは一定の価値がある。
     人間活動には、目的のために行動する以上の要素があり、活動が目的によって動機づけられているとしても、その目的を超え出ることを...続きを読む
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)
    おそらく書かれていることの意味を正確に理解できていない箇所がたくさんあるだろうなと思いながら読んで、それでもおもしろいと感じることができて、不思議な読書体験でした。
    いろんな哲学書がわかりやすい解説付きで引用されているのがよかったです。
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)
    人間の行動の根源は退屈にある。
    退屈を紛らわす方法は2つある。
    一つは仕事(スキルアップ)に没頭する事だ。しかし退屈よりは辛くないけど、楽しくない没頭状態の場合、これは紛らわす方法としてあまり良くない。仕事の奴隷となっている。
    2つ目が楽しみに没頭する事だ。いわゆる趣味だ。ここで必要になるのが、考え...続きを読む
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)
    優しく書いてあるのだろうが、哲学的な本は私に理解しにくい。賛同できる論旨も多いが全体が理解できない。▼増補新版で追加された『傷と運命』は共感できる。つまり;▼人間は生き延びて行く中で記憶し続け、傷を負い続ける。だがその中には自分だけでは消化できない記憶がある。もしその記憶の消化を手助けしてくれる者が...続きを読む
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ
    正直なところ、優しく教えてくれてるのにその内容は難しく結局のところなんだったのかわからない。
    感動もあまりできなかったので何も身についていない。
    國文先生に関心があってスピノザにはあまり興味がなかったことに気づいた。
    でももっと深く知ったら自分の中で何か変わる気がするので、時間のある時にもう一度読み...続きを読む
  • 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)
    コロナ禍に行われた2度の講話を収録。「不要不急」の言葉を対象として、「目的」や「自由」など概念との関係を考察していく。コロナ禍で登場し今ではコロナ以外の場面でも当たり前のように使われるようになってしまったこの言葉の何が危ういのか、改めて考える視座をもらえます。
  • 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)
    コロナ禍における「制限」や「不要不急」の概念を問い直すことを通じて、「目的」が手段に及ぼす影響を考えた本。
    『暇と退屈の倫理学』と同著者なので、思想が繋がっていて面白かった。

    自分はコロナ禍の制限下において、覚えた違和感に対し衝動的に転職をしたのだけど、この本を通じてその時感じていた違和感を再構築...続きを読む
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ
    基本、哲学で言ってる意味がよくわからんことがあるが、こういった易しく教えてくれる本があれば理解できた気がしてくる笑。
    デカルトとの摺合せなんかも面白かった。

    スピノザの概念として一部。

    組み合わせとしての善悪→解りやすい

    力としての本質→これも解りやすい・現代に必要な気がする

    必然性としての...続きを読む
  • 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)
    着眼点も面白い上に、若年層向けの講話の記録ということもあって、簡単なワードで解説されてて良かった。こんな講義が受けられるなら大学に行ってみたいな。
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)
    過去の哲学や思想の大家を引用し、歴史学や経済学、医学など様々な観点で暇と退屈を論じているが、文体自体はとても平易で大変読みやすくあっという間に通読した。

    日常の習慣に溺れず、無感覚さから脱すること。
    周りの出来事に一つ一つ思考を巡らせ、それを〈楽しむこと〉。
    それらが、逃れようのない退屈と折り合う...続きを読む
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)
    人は、暇と退屈とは切っても切り離せない
    それをうまくごまかそうとしている
    それが気晴らしなのか、決断への従属なのか
    そしてそれを企業も広告もわかっていて、気晴らしをあの手この手で与えようとしてくる
    自分から楽しみを探しに行く場合は肯定的に働くし、そうで無ければただ受け取っているだけのループに入り込む...続きを読む
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)
    本書を読む前は暇な時間に対しても、無性にソワソワしてしまう時間が多く、時間を無駄にしてると思うことが多かった。
    読み進めるにつれて、暇と退屈が同義でないことや、何もない時に思考する時間を作れるかなど、時間に対する価値観が変わった気がする。
    何か予定を入れていなければ幸せでないのではないかと考えていた...続きを読む
  • 「利他」とは何か
    うつわ的存在であることが大事

    今までは、「意思」という概念を使って帰責(その人に責任を押し付ける)ことが責任の概念のコアだと思っていたけど、國分功一郎さんは、中動態の概念を用いることにより、その「意思」を否定することで、神的因果性(人は運命に巻き込まれて行為させられる、あるいは、自らの行為かわ思っ...続きを読む
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)
    哲学に興味はあったものの、言い回しや言葉の難しさから敬遠していたのですが
    この本を手に取ってよかったです。
    とてもいい内容で、分かりやすかった。
  • 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)
    自由の意味を考えることはあるでしょうか?個人的にはポストコロナでもたまに自由について悶々とすることがあり、さらに國分さんの『暇と退屈の倫理学』の続編という位置付けでもあるということで読んで見ました。対話形式なので読みやすくストンと落ちました。

    福沢諭吉は、社会の常識や身分などに縛られないことを自由...続きを読む
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)
    暇と退屈という誰も深く考えずになんとなく過ごしている時間を独特の視点で掘り下げる点が面白かった。暇と退屈を倫理的に考えていくと、人間と動物の所作に行き着いく様子などこの本ならではの示唆を得た気がする。
    そう思いながら読み通せたことは暇ではあったのかもしれないが、退屈はしなかった。
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)
    「退屈」というテーマを独特な観点から掘り下げており、面白かった。
    ボリュームが思ったよりも多く、読み終えるのが大変だったが…
  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ
    実践的な哲学!完全/不完全、善/悪の判断基準は自分の中の指針にしていきたいなと思う。より善く生きることは「活動能力を増大」させるという考え方も面白い。いろんな刺激を楽しめるようになるために、自分と善い組み合わせのものを探すために、新しいことに挑戦するのは大切だと感じた。
  • 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)
    ちょっと忘れ去られてしまったコロナ禍の自粛、不要不急など国家によって自由に行動することに制限された人々をもう一度思い出しながら、当時たたかれた哲学者アガンベンの「伝染病の発明」の解説から始まります。
    当時、感染者を増やさないための政策として行動の自粛や不要不急を呼びかけて当たり前だと思っていました。...続きを読む
  • スピノザ 読む人の肖像
    『はじめてのスピノザ―自由へのエチカ』(2020年、講談社現代新書)につづいて新書で刊行された、著者のスピノザ入門書です。

    本書の前半では、『デカルトの哲学原理』や『知性改善論』などの検討を通して、スピノザの哲学研究の方法に焦点をあてた解説がおこなわれています。とくに、懐疑を哲学的思索の出発点とし...続きを読む