荻原浩のレビュー一覧

  • さよならバースディ

    読み終えて鳥肌が立ちました

    この作家さんは、ものを書くために生まれてきた天才なんだと思います。
    読み終えた時、あまりの切なさに胸が締め付けられ、涙も勿論出たのですが、鳥肌が立ちました。
    人の儚さ、弱さ、したたかさ。そして、強さ、優しさをここまで文字に表せるっていうのは、この作家さんの根底に、人に対する愛があるからだと思いました...続きを読む
  • コールドゲーム
    面白かったー!
    イジメられっ子からの復讐っていう興味がそそられる設定。
    大人になってみると確かに、イジメを止める一言がどうして言えなかったんだろうと思う。
    やっぱり中学生って生きてる範囲が狭いんやなと。

    結末はあまり驚かなかったけど、続きが気になったので一気読み。
  • 極小農園日記
    コミカルな表紙に誘われて手に取ると、なんとイラストは著者によるもの!
    私も七転八倒で畑をやっているので、夢中で読んでいると、この連載は突然終了。残り三分の二は旅や日常のエッセイかぁ・・・なあんだ、星3つ・・・などと読み進むと、それでも面白さは変わらない。荻原浩だもの、当たり前だった。星4つ。
    ところ...続きを読む
  • ちょいな人々
    *「カジュアル・フライデー」に翻弄される課長の悲喜劇を描く表題作、奇矯な発明で世の中を混乱させるおもちゃ会社の顛末「犬猫語完全翻訳機」と「正直メール」、阪神ファンが結婚の挨拶に行くと、彼女の父は巨人ファンだった…「くたばれ、タイガース」など、ブームに翻弄される人々を描くユーモア短篇集*

    文庫を見つ...続きを読む
  • ハードボイルド・エッグ 新装版
    最高に面白かった
    まさか最後まで犬を探すとは思わなかったけど笑

    荻原浩は二作目だけど、やっぱし面白いな~
    最後はホロリときちゃった
    二人とも似てたのね、本に影響されるの
    読みかけとか、、あー愛を感じる

    登場人物みんなの憎めないとことか、主人公の独白とかがだいすきでした
    クスッと笑っちゃう感じがね...続きを読む
  • 二千七百の夏と冬 : 上
    おじいさんのおじいさんの…とたった30世代遡っただけの、縄文時代と弥生時代の狭間のお話。
    150年しか人が生きていない私の街と違って、日本中のあちこちにきっとこんな物語があったんだと思う。
  • 恋愛仮免中
    こういったアンソロジーの短編って物足りないことが多いからあまり期待していなかったけど。
    どれも読んでいて切なくなるいい話だった。
    好きな作家がそろっていたのも良。
    最後の作者の本は読んだことがない気がするけど、良い感じの文章だったから他の作品も読んで見たいな。
  • 冷蔵庫を抱きしめて(新潮文庫)
    荻原浩久しぶりの一冊。
    短編8編それぞれに荻原ユーモアがたっぷり。
    解説者の藤田香織氏も書いていますが、全く同感です。
    解説を読み、それぞれの本編を読んでも十分楽しめる一冊
  • 花のさくら通り
    いいね。荻原浩は
    ユニバーサル広告社の第3作とは気が付かなかった。
    確かに、1作目の「オロロ畑でつかまえて」も面白かったが、これもまたいい。
    すっかり、彼のファンになってしまう。
    シャッター街における、古参と若者の戦い。
    変化を求めない、従来の商店街と、変化しなければならないと考える次世代を考える若...続きを読む
  • 四度目の氷河期
    着想が面白い。
    その自分の出生が、最後まで貫かれている。
    終盤からは、一気に読み進まなければと思うほど
    吸い込まれてしまった。

    「こんな青春はいいなぁ」と思ってしまいました。
    そして、サチの人間性にも惹かれてしまった
  • 恋愛仮免中
    *人気、実力とも当代随一の作家5人が腕を競う、恋愛小説アンソロジー。3年越しの恋人が無断で会社を辞めてショックを受け、結婚を焦るOL。夏の日、大人の異性との出逢いに心を震わせる少年と少女。長年連れ添った夫婦の来し方、そして行く末。人の数だけ恋の形はある―。人の心が織りなす、甘くせつない物語の逸品*
    ...続きを読む
  • さよならバースディ
    苦手な分野が舞台なので、最初は読むのが進まなかったが、やはりこの方のお話は総じて温かくて優しい文章なので最後まで飽きずに読み進められた。
  • 恋愛仮免中
    奥田英朗の小説が読みたくてググったら出てきたアンソロジー。

    日本の文芸界の最先端を駆ける5人の共演は、美しい交響曲のようだった。



    「あなたが大好き」奥田英朗

    自他友に認める平凡なOL・渡辺彩子、28歳。
    結婚を真剣に考えている。
    つきあって3年にもなる恋人香坂真二は、勝手に会社を辞めて放浪...続きを読む
  • 二千七百の夏と冬 : 下
    縄文時代を生きる少年ウルクの物語が完結。

    2700年も前の縄文時代がどんなものであったかは想像するのも難しいけれど、荻原さんの描く物語は頭の中にリアルな映像が浮かび上がってくる。

    この時代の、この物語の中の出来事は現代にも通じるものがある。
    そういうことも含めて、最後はとても切なくて涙がこぼれた...続きを読む
  • 二千七百の夏と冬 : 上
    現代で見つかった古い時代の人骨を記事にしようとする香椰の物語と縄文時代の少年ウルクの成長の物語。

    ついウルクの物語にのめり込むと、ふと現代に引き戻されるようなありさまだった。

    縄文時代は当然、文献が残っているわけでもなく、個人的に興味があることも手伝って夢中になって読み進めた。描写も細かく、ひと...続きを読む
  • 恋愛仮免中
    表紙にマハさんの名前を見つけて、即購入。
    マハさんのお話を1番に読みました。
    読後のこの幸せ感、爽快感、読んで良かった感を味わわせて貰える読書って、本当にいいなぁ。
    短いお話の中にも、マハさんの大好きな美術の事がちゃんと入っていました。
  • 花のさくら通り
    できれば季節に応じた本を読みたいから、桜の季節の話に今ごろ手を出す気なんてなかったのですが、大好きな荻原浩をどうしても読みたくなり。抱腹絶倒かつ泣かせるユニバーサル広告社シリーズ、『オロロ畑でつかまえて』と『なかよし小鳩組』に続く第3弾。閑古鳥の鳴くさくら通り商店街にオフィスを移転せざるを得なくなっ...続きを読む
  • ひまわり事件
    理事長を同じくする2つの施設。老人ホーム“ひまわり苑”と“ひまわり幼稚園”は隣り合って建っている。ひまわり苑の所長は理事長の義弟、ひまわり幼稚園の園長は理事長の娘。県会議員選挙に出馬予定の理事長は、自らのイメージアップに必死。老人と幼児の交流を図ろうと、苑と園の間の壁を取り払うのだが……。

    幼稚園...続きを読む
  • なかよし小鳩組
    倒産寸前の零細広告代理店に、嘘のような大仕事の話が舞い込みます。社長が小躍りしている姿は、たいてい不吉な前ぶれ。「ヤクザだったりして~♪」と相手のオフィスへ行ってみれば、これがほんとにヤクザで……というお話。主人公のバツイチでアル中のコピーライターが実に情けなく、だらしなく、だけど熱くて、ヤクザとの...続きを読む
  • 花のさくら通り
    分厚かったけど、結構一気に読めた。
    やっぱり面白いなあ。初々しい二人も、老人たちに立ち向かおうとする人達も、早苗父娘も、みんな愛おしくて応援したくなる。みんなが幸せになりますように。
    さて、前作も読んでみよう。