荻原浩のレビュー一覧
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以前図書館で借りて、荻原作品に目覚めるきっかけとなった本です。金魚の化身のリュウは、凄絶な美しさから庇護欲をそそる愛らしさまで備えたとても魅力的な存在です。憎い男の血を絶やすためだけにずっと生きてきたのに、好きになってしまった主人公には手を下せず、金魚として人生を終える固い決心に涙せずにはいられませ...続きを読む
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幽霊の正体は枯れ尾花ではない、かもしれないというお話。妖怪たちに纏わる歴史的な背景と解釈がよかったです。見たことのある説なんですが、そこから作者が一歩踏み込んでファンタジーの存在の予感を残しているのが好みのオチのつけ方でした。
進路選択で主人公が迷っているところに、新しく道筋を見つけられてホッと安心...続きを読むPosted by ブクログ -
著者の今までとは、かなりテイストの違う作品だったが、とても楽しく読めた。
最初は、誰が誰なのかよく分からなかったが、ラストに向かって登場人物もシンプルになり、終わってしまうのが惜しくなる作品だった。Posted by ブクログ -
縄文人の少年ウルクの、優しくて切ない、まっすぐな物語。
美味しいものを食べたい。平和に暮らしたい。好きな人と一緒に生きていたい。ウルクの望みは本当にシンプルで、胸にジーンと響く。
時代の転換点は未来へ向かう明るいイメージを持っていたけれど、それだけじゃないと気付かされました。Posted by ブクログ -
悩んでいるとき、人生がうまくいかないときにたまたま読んだ本で「あ。出会った」って思うときあるけど、この本はまさにそういう本であった。なかなかうまくいっていない主人公たちが人生にもがきながらも明るく生きている様子が描かれている。面白く読めたし、なによりちょっと元気になれた。Posted by ブクログ