【感想・ネタバレ】金魚姫のレビュー

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ネタバレ

自殺願望を持った男と人間に変化できる金魚(金魚に変化できる人間?)の出会いから別れまでを描いた長編

リュウ(金魚姫)のキャラクターが面白くも可愛くもあって癒される
"押し入れのちよ"のちよちゃんよりも少し大人な設定であったが、話し方や仕草、性格など通ずるものがあり愛らしい
守るべき対象が存在することで、絶望の淵からいつの間にか抜け出し生きる力を取り戻していく江沢の姿も良かった

ただ、リュウが金魚であること、そして復讐のために生まれ変わりを繰り返していることが念頭におかれるため
この微笑ましいやり取りも、いつかは終わりがくるということを読んでいる間中忘れられない
楽しさの裏に切なさと不安が常にあった

「すべては繋がっている」
リュウが生まれ変わりを続けていたのが、復讐のためであるというのは明らかだけど
江沢は必死にリュウの世話をしていたのだけど
結果的に江沢はリュウに救われて生き長らえているように思える
リュウは江沢にとっては救世主だったのではないか
「笑止。」


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2023年03月11日

購入済み

残酷と可憐と、疲弊と生甲斐と

一方では、恋愛も生活もままならず、
死とすれすれで生きている男。
もう一方では、
期待がこの上もなく膨らんだところで
残酷極まりない現実に直面する女。
やる気ゼロに近い者と
何度死んでも何度も復讐を繰り返す者。

かと思うと、なんともあどけなく、
可憐で綺麗な魚?女?だとか、
ろいろと女の魅力も感じられる。
死者を目の当たりにする不思議な感覚も味わえる。
死に触れたり、弱いものに頼られることが
人を本当の人にしていくのを見る驚きもある。
珍しい植物の蘊蓄も興味深い。
釣り込まれてどんどん読み進めてしまった。

#笑える #切ない #感動する

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2022年02月17日

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不思議な印象のお話。
読む前はポニョ的なのを想像してたけど。
切ない結末、のあとに少し気持ちが温かくなった。

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2022年02月10日

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切なくて淡い恋の物語。最後までじわじわと気が抜けなくて、他人の恋路をどうかハッピーエンドであれと切に願ってしまう。自分の信念と情がぶつかった時、情を選べる美しさが、わたし自身にもあればなぁと思いました。

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2021年02月04日

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荻原さんの作品にはハズレがないんだけど、これは一番好きな作品になりそうです。ユーモア溢れるファンタジーではありますが本当に最後しみじみとさせられます。

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2020年07月21日

ネタバレ 購入済み

何度でも読み返したくなります

以前図書館で借りて、荻原作品に目覚めるきっかけとなった本です。金魚の化身のリュウは、凄絶な美しさから庇護欲をそそる愛らしさまで備えたとても魅力的な存在です。憎い男の血を絶やすためだけにずっと生きてきたのに、好きになってしまった主人公には手を下せず、金魚として人生を終える固い決心に涙せずにはいられません。

#胸キュン #切ない #深い

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2021年07月24日

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ネタバレ

なんとも悲しくて切ないラブファンタジー。この著者は映像化になったものしか読んでこなかったような気がするが、今回もTVドラマ化に備えて読んだのだが、今まで読んできたものに駄作はなかった、でも何故か他のベストセラー作家の次の存在になってしまう、きっとバイオレンスがちょっと足りないのかな。本作も本当に良く出来た作品で、復讐のために金魚になって生きてきた「りゅう」が切ない、そして主人公の母の旧姓がまさかの仇だったなんてそりゃないよ。しかし仇を愛してしまった「りゅう」は本来の金魚に戻ってその寿命を全うしたようだ。

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2020年03月26日

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祭りの屋台で掬った特別な金魚(琉金)の「りゅう」と、ブラック企業に勤め上司のパワハラと交際相手との破局で精神的に追い詰められた「僕」との物語。

記憶を無くしたりゅうの過去に繋がる手掛かりを探し、過去と現在を往復しながら話が進む。
先が分かりそうで分からない、けど何となく予想できてやっぱり〜という部分もありつつ、二人の関係の終着は意外なようで、けれど切ない夢の終わりを感じるようで。

愛によって一つの結末にたど辿り着く話。

ただ、元恋人のあの流れは効果的だけどちょっと唐突だなと感じてしまった。

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2023年09月24日

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ネタバレ

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あの一言をきちんと考えて配置してあるのが良かった。

もし社長だとすると展開がみえないから、
もしかしたらなーと思いながらではあったけれど。

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2023年06月30日

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どっぷり物語に浸りました!おもしろかったし、最後そんな…とちょっと泣いちゃいました。
物語は仕事に未来を見出せず、酒浸り&薬浸りの潤のお話。ふとしたことからお祭りで金魚すくいをやって金魚を持ち帰る。それとは別に千年以上前の中国でのお話も絡んで来る。とある美女が婚約者の仲を裂かれ、ジジイと無理矢理結婚させられそうになる。
これ、どうやって話まとめるの⁇いややっぱり最後はハッピーエンドだよね⁇とぐいぐい読ませる。ところどころ過激な描写はあるけど。
最後の場面はうそ⁈って思わず叫んでしまった。
元カノが出てくるシーンとか、だんだん立ち直っていく主人公の描写がとにかく秀逸!
ジブリあたりでアニメ化しないかな…切なくてちょっとリアルで泣けて可愛らしい物語です。

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2023年05月30日

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リュウがどんどん可愛く感じてくる。彼女が主人公のところにくるまでが描かれてあっという間に読んでしまった。

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2023年02月06日

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ネタバレ

文字が小さく少し分厚い本だったので、
読書初心者のわたしには少し早過ぎたかと思ったけど、
読めば読むほど続きが気になり、あっという間に読み終えた。

金魚の『リュウ』の謎を巡って話は進むが、
現代の話の途中で、過去の話を織り込ませ、
リュウとなにか関係があるであろうと思わせる展開がドキドキわくわくさせられた。

リュウを飼い始めたことにより起きた主人公の異変も、
少し胸が締め付けられるような話でジーンときた。

最後はまさかの、しかし、そうだったのか、、となんとも言えない気持ちに…

読んでいて、段々とお茶目なリュウに読者の私も心を惹かれていたので、とても悲しく切なった。

またリュウに会いたくなったら読み返そうと思う。

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2022年07月09日

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ネタバレ

途中からそうかなと思っていましたがさみしいですね。とはいえあっさり結婚していることにびっくりしました。

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2022年06月08日

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ネタバレ

全ては繋がっている。
最後にいくにつれてその言葉の意味がどんどんわかっていって、自分の中にある悪い予感が当たってしまわないように、、とページをめくるのがゾクゾクしました。
ハッピーエンドなのかどうかは読む人によって、それぞれ思うことが違うと思います。
ファンタジーでもあり、恋愛でもあり、切ないストーリーでした。
最初のリュウの登場は少しホラーだったかも、?

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2022年06月03日

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ネタバレ

始めはブラック企業とホラーな物語かと思って読み進めて行ったら、最後はとても切ない話だった。潤とリュウが結ばれることはないとしても、もう少し長く一緒に居させてあげたい、と思った。

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2021年12月05日

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まるで透明な水の中を手探りで進んでいるような、不思議な世界観の物語。
過去と今が交錯して、真実が明かされていく。
少女のようなリュウとの生活に、現実的ではないのに現実に引き戻され生きる力を取り戻す潤。

リュウは…真実に気がついてしまったが、それを許して二人で幸せになる道は本当に無かったのかな。
きないよね。千幾百年そうして死なずに生き繋いできたのだから。

物語は美しく、ラストは好きな終わり方だった。

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2021年03月14日

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陳腐な感想から言うと
映画化をイメージさせる
内容だった

それだけ
ドラマチックで

引き込まれていき

本を開く楽しみを
感じさせてくれる


死の恐怖も
改めて感じさせられる

そんな
キュンとなる

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2021年02月14日

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同棲していた恋人にふられ、ブラック企業勤めにも疲れ果てていた潤という青年が、夏祭りで気まぐれにすくった金魚にリュウ(琉金だから)と名前をつけたところから物語は始まる。
リュウを飼い始めた夜に、赤い衣をまとった美女が潤の部屋に現れる。どうやら金魚の化身らしい彼女は、誰かを探しているようだが、肝心な記憶を失い途方に暮れていた。
突然始まった奇妙な同居生活に、潤はだんだんと幸せを感じるようになっていったが、しかし彼女にはある秘密があった。

数ヶ月前に読んだ本なので多少忘れている部分もあるのだけど、因縁とはこういうことか…とストーリーのつくりにとても感心した。
突如として潤の目の前に現れたリュウは、遠い昔の中国生まれ(金魚、琉金がそうなので)。長崎生まれの潤のところに現れたのには、彼らが想像するはずもない因縁があった。

リュウのキャラクターは、当たり前だけど世間知らずの自由奔放キャラで、とてもキュートだけど一緒に過ごすのは正直大変そう。笑
潤は元々振り回されキャラなのか、それとも状況から疲れ切っていて身を任せている感じなのか、リュウに振り回されながらも彼女に惹かれてゆき、彼女がいない生活など考えられないようになってゆく。

仏壇仏具の営業をする会社に勤めている潤が、リュウと出逢ったあと、ぐんぐんと営業成績をあげていく様もとても不思議で心地よい。
成績をあげようという野心ではなく、大切な人を亡くした誰かに寄り添うということが、自然に出来ていく様が。

この小説は今年の春先にドラマ化されたらしいけれど、映像化し甲斐がありそうだなと感じた。リュウを演じた女優さんが、嫌いではないけれどイメージとはちょっと違うかな、とは思ったが。笑
よく出来た、エンタメ性が高めの物語だと思う。すらすら読める系です。

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2020年10月25日

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とにかくリュウが可愛い!
って思ってる位、感情移入出来ちゃってるんで、もう大変です!
色んな感情が渦巻きます。

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2020年06月12日

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予想外…
漠然とだが「ひだまりの彼女」的な話だと思っていた

が、話は古代中国の金魚のルーツにまで及び
おなじみの、主人公への恩返し
または、恋心から人型になる
というのとはまったく違うものだった

「巡る輪はいくたびも同じ場所へもどる」

なるほど…これがキーワードだね

ストーリーも楽しめたし、出目金などの金魚は
観賞用に作られたというのも勉強になった

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2020年04月21日

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ネタバレ

どんなシチュエーションであっても、「お前だ」という字面は恐ろしい。
ホラーなバッドエンドが頭をよぎったけど、リュウも暗い輪廻から抜け出せたようで、切ないけどなかなかいい終わり方でした。
現れる度に周りをぼとぼとにされたら、私はキレそうだけどね。

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2020年03月28日

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これまで読んだ荻原作の中でも上位に入る。ファンタジーは本来苦手だが、主人公の鬱やブラック企業ぶりがリアルでバランスがとれているので無問題。人生のドン底、死にたいと思った潤が、気まぐれに屋台ですくった1匹の金魚。なんと金魚は美少女に変身する。始めは受け入れられない潤だが、不思議な現象は次第に人生を好転させていくー。正直1回読んだだけではよくわからない部分もあったが、解説(秀逸)を読んでスッキリ。まさに『人魚姫』を彷彿とさせる悲恋な雰囲気に、涙こそ出なかったが心がしっとりと潤った。くぷくぷ。

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2019年12月02日

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初、荻原浩さん。
ネットで「貴女にぴったりな一冊」の様な診断で勧められた一冊。
なんなのさ、ぴったりで驚いたではないか....
自分が生きていく苦しさ。
自分が生かされる存在。

切なくて苦しかったけど、リュウと潤の日常にふわふわとした心地よさ。
自分が生かされる存在に全てをかける熱量。
ハッピーエンド、で良いんだよね?
切なくて涙が溢れたけれど。
二人の未来は繋がっていくよね。

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2019年11月08日

Posted by ブクログ

潤とリュウの漫才のようなやりとりに笑わされ、元恋人の✕✕に泣かされ、終盤「●●だ」に驚かされ、余韻残すラスト…荻原浩らしさ全開のファンタジー。

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2018年11月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

リュウのように可愛いく、魅力的な人物を他の小説でも見たことがない。冒頭からこの不思議な関係は長く続かないこともわかっていた。
だからこそ、この終わり方は余計に淋しい。
面白かったけど、やっぱりリュウと潤のふたりのハッピーエンドがよかったなぁ…た思う。

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2023年08月06日

Posted by ブクログ

テンポよく読み進めることが出来た。
内容的にはちょっとラノベっぽい感じなのかも。
夏の暑さや夏祭り、ブラック企業の描写など情景が分かりやすく頭の中でイメージが浮かびやすかった。

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2023年02月02日

Posted by ブクログ

読む手を止めたくない、そんな本でした。
序盤の暗い話から、どんな展開になっていくのだろうかと思いながら読み進めていましたが、主人公を取り巻く環境が痛く、主人公の優しさが沁みました。
最後の結末は予想外でした。

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2022年10月05日

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そうなのか~ってなんか切なくて…違うカタチで報われて欲しかったけど、でもこれが報われた形なんかなとも感じるし…

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2021年11月09日

Posted by ブクログ

本やさんで見かけ、表紙のきれいなとことタイトルに惹かれて購入。

ストーリーは面白く、描写もきれいに浮かぶ。
リュウと主人公の絶妙なズレ具合の会話も、すごいなあと感嘆しながら拝読。

ただ、全ては繋がっている。という流れでのラスト、というか、主人公へ繋げたことが、私的には納得いかないというか……。
せっかく面白かったのに、、、という残念な気持ち。

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2021年10月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ええええ!!!
そ、そうなの?!!!って思ってたら読み終わってた。。
絶対に社長だと思ったし、、劉と潤、、どうしてもしっくりこない。。
かなりモヤモヤとした読後感。。

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2021年09月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

うーん、つまらなくもないが全体的に熱中して読めなかった。

始めは主人公の会社のブラックさが酷くて、こちらも心苦しくなる。
現在はこんな会社ない事を祈る。

リュウとの生活や、死んで間もない人たちが見える辺りは楽しかった。

あと、この作者さんは田舎描写が◎
他の作品もそうだが、田舎で暮らしたくなる
今回はすごーーく長崎に行きたくなった笑

ってかなんで主人公=(?)劉なのかが不明。
絶対社長やと思ってた。

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2021年05月30日

Posted by ブクログ

表紙の美しさに惹かれてよみたいとおもってた、なかなかそこにたどり着けなく
荻原浩の海の見える理髪店に次ぐ二作目

わぁ一番苦手な、ファンタジーものだった。挫折するかと思いきや
なかなか始めは入り込めなかった
並行して3冊ほど読みほかのは進むがー

ブラック企業に勤める男があるとき金魚に出会い

に目に見える世界だけ信じてる訳ではないのて
そこに違和感がなかったが
切り替えがうまくできるようになると
面白さが増した。
何これ?
しかし、荻原浩の書く
文章の美しさ、五感を駆使しての表現

音、水、色、ー目、耳、鼻、口、触
時と所を超えた表し方に違和感はなかった。
中国に関する知識が自分に足りないぶん
苦労した。
やはり読んでいく順番もあるかもしれない、
もう一度読めるといいのだが。

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2020年03月20日

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