阿部暁子のレビュー一覧

  • 読んで旅する鎌倉時代
    鎌倉三代将軍家の時代の13篇の短編アンソロジー。
    タイトルは『旅する』だけど、旅自体を扱った作品はなかったような?(^_^;)各作品の冒頭に、作品にちなんだ名所の写真と説明がついています。
    前半は頼朝と政子の逸話が多く、後ろになるにしたがって時代があとになります。
    砂原浩太朗さんの「実朝の猫」が好き...続きを読む
  • 金環日蝕
    人は綺麗事では生きられない。
    犯罪に手を染めたくなくても手も染めてしまう人、息をするようにそれを行う人、実際にいると思う。そんな人たちが一つのきっかけで集まって事を明らかにしていく。


    犯罪に巻き込まれた人が犯罪を犯す側にもなる、という、これって当たり前を壊された時の反動なのだろうか。これでもかっ...続きを読む
  • パラ・スター <Side 宝良>
    Side百花が面白かったからすぐ読もうと思っていたのに時間が経ってしまい若干うろ覚えだが、百花編より少し後の時間軸だと思う。そもそもの出会いが描かれるのも百花編なので、読む順番としてはこれで正解かと。百花編が車椅子業界やユーザー中心でこちらはテニスプレーヤーとして。どちらも素晴らしい良作
  • 金環日蝕
    何となく、経済小説の様な気がしてた。
    経済っちゃ経済なのかな。
    登場人物が皆、魅力的。
    割と厚みのある本だったから心配だったけど、
    一気読みでした。
  • 金環日蝕
    近所に住む老女がひったくりに会う現場を目撃した女子大生の森川春風(はるか)は、偶然居合わせた高校生の北原錬と共に犯人を追いかけるも取り逃がしてしまう。犯人が落とした物を手掛かりに犯人探しをする二人。やがて犯人と思しき人物に迫るが…
    一方、苦学生の理緒はバイト先で知り合ったカガヤという年上の男に惹かれ...続きを読む
  • 室町繚乱 義満と世阿弥と吉野の姫君
    初めて足利義満が出てくる小説読んだかもしれない。南朝の姫宮が北朝に行って、成長する物語でした。南北朝時代はたしかに波乱だったかもしれませんが、登場人物の観阿弥、世阿弥などなど、文化的に華やかな時代ですよね。
    破天荒な姫宮が言いたいことぽんぽん言ってくれて面白かったです
  • パラ・スター <Side 宝良>
    競技用車椅子を製作する側と、車椅子テニスする側それぞれ視点の話でした。スポーツの熱さ、友情、仕事や夢への情熱、そして事故からの立ちなおる葛藤。たくさん盛り込まれた良い話でした
  • パラ・スター <Side 百花>
    親友であり、車いすテニスプレーヤーの宝良のため、最高の車いすを作ろうと決意して、百花は車椅子メーカーに就職した。
    いじめられていた自分を助けてくれた宝良は、百花にとり、目標であり憧れであった。
    交通事故で車椅子となった宝良が、車椅子テニスで生きる希望を見出したとき、百花は迷わず、最高の車椅子を作ると...続きを読む
  • 金環日蝕
    大学生の春風(はるか)と、高校生の錬。
    ふたりは高齢女性がひったくり被害にあう現場に遭遇し、知り合い、犯人探しをする。
    それが、大規模な詐欺事件に繋がっていくとは。

    春風の子ども時代の誘拐犯人。
    錬の父親である加賀谷潤。
    この2人に関する謎はのこったままなので、続編があるんだろうか?

    この本は結...続きを読む
  • 金環日蝕
    なんか、凄いの読んじゃいました…って、読み友さんのおススメではあったんだけど、想像の上の上を行かれた感じ。

    さっそく未読の読み友さんに紹介しておきましたけどw
  • 金環日蝕
    出てくる人みんな重要人物。なかなか進まなかったけど途中から面白かった。最初題名にしては軽い話だなあと思ったけどそんな事なかったね。
  • とっておきのおやつ。 5つのおやつアンソロジー
    おやつアンソロジー。
    私の好きな猫番館の番外編もあり、とても楽しめました!
    最後のあんみつのおじさんと俺も良かったです。是非成功させて欲しい。
  • 金環日蝕
    前半のほのぼの加減、といってもきっかけはひったくり犯を追いかけるところではあるが、春風と練の人間関係が出来上がっていくのと、後半一気に人の本性みたいなのが暴かれていく対比に驚いた。

    詐欺とかプレーヤーとか受け子とか、非常に身近なところから始まっているんだと恐ろしくなる。
    最近電車内の広告などで闇バ...続きを読む
  • 金環日蝕
    阿部暁子さんの作品は『どこよりも遠い場所にいる君へ 』に続き2作目
    しかし!今回はあまりにも印象が異なり衝撃を受けた。

    読み進めるにつれ、冒頭に漠然と抱いていたイメージがどんどん趣を変えていき、作中の表現を拝借すると「白と信じていたものが、次々とひっくり返り、見る間に黒に染まっていく」驚きと戸惑い...続きを読む
  • 鎌倉香房メモリーズ
    鎌倉の香房の雰囲気が良い
    主人公の特殊能力がチート能力感ちょいあるかなほっこり系とほどほどのミステリー
    雪弥さん、過保護すぎてヤンデレぽい。
    両思いじゃんってヤキモキ。もう付き合え〜
  • どこよりも遠い場所にいる君へ
    阿部暁子さんは本作が初読みでした。

    自然豊かな離島である采岐島の描写が丁寧で美しく、前半は島で寮生活をする主人公 和希の生活が穏やかで楽しく進んで行く…

    一方、島に古くから伝わるという
    『神隠し』と『マレビト』

    和希も島の入江で救助した少女 七緒との出会いを通じて、徐々にその不思議な世界へと足...続きを読む
  • パラ・スター <Side 宝良>
    「Side百花」に続き。どちらも良かった。テニスも知らないし興味もなかったが、文章だけで試合の緊迫感や興奮が伝わってきた。何度か泣けた。2人とも弱さも抱えつつ、ひたすらな姿勢が綺麗だったし、性格の違う2人の友情も良かった。競技用車椅子にも興味がわいた。ぜひ中高生に勧めたい。
  • 金環日蝕
    札幌を舞台に、特殊詐欺を題材にした青春ミステリー。

    キャラクターや台詞は漫画のように軽くて読みやすいのに、内容はびっくりするくらいダークで重たいという…ギャップにやられました。
    読み応えたっぷり。
    構成も上手で、色々な違和感が鮮やかに繋がっていくところがたくさんあって面白かったです。

    それにして...続きを読む
  • どこよりも遠い場所にいる君へ
    あなたは、『神隠し』に遭ったことがあるでしょうか?

    いやいや、そんな質問はないでしょう。そもそも、”はい!”と答える人がいたら質問した人が固まってしまいます。しかし、そう単純に切って捨てることもできません。なぜなら、『神隠し』とは、”人間がある日忽然と消え失せる現象”として、この国の各地で古の時代...続きを読む
  • パラ・スター <Side 百花>
    全力で頑張ってる感じ、とてもイイ!泣き虫でぐずな主人公が全力体当たりでチャレンジしている姿が、とてもいいです。スポーツが得意なのに、いろんな理由で身体の自由を奪われて、それでも顔を上げようとする登場人物たちの姿、そしてその周りで戸惑いながらも応援する人たちの姿、こちらもまたとてもイイ。