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知人の老女がひったくりに遭う瞬間を目にした大学生の春風は、その場に居合わせた高校生の錬とともに咄嗟に犯人を追ったが、間一髪で取り逃がす。犯人の落とし物に心当たりがあった春風は、ひとりで犯人探しをしようとするが、錬に押し切られて二日間だけの探偵コンビを組むことに。かくして大学で犯人の正体を突き止め、ここですべては終わるはずだった──。《本の雑誌》が選ぶ2020年度文庫ベスト10第1位『パラ・スター』の著者が、〈犯罪と私たち〉を真摯かつ巧緻に描いた力作。
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Posted by ブクログ
犯罪を描いたこの物語 登場人物たちがするすると吐き出す嘘の数々 その度に胸が締め付けられ、そして愛おしくてたまらない 大学生の春風が引ったくりを目撃し、犯人を追いかけていると、通りかかった学ラン少年も追跡に加わる。 そんな場面から始まる物語は、青春ストーリー? それとも学園ミステリ? といった雰...続きを読む囲気。 ずいぶんと足の速い二人は、とっても魅力的なキャラで良いコンビ。 これからも軽やかに展開する予感……? しかし第二章 同じ大学生の理緒が登場すると、ガラリと雰囲気は変わる。 理緒の妹と母親。 学ラン少年(錬)の弟と妹、母親、更に錬の隣人で友人の正人などが登場し、どんどん厚みを増していく。 そして最初はバラバラだったものが、次々と繋がっていく気持ち良さ。 今までの、これからの、全ての言動や描写に意味があり伏線なのだと気付き、音を立てて嵌っていく。 でも題材が犯罪なだけに、苦しく辛い場面も多い。 特に子どもたちを巻き込む犯罪は悲しい。 どうかあちら側の世界へ行かないで! 錬、あなたは一人じゃない。 もう一人で戦わなくていいんだよ。 ぎゅっと抱きしめたい……
読書備忘録794号。 ★★★★★。 阿部さんの著書は初です! 大大大満足です! 作品タイトルの深さに感動。 主人公的3人。北大2年の森川春風。 高2の北原錬。 春風と同じく北大生、志水理緒。 物語はひったくりの場面から始まる。 春風がご近所のお婆ちゃん小佐田サヨ子さんが家の前でひったくりに遭う...続きを読む場面に遭遇! 咄嗟に犯人の若い男性を追いかける春風。走りには自信があったが、追いつかない。 そして、同じくひったくの場面に遭遇した錬も犯人を追いかけるが取り逃がす。 そして犯人が落としてったストラップは、北大の写真展で配ったものだった。 事件に偶然係わった春風と錬は大学で犯人を捜すことになった・・・。 場面は変わり、とあるカフェ。犯罪に巻き込まれそうになって困っている高齢女性を手助けしている理緒。北大のボランティアサークルに所属しているようだ。理緒は高齢女性と打ち解けて、高齢女性の身の上話に相槌を打つ・・・。 ひったくり事件とカフェの雑談。一見無関係な事象は、6年前に起きた詐欺事件から始まった大規模な組織的詐欺犯罪で繋がりを持っていた・・・。必然と偶然の接触。 凄く良く練られたストーリーで、伏線も見事なので、備忘記録は止めておきます。笑 誰かを守る為にはなんでもやる・・・。 自分たちを不幸にしたやつは絶対に許さない・・・。 助けてくれた人には盲目・・・。 生きていくにはお金が必要・・・。 そのために、人は人を騙す。欺く。それは相手を大切に思うから。逆に相手を貶めるために。 人の心の闇ですね。人は簡単なきっかけで暗黒面に落ちていく。この物語を通じてまざまざと見せつけられました。 この作品の登場人物たち。みんな良い! 春風と錬の信念はすごかった。欺き方も。 そして理緒の妹、奈緒がすごく強かった。 陽&翠。まっすぐ育て! そして春風の兄、夏夜は妹から定常的にDVを受けている。 鐘下も過去に不幸を抱えているのだろう。 そして潤。家族の元に戻って欲しい! 辻正人。世界的なデザイナーになるんだぞ! まさに金環日蝕の中心は黒い闇だ・・・。
たまたまひったくりの現場に出くわし、その犯人を突き止めようとする女子大生と男子高校生。あらかじめ期限とした二日間の調査は犯人らしき人物を突き止めるに至るものの、その本人に接触できないままに終わったはずだった。その一方で、不穏なある仕事に手を染める少女と謎の男。苦難の中で、それでも優しさや希望を感じさ...続きを読むせられる物語です。 まずメインとなってくる春風と錬のコンビが良いなあ。にわかコンビだけれど、彼らの会話などが読んでいてとにかく楽しいし、ひったくり犯人を追う「探偵」パートには本当にわくわくします。彼らの家庭の明るさや楽しさも本当に素敵。逆に真面目に頑張っているのに苦労ばかりの理緒のパートはつらく、なのにさらにとんでもない状況に巻き込まれていきそうなところがやり切れなくて。明暗の対比がしんどいなあ、と思うのですが。 しかし春風や錬の過去は決して順風満帆なものではないし、逆に理緒が何もかも恵まれていないわけでもない。誰にでも絶望と希望がある。そして人間の善悪もどちらか一方しかないなどということはない、という当たり前のことを気づかされます。ついついどちらか一方の強いほうを見てしまいがちだし、特に悪いことがあるとそちらに呑み込まれそうになってしまうのですが。どんなに小さくとも光を信じたい気持ちになりました。
「輪郭は強烈な輝きを放っているのに、 彼の心の中心は闇に沈み、謎めいたまま─── 」 ひったくりの現場に居合わせた大学生の春風と高校生の錬。 二人は探偵コンビのように犯人に辿り着くがそれだけでは終わらず、特殊詐欺事件に繋がっていく。 伏線多数。 ひとつひとつ繋がっていく面白さと苦しさ。 丁寧な社会...続きを読む派ミステリーでした。 家族を支える大学生の理緒。 正義感が強く向こう見ずでお節介な春風。 賢くて大人びた錬。 「人間の顔ってひとつじゃない。置かれた状況でいくらでも変われる·····」 大切な家族を守りたい人たちが、どうしょうもなく巻き込まれていく場面は苦しくなった。 光り輝く眩しさと、深く暗い部分がコントラストになって現れるストーリーと、 『日蝕』の蝕むという漢字、装幀も見事でした。
面白かった。少し前に似た設定の作品を読んだので、続けて読まない方がよかったかなと思ったけど、面白くてあっという間に読めた。 私が読んでて気になってしょうがなかったのが、謎の人物"カガヤ"。ずーっと何者か分からなくて、途中で分かったと思ったら、最後でそれが違ってるわで終始&quo...続きを読むt;カガヤ"に振り回された感じがする。正体が分かった時、はぁ〜、違うの???となり騙された。今までバラバラだった事が最後で繋がって全て分かった時の爽快感。素晴らしい。始まりから気の抜けない物語。 考えさせられたのが、学生の貧困、ヤングケアラー、ブラック企業の問題。その箇所を読んでてズンと重くのしかかってきた。助けてくれる人がいれば良かったのに…。行政なんとかしてよ、と読んでて強く思った。 スーパー高校生"北原錬くん"が"カガヤ"と同じ側に行きませんように。
主人公がひったくり現場に遭遇したことをきっかけに、さらに大きな事件に巻き込まれていく話でした。 女子大学生と男子高校生のかわいいバディものかと思ったら、違いました。 現代日本の闇が色々と出てきました。読みやすく、悪くなかったと思います。
ページターナー本。一気読み必須。 ひったくりにあったおばあさんを助けたことが、思いもよらない展開に発展していく、その裏切られ感がなかなかよい。次々と展開する第二の顔、第三の顔に翻弄させられるのもまた楽しい。 それぞれに深い傷を負った若者たちが、トラブルを解決する中で自分を成長させていく。でもそんなに...続きを読む簡単に傷は癒えないわけで、続編がありそうな予感。
人は綺麗事では生きられない。 犯罪に手を染めたくなくても手も染めてしまう人、息をするようにそれを行う人、実際にいると思う。そんな人たちが一つのきっかけで集まって事を明らかにしていく。 犯罪に巻き込まれた人が犯罪を犯す側にもなる、という、これって当たり前を壊された時の反動なのだろうか。これでもかっ...続きを読むて犯罪に巻き込まれた人と犯罪を犯した人が集まっているのがエクスペンダブルズ的なものを感じる。 各登場人物の心情は結構しっくりきたけど、主人子にだけ同調しきれずに終わった。相性がよくなかったなぁ。 2024.2.4 18
何となく、経済小説の様な気がしてた。 経済っちゃ経済なのかな。 登場人物が皆、魅力的。 割と厚みのある本だったから心配だったけど、 一気読みでした。
近所に住む老女がひったくりに会う現場を目撃した女子大生の森川春風(はるか)は、偶然居合わせた高校生の北原錬と共に犯人を追いかけるも取り逃がしてしまう。犯人が落とした物を手掛かりに犯人探しをする二人。やがて犯人と思しき人物に迫るが… 一方、苦学生の理緒はバイト先で知り合ったカガヤという年上の男に惹かれ...続きを読む、言われるがままに闇の世界に足を踏み入れて行く… 主人公の春風の正義感溢れる“人となり”がまずもって魅力的。脇を固めるバイプレイヤー達もいい味出してて、人物描写が上手い。春風と錬のかけ合いも微笑ましい。物語は春風視点と理緒視点が交互に進む構成。ミッシングリンクというべきか、両者の共通点が時にじわじわ、時に急転直下に交わる展開がとにかく読ませるのだ。 親子の絆、兄弟姉妹の絆、○○(とある犯罪)、等色々と考えさせられる要素もあり、勉強になった。 《以下引用》P253 心理学では、親は子供の精神的根幹を形成するもっとも重要な存在として扱われる。大きな安定した存在に保護され、慈しまれる経験を重ねることで、人は自分の存在を肯定する感覚と世界そのものへの信頼を獲得する。 このミステリーがすごい! 18位
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