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車いすメーカーで働く百花の夢は、親友で車いすテニス選手の宝良のために最高の競技用車いすを作ること。高校2年の時、交通事故で脊髄損傷し、車いすでの生活を余儀なくされた宝良を救ったのは、百花が勧めた車いすテニスだった。宝良が日本代表チームに選出され華々しく活躍しているのに対して、新米エンジニアの自分に焦りを感じている百花は、はじめて顧客との面談を担当することになり……。
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Posted by ブクログ
東京2020パラリンピック開催中に、阿部暁子先生と大谷桃子選手の対談記事を読んだことがきっかけで本書を手に取りました。 まずは一言。「読んで良かった!」 親友の宝良が車いすユーザーとなったことをきっかけに、競技用車いすを作ることを夢見る百花。 「たーちゃんのために最高の車いすを作りたい」その大き...続きを読む過ぎる想いに空回りしてしまう百花だけれど、それだけではなく百花自身の体験により車いすそのものに心惹かれる過程が描かれていたのがとても良かったと思います。 百花を通して見る宝良はまるでヒーローのようで、もうパラリンピック出場の夢を叶えようとしている。。。でもきっと実際にはそんな簡単なはずはなくて・・・〈Side宝良〉がとても楽しみです。
読み始め 2021.7.21 読み終わり 2021.8.5 この本、めちゃ面白くてあっという間に読んでしまった。車椅子メーカーである藤沢製作所で働く百花と宝良(中学生の時に事故で脚が動かなくなった)の車椅子テニスを題材にした青春小説。百花は小学校の時から、スポーツ万能で強気な女の子宝良に憧れを抱い...続きを読むていた。テニスは先輩たちからも恨まれるくらいの実力者。ある日自動車事故に遭い、下半身不随となってしまったが、百花と観戦に出かけた国際大会をきっかけに車椅子テニスに打ち込むようになった。一方、百花はそんなに宝良を応援、サポートしようと専門学校卒業後、車椅子メーカーである藤沢製作所に入社。 指導社員でもある営業設計の小田切との会話も熱い。今の時期はオリンピックで盛り上がってる時期だし、タイミング的にはぴったりの1冊。 心に残った言葉 藤沢製作所社長の藤沢由利子が仕事で落ち込む百花にかけた言葉。 「持ち前の容量の良さで得たものより、もがいて手に入れた物の方が強いと私は思ってます。」 努力して、手に入れたものはその過程も自信にもなると思った。
まず、車いすのこと、競技用車いすのことをほとんど知らなくて全てが新鮮でした。 エンジニアの百花が未熟な自分に焦って悩んで自己嫌悪に陥ったりしながらも、一生懸命夢に向かって突き進む姿が眩しい。 ユーザーに真摯に向き合い、とことん寄り添って車いすを作りあげる先輩エンジニアの小田切さんも本当にすごい。 ...続きを読む小田切さんの言葉には何度も胸がいっぱいになり目頭が熱くなりました。 全編を通してすごく気持ちを揺さぶられる作品。それに心に響く言葉もたくさん! 温かくて清々しい読後感でした。 『テニスをしても、しなくても、自分の足で走っても、車いすで走っても、宝良は宝良だ。宝良が宝良であってくれればそれでいい。それだけでいい。けれど、願わくば、見つけてほしい。これからの人生を照らす、光を』 『めざす背中は遠く、歩もうとする道はどこまでも果てしない。けれど胸の中に小さくかがやく道しるべを頼りに、ただ懸命に進もう。わたしだからこそ見えるものも、わたしだからこそできることも、きっとある』
若いうちから、やりたいこと、夢を見つけることができた百花が羨ましく思った。 最高の競技用車椅子を作るという目標に向かって一心に突き進む百花に胸が熱くなった。 いじめられっ子だった百花が宝良との出会いにより、自分を変えようと頑張ってる姿、夢を見つけた途端に強くなり邁進する姿が眩しい。 これから百花がど...続きを読むう成長していくのか楽しみなので、続きが読みたい。
・読み終わって感じたこと 仕事への取り組みの原点を再確認できた。 全力を尽くすことの大切さ。 常に相手の気持ちを知ろうと努力をし、相手にとっての最善策を考え、提案、実行していく。それらは、一朝一夕では実現しない。長い時間相手に伴走しながら、ケアを続けながら、進化させていく。
どちらを先に読むのが正しかったのか分からないのですが、パラテニスプレイヤーの宝良の側から読みました。非常に感動的でティーン用の読み物にしておくのはとてももったいない傑作だと思いmした。 そして今回、宝良の親友百花の側から見た物語を読みました。こちらもまたプレイヤーを支える車椅子メーカー、そして親友を...続きを読む支えたいと思いながら、技術が追い付かず懊悩する百花の姿に胸の熱くなる名作と言って差し支えありません。 百花焦り過ぎだろうという声も聞かれそうなくらい、宝良の成長に追いつきたいという思いが空回りしています。それを受け止める先輩もいい存在感を出しています。 順番的には百花side⇒宝良sideかなという気がしましたが、どちらから読んでもばっちり感動出来る事間違いないです。
車椅子メーカーの新人、百花。百花には車椅子にこだわる理由があって… いじめられていた過去を持つ百花が、絶対の信頼を持つ親友宝良が事故に合い、車椅子生活を余儀なくされた。宝良の存在を救いたくて車椅子メーカーに就職した百花。真っ直ぐで努力家な様子に好感が持てました。先輩の小田切の存在も百花にとって...続きを読むは大きいと思いますが、きっと良いエンジニアになれそうな気がしました。 続編を先に読んだので、百花の存在も又宝良にとっても大きな物だって言う事が改めて実感できました。
山路百花は親友君島宝良が車いす生活になったことをきっかけにして、車いすを製作する会社の社員になった。宝良は若くして東京パラリンピックの車いすテニスの代表になれるかも知れないほど上達した。自分の作った車いすを宝良に乗ってもらうと約束したのに、百花は自分の技術がなかなか向上しないことに落胆している・・・...続きを読む 書評家北上次郎氏が激奨していたので読んだら、本当に素晴らしい小説だった。表紙は女子中学生が手に取りそうなものなので北上氏が推薦してなければ読まないだろう。 スポーツ小説は割と好きなのだけれど、本作は必要なもの全てが搭載されてる。スポーツそのものの説明がうまい、登場人物が魅力的、成長物語がある、ピンチがある、そのスポーツを観てみたくなる(やりたくなる) 続くSIDE宝良は、プレーヤーから描いているらしく、こちらも激しく楽しみ。また、ドラマにすごく向いていると思うので映像化希望。百花は黒島結菜、宝良は、飯豊まりえでどうでしょう?
北上次郎が各所で絶賛しているのを見て。そして”いきなり文庫”だからハードルが低かったのもあって入手。 少なくとも、社会人になって奮闘中の現在パートは秀逸。あえて難点を挙げるなら、主人公の高校生時代を描くパートがやや中だるみ。あと細かいことだけど、さほど重要とも思えないセンテンスが、数ページのうちに繰...続きを読むり返し使われるのは、どういう意図を狙ってのもの?確かに、そこで少し引っ掛かりはするんだけど、それはネガティブな引っ掛かり。 些末なことはさておき、基本的には読ませられる内容。件の書評では、後半にこそ涙腺刺激点満載ってことだったので、大いに期待。
親友であり、車いすテニスプレーヤーの宝良のため、最高の車いすを作ろうと決意して、百花は車椅子メーカーに就職した。 いじめられていた自分を助けてくれた宝良は、百花にとり、目標であり憧れであった。 交通事故で車椅子となった宝良が、車椅子テニスで生きる希望を見出したとき、百花は迷わず、最高の車椅子を作ると...続きを読む決めたのだ。 事故で障害が生じて、生きる希望を失った人が再生していくというのは、読んでいるこちらが、勇気をもらいますね。
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