山本文緒のレビュー一覧

  • 自転しながら公転する(新潮文庫)
    人間、特に30代女性の仕事、プライベートの悩みが詰め込まれていて、読んでいるわたしも都と同じようにぐるぐる逡巡した。
    ハッピーエンドで終わって良かったが、貫一の無免許が判明するシーンは衝撃的だったし、何で隠してたのだろうか、、
    金色夜叉読んでみたい!
  • 絶対泣かない
    仕事が辛い時に読みたいと思った本。
    1日1編よんで自分を励ましてました。
    いろんな職業の人の悩みがていねいに
    書かれていてとても共感できます!!
    たくさん泣いて悩んでまたがんばろう
  • プラナリア
    女性の複雑な心の葛藤、妬み、繊細さなどを書かせたら右に出る作家はいないのでは。もっともっと、山本文緒さんの作品が読みたかった。
  • 落花流水
    多分3回目

    子供の頃と、20代と、30代の今読んで、読む度に違う感想になる。
    誰にも、どの章にも感情移入はできなくて、読書でしか味わえない経験。

    昔読んだときはマーティルがすごくかっこよく見えてたけど、今読んだら全然そんなことなかったし、
    律子はあまりにも強いし、
    本能的な行動力の手毬はなんだか...続きを読む
  • 恋愛中毒
    1998年に書かれたのかな・・・ということは、25年以上も前。
    読んでいても、古さを感じさせないところがスゴイ。

    普通に読んでいると、何となくところどころに感じる違和感。
    ラストが近づくにつれ、どんどんくる衝撃。
    なかなかに面白かったです。

    しかし、みんな変すぎる。一番訳わからんのが荻原だわ。
  • 紙婚式
    結婚にまつわる短編集。
    なんだか読んだ後じんわり切なくなるような話が多くて、さすが山本文緒さんといった感じ。
    「紙婚式」が1番好きかな。
    結婚には色々な形があって、同じ価値観を持った同士でないとだめな部分があるけど、どこまでお互い譲歩できるかが大事なんだな…と思った。
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)
    こうじゃダメだよな、でもこうなっちゃうよなぁ。
    を、とてもリアルに表現した作品でした。

    主人公の都の行動にヤキモキする場面もたくさんあるのですが、それはあまりにも自分に近いから。
    分かってる、分かってるけどこうなってしまうんだよね…!でもダメだよね…!でも…!という等身大の不完全な人間らしさを描い...続きを読む
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―
    がんになり余命宣告されたらその日までどう生きたらいいんだろう?夫婦2人で無人島にいてもやがて旦那さんは本島に行ってしまう。無人島に残されるのは自分だけ。その日が来るまでどう生きたかを丁寧に綴った日記。私なら。私なら無人島に何を持ちこもうか。いや、余命宣告されたのならばそれどころじゃないとパニックにな...続きを読む
  • ブルーもしくはブルー
     佐々木を選んだ蒼子と河見を選んだ蒼子が出逢い、互いの生活を入れ替えるストーリー。2人の蒼子と河見、佐々木の嫌な部分が強烈に描かれており、特にDV夫・河見のクズぶりが酷い。ドッペルゲンガーという題材が懐かしく、終わり方も希望がほの見えて好き。巻末の柚木麻子さんの解説もまた良い。本書とドラマ版のラスト...続きを読む
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―
    おこがましいが、最期の時間に少し寄り添えた気分。最後まで作家という仕事を全う出来ている才能に、少し嫉妬してしまう。素晴らしい文才。
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)
    この本はとても良かった。
    幸せとか人によって違うのに、人のこと見て妬んだり、羨んだり...。人なんていつどうなるかわからないのに、安心したいし保証されたいし。
    頑張ってないわけじゃないのに、もっと頑張れるような気もするし。
    私のことじゃん...。

    ただ、最後だけ慌ててみんなを定位置に収めてしまった...続きを読む
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)
    自転しながら公転する。まずタイトルに惹かれた。
    タイトル通り、都の気持ちを思って読むとぐるぐるぐるぐる思考が巡らされる。進んでいる限り、同じ軌道(考え)にたどり着くことはなくて、、、共感したり、苛ついたり、自分だったらどうしたかなといろんな考えながら読み進められました。
    最初から仕掛けがあったなんて...続きを読む
  • ばにらさま
    山本文緒さんらしさって、ちょっとダメな感じの女性の日常が、あるある!って共感できる情景で事細かく描かれているところなのかなぁ。長編小説で特に感じるけど、短編でも充分感じるものだね。
  • 絶対泣かない
     15の様々な職業に就く女性の短編集。安定の読みやすさと面白さに心のざらつき。山本さんハズレないのでは。どれが好きとか決められないほど、どれも良い。泳げるようになりたくてスイミングに通うおじさんが妙に心に残る。20代の仕事したての頃に読むと、よりグッと来ただろうお仕事小説。この中に専業主婦が入ってい...続きを読む
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―
    お別れの言葉は、言っても言っても言い足りない――。急逝した作家の闘病記。
    これを書くことをお別れの挨拶とさせて下さい――。思いがけない大波にさらわれ、夫とふたりだけで無人島に流されてしまったかのように、ある日突然にがんと診断され、コロナ禍の自宅でふたりきりで過ごす闘病生活が始まった。58歳で余命宣告...続きを読む
  • ブラック・ティー
     軽犯罪縛りの短編集らしい。短編集は苦手な方だが、山本文緒さんの短編集はテーマがあるので読みやすい。冒頭3作がクスリと笑える部分もありお気に入り。『少女趣味』や『誘拐犯』、『ニワトリ』は少し背筋が寒くなるような、頬がひきつる短編。寂しさを紛らわせるためだったり無自覚だったり、ほんの些細なきっかけで一...続きを読む
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)
    プロローグでまんまと騙させたが、都が貫一と生きる選択をすることになって嬉しかった。半ばミスリードにより諦めてたから、結末を読んだときの喜びは大きかった。
    貫一の蘊蓄語っちゃうが感じ、めっちゃ好き、、特にタイトルにもなってる自転しながら公転する話しているシーンで私もすごく貫一に惹かれてしまった。

    ...続きを読む
  • 眠れるラプンツェル
    平成や令和の女性は昭和の女性より、圧倒的に結婚しても働きたがるし、外に出たがる。経済的に安定していたとしてもだ。私もその一人だが、社会から離れたお姫様になると、心が不健康になりやすく、いずれあっという間にお姫様ではなくなることを知っているからだろう。知恵をつけた現代の女性は強い。今の時代の夫婦も、昔...続きを読む
  • シュガーレス・ラヴ
     じわじわハマり出している山本文緒作品。今作は様々な病気に悩む女性を描いた短編集。アトピー性皮膚炎は自分も悩まされているので共感ポイントも多いが、生理痛や睡眠障害、肥満など相変わらず心がザラつき印象に残る作品がたくさん。ここまでのイライラには悩まされないが、生理痛(PMS)での破壊衝動に駆られる気持...続きを読む
  • ばにらさま
    アクロバティックな不倫の終わり方だった。
    ※2つめの短編小説のネタバレになります。





    節約上手な専業主婦と会社員の女性の視点を行ったりきたりする話。会社員の方は、人と深く関わるなんてメンドウだし、結婚願望もないし〜、となんだか冷めてて、たまたま気が合った既婚者とドライに付き合ってたつもりだっ...続きを読む