山本文緒のレビュー一覧

  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―
    緩和ケアを選んだ後、亡くなるまでの日記。
    文章量も少なく、日記なので、たぶん2時間くらいで読めてしまう。
    けれど、この本はできるだけ1人で、ゆっくり、一言一言と向き合って読みたい。

    文緒さん、よく頑張りましたね。
  • パイナップルの彼方
    やっぱり山本文緒さんの小説が大好きだと再認識した一冊。
    “毎日、現実から逃げたいと思っていても、実際に逃げ出したりはしない。”山本文緒さんの小説は、ある1人の女性の日常を覗いている気持ちになれる。その女性が、まるで自分なんじゃないかと思うくらい同じ悩みを抱えているので感情移入がしやすい。
    今回も途中...続きを読む
  • ブルーもしくはブルー
    人生において、「もしあの時、別な選択をしていたら? あの人を選んでいたら?」
    それを知ることが、幸せなのだろうか?
    メビウスの輪のように表が裏で、裏が表になる自分自身への問いかけの物語。
    自分と、もう一人の自分 そんな2人の主人公を通じて心を痛め、想いや後悔があればあるほど、つのる気持ち、、 そんな...続きを読む
  • 恋愛中毒
    何故、この本はなぜこうも易々と自分の今までの読書体験を凌駕してくるんすかね。

    タイトルに釣られて、網に引っかかった獲物を八つ裂きにするような展開。

    何より、主人公に対して気持ちが悪く感情移入できない。
  • 残されたつぶやき
    今まで出会ってきた作家さんの中で、
    ダントツで感性があっているお方。

    亡くなっているのが本当に悲しいけど、
    本書は気軽な日記でさくさく読める。

    1年 単月ごとの振り返り&来年の抱負、よかったな。
    真似してみようかな。

    「悪い身体が悪い心を生む」がまたパワーワードとして刻まれました。
  • ばにらさま
    山本文緒作品を初めて読んだ
    恋愛小説のイメージからこれまで敬遠していたが、読んでみると日常の描写が細やかで面白い
    人物の心的描写もしっかりなされているため、感情をあわせて読むことができた
    最近には珍しく、続きが気になって読書したくなる作品だった
  • 恋愛中毒
    ただただ一言。おもしろい。一気読みでした。
    解説にもあったが、始まりから終わりまでの構成が完璧で読後の満足感が高い。

    起きた事件はホラーだが、どうかもう他人を愛し過ぎないようにと祈る彼女に同情するのだ。もっと要領よく生きればいいのに、、バカだなぁと思う反面彼女にピュアさを感じたりもする。

    あとが...続きを読む
  • 恋愛中毒
    恋愛が下手な主人公かと思いきや、、、な話。
    主人公は過去の失敗から他人を愛しすぎないようにと誓ったのにも関わらず、同じことを繰り返してしまう。先が気になってページを捲る手が止まらない。

    恋をすると、自分が見えなくなってしまう。自分自身を他人に預けすぎてしまう。私に思い当たる節がありすぎて、一歩間違...続きを読む
  • ブルーもしくはブルー
    蒼子Bが出てきたところから面白くて引き込まれて読んでしまった。もしあの時ああしていれば、という妄想は時々するが、実際に起きて出会ってしまうところがよかった。でも別の人生を歩いていても、結局自分のずるいところ悪い性格も当然相手も持っていて、対面したらうんざりするよなぁと納得。隣の芝は青いけど、今の自分...続きを読む
  • 恋愛中毒
    山本文緒さんの作品に惹かれて3作目。
    解説にもあったけど、構成がすごくて冒頭に出てくる井口が主人公かと思いきや、事務の水無月さんが主人公。
    出だしにも終わりにも恋愛は陳腐、と書いてあって、客観的に見るとそうだけど自分のこととなると一つの恋愛を人生レベルで考えてしまうこともある、、水無月さんは行き過ぎ...続きを読む
  • そして私は一人になった
    こういう日記、今ではブログでのつぶやきでしょうか。
    人の生活を覗き見しても、とくに笑えるわけでも、泣けるわけでもなく、共感するというほどのことでもなく
    そうなんですね、でした。

    246ページからの
    「そして私は飲まなくなった」
    ここからだ。
    2007年晩秋として、書かれいていたこと。
    胆嚢の摘出...続きを読む
  • ブルーもしくはブルー
    読んでいて悲しくなったりむかついたりするシーンもあったが、すごく現実的でそれゆえに辛さもあった。

    作品名が「ブルーもしくはブルー」だが、「隣の芝は青い」という意味も込められているのかな?と読んでて感じた。
  • アカペラ(新潮文庫)
    2人の人間の間にだけ存在する世界の物語、3つ。
    最終話が1番好み。
    2人は可哀想なんかじゃないって私も思った。
  • 恋愛中毒
    恋愛で自分を失うことがいかに愚かであるか、しかし陶酔している本人は何にも代えがたい快感を得ていること、そういう「恋愛中毒」のありさまを主観と客観の両方で味わえる作品。

    昼ドラ的なドロドロな内容ではあるが、性的な描写は少なく淡白な印象なので、愛憎渦巻く訳ありな男女の関係を神の視点で達観しているような...続きを読む
  • パイナップルの彼方
    20代前半の悩めるどこにでもいそうな女子たちの、浮き沈みの激しい心と生活が丁寧に描かれた作品。
    ちょっと昔に書かれた話だから、いまの時代とは違うところが多いけど、それがまたいい味を出してるのよ。
    なかなか電話が繋がらなくてもどかしいとか、ワープロ使ってるとか、四大卒女子がちょっと珍しい感じとか。

    ...続きを読む
  • 恋愛中毒
    水無月が今の私を見ているようで辛かった。ついこの間切られた私に凄い刺さって、最後の方は何度も読みながら泣いてしまった。
  • 恋愛中毒
    とっても面白かったです
    1人の人を愛すること、複数の人を愛すること、その両極端が描かれていて、どちらがいいのかわからなくなりました。
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)
    久々の山本文緒さん作品を完読。リアルっぽい話の中で、引き込まれて行く感じが、やっぱり好きです。
    地上波ドラマを見たので再読。
    『恋愛なんて楽なわけないですよ、人間どうしの感情のぶつかり合いですからね』
    『そんなに幸せになろうとしなくていいのよ。幸せにならなきゃって思い詰めると、ちょっとの不幸が許せな...続きを読む
  • 絶対泣かない
    色んな立場の女性の心の葛藤を映し出された一冊。
    共感できるところも多くて、何より嫌な奴も主人公として出てくる感じがバランス良くて良い!
    良い人ばかりだと、ちょっと白けちゃったりするから...

    そしてクソみたいに嫌な奴も、色んな葛藤を抱えて必死に生きてる、おんなじ人間なんだなと改めて思った。
    クソみ...続きを読む
  • 眠れるラプンツェル
    面白かった
    専業主婦6年目の汐美ちゃん 手塚さん
    夫は仕事で留守
    ある日、夫が猫を持って帰ってくる
    隣の家の息子ルフィオと知り合い、家にくるように
    その後父親のダニーも家に来るように
    そしてある日ネコをベランダから突き落とす…

    あなたには帰る家があるの真弓と同じマンションに住んでた!