山本文緒のレビュー一覧

  • 結婚願望
    最近パートナーとズレ・摩擦が生じてしまって、
    なんで結婚したんだっけ沼から脱出したいなーと思い、手にとりました。

    本書は”寂しいけど、結婚したいけど、保証はないからひとりで生きる覚悟を決めるために理詰めで頭を整理した本”という感じ。

    私は結婚しているからか、なぜ人が結婚するかにフォーカスされた1...続きを読む
  • チェリーブラッサム
    小学生の頃、母に勧められた思い出の本です。
    恋愛に憧れていたあの頃を思い出し、キュンとするのと、ミステリー要素もある本当に面白い素敵な小説。

    もうすぐ中学生の娘にお勧めして、親子でキャッキャ感想大会開催中。笑
  • 絶対泣かない
    短編でこんなに何度も心を揺さぶられたのは初めてな気がする。
    私は仕事は仕事と割り切っている方だけど、自分の人生に対してのプライドだけは忘れずにいたいなと思った。
  • 残されたつぶやき
    近年まで生きていたのに、突然亡くなってしまい、その後にエッセイを読むのは悲しい気持ちになった。
    うつに苦しみ、手術をし、ダイエットに励み、最後はガンに倒れた著者が紡ぐ物語、言葉は大きな魅力があった。
    派手な人物が出てこない平凡な人たちの話なのに、心を離さないのは何故だろう。
    惹き付けられるものは何な...続きを読む
  • ブルーもしくはブルー
    衝撃的な出来事をきっかけに今までの人生とか自分の欲しかったものについて考え直した2人。
    結局死ぬことは選ばない、生きることを選ぶ姿に人間とはなんだろうと思った。

    結婚した時はあなたが好きだったのよ。それを捻じ曲げたのは私たちなのよ。愛されてたのに愛し返さなかったのよ、私達。

    苦労して離婚したとこ...続きを読む
  • 紙婚式
    夫婦、という関係性はとても難しい、と常々感じる。

    人のこころはとても移ろいやすく、共に生活する中で見せたくない部分もさらけ出しながら、良好な関係を築くのは相当努力が必要だと思う。

    この本の二人は8つの話すべてに子供がいないことが共通項。子供という強烈な嵐はものすごく覚悟が必要だけど、家族になるた...続きを読む
  • 絶対泣かない

    タイトルのイメージから、
    食いしばって、どんな理不尽からも耐えながら「絶対泣かないぞ!!!」と前に進み続ける話かと思ったら、やっぱり山本文緒せんせーはそんな無理矢理背中を押すようなことはしない。

    悩みや事情を抱えながらも、
    仕事をしながらきっかけを得て、気づきを得ていく話。

    きっかけに気づける...続きを読む
  • プラナリア
    山本文緒さんの本ってもしかして初めて読んだのかなぁ。最近読んでた本ととても違うので、新鮮かつ心がホクホクした。とても個人的な感想で他の方には参考にならないかもしれないのだけど、何かを学ぶとか知る、理解するとかって事ではなく、一言で言うと、憧れ、のようなものが読後に残った。

    作品の(特に女性の)主人...続きを読む
  • プラナリア
    短編って勝手にハッピーな終わり方をするもんだと思っていたのですが、この作品はハッピーではないかもしれないけど、いい終わり方だなって思える作品ばかりでした。
  • パイナップルの彼方
    毎日、現実から逃げたいと思っていても、実際に逃げ出したりはしない。平成初期の頃を設定していて、仕事や結婚等悩みが尽きない3人の女性の話。 わかりすぎてヒリヒリしました。
  • プラナリア
     山本文緒さんの作風、いいですね。独特な展開、気に入りました。「プラナリア」、2005.9発行、5話。「プラナリア」は親切が癪に障る春香が面白い。「ネイキッド」は泉水涼子の切なさ。「どこかではないここ」と「囚われ人のジレンマ」は尻切れトンボな感じ、これも山本文緒風か。「あるあるあした」は最高でした(...続きを読む
  • プラナリア
    ずるいところとか、
    なんとなく流されちゃう瞬間とか、
    曖昧な感じとか、
    誰にでも起こりうる、どこでもいそうな感じに仕立て上げるのがめちゃくちゃにうまい。

    ずるずるずるーっと渦に引き込まれて、
    気づいたら自分も本の中にいる。

    人間って曖昧でずるいんだよなあ。

    私はその狭間に立つと嫌悪してしまって...続きを読む
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)
    人間の狡猾な面を絶妙なエピソードでえぐっていく手法はお見事。
    揺れ動く気持、周りの人の意見、環境。どこにどう転がっていくか最後までわからず引き込まれるように読み進められました。
  • 日々是作文(ひびこれさくぶん)
    文緒さんも葛藤しながら、悩みながら、もがきながら生きてるんだなぁと思った。
    こうした想いがあるからこそ、心に響く数々の作品を生み出すことができたんだろうな。
    厳しいながらもどこか愛情を感じる文章で「今の生き方でいい、自分で選択した道を信じて進めばいい」と希望と自信を持たせてくれる人間くさい山本文緒さ...続きを読む
  • ブルーもしくはブルー
    自分の分身と出会った蒼子は入れ替わって生活してみることを提案するが…。
    めっちゃオモシロかったー‼️
    あの時の私の選択は正しかったのか、もう1人の自分の方が幸せそうだったら、さぁどうするかな?
  • アカペラ(新潮文庫)
    今の状況から脱出したい気持ちが心の奥にあるけれど、どうにもうまくいかない……。
    そんな人たちが登場する中編が3作収録されている。

    『アカペラ』
    衝撃的な作品だった。
    両親と上手くいっていない十五歳のたまこは、祖父と仲が良く、友人からも「まる子と友蔵みたい」と言われている。
    たまこは祖父が大好きだか...続きを読む
  • 紙婚式
    大恋愛の末結婚したわけでもなく、激しく憎しみあって別れたわけでもない。そんな夫婦像がリアルに感じる。
    ただ結婚したら専業主婦になって家を守るという概念が今や古く感じる。
  • 残されたつぶやき
    山本文緒が好きだ。
    だから彼女の没後この本が出た時、読みたいような、読みたくないような複雑な気分になった。

    読んでよかった。

    Twitterやnoteを追ってこなかったから、エッセイにもなっていないこういう普通の文章を読むのは新鮮だった。
    大げさだけど、山本文緒に支えられた時期があった、と確かに...続きを読む
  • 絶対泣かない
    当たり前だけど、世の中にはいろんな仕事で溢れている。
    誰もが知っているものから「えっ、こんなのもあるの?」というものまで。

    なんのために働いているのか、このままでいいのか、時々分からなくなることがある。
    そんなとき山本文緒さんのこの言葉を思い出す。

    ❝もし、あなたがあなたの仕事が嫌いだとしたら、...続きを読む
  • ファースト・プライオリティー
    久しぶりに再読。どの作品も新鮮で、食べたかった美味しい料理をいただいたような満足感。
    通り過ぎず、一時心に留まってくれる作品ばかりです。
    もっともっと新しい作品を読みたかった。