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父のコネで都会の信用金庫の人事部に勤める深文は、安定した仕事の中で同性の先輩ともうまく付き合い、恋人との関係も良好で満足していた。居心地いい生活、それはずっと続くと思っていたのに。ある日、1人の女性新人社員が配属されたことで、深文を取り巻くバランスがゆっくり崩されていく。そして起きた、ある小さな出来事を気掛けに深文を取り巻く世界はすっかり瓦解してしまうが……。
すべてがダメになったと思ったら、何もかも捨てて南の島へ飛んでパイナップル工場で働けばいい。決して実現しない、実現させようとも思わない妄想が自分を救ってくれることもある。中毒性があり! 山本文緒の筆致が冴えわたる、誰もが共感できる日常の物語。
Posted by ブクログ 2024年02月01日
やっぱり山本文緒さんの小説が大好きだと再認識した一冊。
“毎日、現実から逃げたいと思っていても、実際に逃げ出したりはしない。”山本文緒さんの小説は、ある1人の女性の日常を覗いている気持ちになれる。その女性が、まるで自分なんじゃないかと思うくらい同じ悩みを抱えているので感情移入がしやすい。
今回も途中...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年10月04日
「輝いているのは、幸せだからだろう。」
「そのピカピカな流し台みたいな夢を、なつ美は実力で手に入れた。だから私は厭味ではなく、本当に心から拍手を送りたいと思っている。」
「まるで亡命を決意したバレリーナのように、月子はキッパリそう言った。」
「二十四時間は、まるごと私のものだった。」
「一生ひとりで...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月15日
山本文緒さんは自転しながら公転するを読んだ後の2冊目です。
この本を書かれたのは1992年、一昔前のOLの話だけど、現代の同世代が読んでも共感出来る内容。やっぱり山本文緒さんは裏切らない。読んでて苦しくなるくらいリアルに嫌なことが起こるが、現実的で好きかもしれない。
話も短く2.3時間で読めるため...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年12月27日
1992年作。
もと少女小説を書いていた山本文緒さんが一般向けに路線変更した、最初の1冊。
今年何冊か親しんできた山本文緒さんの小説、これもやはり同様のニュアンスを持っており、平凡な若い女性の、それでも細やかな生活上の波乱を丁寧に描き、ある種の日常性を浮き彫りにしている。愛すべき凡庸さのような...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年07月04日
山本文緒さんの作品は自転しながら公転するを読んで大ファンになった
その後、短編集、エッセーなど様々詠んだ。どれも面白いし、人物描写が素晴らしく、その人の動作や表情が映像のように浮かぶ
パイナップルの彼方も自転しながら公転するにどこかティストは似ていて
色々あったけど、最後は明るい気持ちで読み終える作...続きを読む
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