佐藤愛子のレビュー一覧

  • 佐藤愛子の役に立たない人生相談
    著者の回答があっさりながら、本質をついていて、それでいて温かいので、読んでていて晴れ晴れする。悩みは人それぞれだが、他の視点から見るとそう言う考えもあるのかと気づきがある。タイトルを著者が「役に立たない人生相談」としたように、決して上から目線でなく、そっと気がつかせてくれている。
  • 私の遺言
    私には所謂霊感というものはゼロで、こういった事象とは無縁で生きてきた。
    信じるか信じないかと問われたら、答えは出せない。自分には到底想像はできないが、こういうことがあっても良いのではないかとは思う。
    アイヌの霊と対話する場面が1番面白かった。スイスイ読めました。
  • 佐藤愛子の役に立たない人生相談
    表紙の愛子先生、いやもうお若く、お美しい。92歳?ウソでしょ!という感じ。人生相談への回答は、当然ながら「お叱り」系。かつてほどのイキオイはないけれど、まだまだ怒ってるのがさすがだ。
  • 我が老後
    我が老後シリーズの1作目。
    平成のイジワルばあさんの抱腹絶倒エッセイ。

    この頃は、まだ67歳だったんですね。
    元気だわ~。
    娘さんが結婚して出て行き、老犬と穏やかに暮らそうかと思っていると、娘さんが次々に難題?を持ち込む。
    文句を言いつつ、気になって結局世話をしてしまうんですね。
    小鳥や、12万も...続きを読む
  • 楽天道
    90歳になられた愛子センセイが50~60代の頃に書いたエッセイを読む。たっぷりの元気をいただきました。
  • 血脈(下)
    逝ってしまった佐藤家の面々がこれを読んだら、どう起つだろう。怒り心頭に発し、反論の嵐だろうか。ある者は正確な検証に感服し、観念するだろうか。それにしても、親、子、孫の三代に渡り、引きもきらず変わらぬ人生劇が繰り返されるとは…。
  • 花はくれない 小説 佐藤紅緑
    文学に造詣が深いことは、必ずしも人間性を高めるわけではなく、むしろ慢心を助長することに通じる。このことを改めて胸に刻みたい。
  • 女の背ぼね
    適当に賢く、適当にヌケていて、そうしていざという時には気丈に頑張るーそれが、私の理想の妻である。

    ほほー。そうだね。素敵だね。そうありたい。
  • お徳用 愛子の詰め合わせ
    佐藤愛子さんはかなり昔に痛快な語り口が面白くてエッセイから入った。その後小説も読んだらこれまた面白かった。2000~2009年頃までのエッセイを集めたもの。頂きものの本で久々に佐藤さんに触れたが相変わらず歯に衣着せぬ物言いが可笑しくて笑った。多才だなあ。ハツラツだなあ。同年代の作家さんたちとの対談や...続きを読む
  • 院長の恋
    品の無さでいうと、えっ、それ書いちゃうの?というところまで描かれているのがなぜか嫌味には感じないのがちょっと不思議。一文一文に力強さを感じる。
  • 私の遺言
    なんだか突拍子がなさすぎて俄には信じられないのだが、そういう体験をしたひともいるのだなあ、凄まじいなあと思った
  • 幸福の絵
    こんな生き方もあるんだなと思った。

    《本文より》
    堂本からの電話を受け取ると、私は書きかけの原稿をほうり出し、着替えをしながら夕餉の買い物を家政婦に命じ、振り出してきた雨の中を、レインコートを着ることも忘れてタクシーを捜した。彼から誘われると、どんなに忙しいときでも私は断れなくなる。堂本に会いたい...続きを読む
  • こんなふうに死にたい
    佐藤愛子さんは、幾つかの著作本に心霊体験について書かれており、美輪明宏氏や江原啓之氏とも繋がりがあることを知って興味を持ち、まずはこの本を読んでみた。豪胆な性格で人以上に心霊やあの世は信じていなかったのに、北海道に別荘を建ててから毎日のように心霊体験をするようになり、美輪さん達との出会いや、父親や親...続きを読む
  • 天気晴朗なれど
    ちょっとページ数が多すぎなような気がします。
    幸いにも私は著者が好きなので
    没入できましたが、それでもページ数は多いです。
    少し読むのにてこずりました。

    内容は何かと崩れがちな家族で起こる
    妻のちょっとした反乱。
    ですが、衝動的だったので
    どこかあらが出てくるんですよね。

    でもいえること、
    結局...続きを読む
  • こたつの人 自讃ユーモア短篇集1
    本当は「私のなかの男たち」です。
     佐藤愛子さんは、大学生のころだったかな?「坊主の花かんざし」というシリーズがあって、そのシリーズをはじめ、いっぱい読んだと思います。でも、この作品は覚えていません。
     よく似た作品で、渡辺淳一さんに「男というもの」という本がありますが、女性からと男性からでは世間の...続きを読む
  • 今は昔のこんなこと
    大正末年生まれの佐藤愛子さん。
    佐藤紅緑氏の娘さんですもんね~
    歯に衣着せぬ物言いは、さすが。

    高度成長期に生まれ育ち、バブルを謳歌した世代の私。
    聞くところによれば、旧い価値観をもった親に育てられた最後の世代なのだとか。

    だからか!?
    愛子女史のおっしゃることが、ふんふんと頷ける。
    その通りッ...続きを読む
  • 幸福の絵
    心情の描写がきめ細かい。
    自分の中で言葉にでききれない部分が的確に文章になっていて、その言葉の使われ方一つ一つに感動しながら読んだ。
  • 冥途のお客
    佐藤さんって本当のことしか言わなさそうだから、
    心霊現象なんてあるんだーって思いながら読みました。
    結構面白くて、ふふっと笑っていたけど、
    よくよく考え冷静になったら、こんなの実際にあったら怖いとと思いました。佐藤さんだから面白く書けるなー。
  • これが佐藤愛子だ 1
    サウンド文学館・パルナス エッセイ「男友だちの部屋」佐藤愛子 朗読:中野良子
    タヌキちゃんのソファ 北海道に別荘を建てたときのエピソード。ここから「私の遺言」に繋がる。
    バラの話 
    「あのバラを伐ってしまったのは、ちょうど十年前だ。なんといっても私は元気だった。いまならば私は伐らないだろう。そして季...続きを読む
  • こんなふうに死にたい
    心霊現象に遭遇した著者の解決への軌跡と、随所に出てくる美輪さんのたのもしさ。美輪さんは、本書だけ読むと非常に高い霊能者だがはたしてどうなのか?
    後書きは悔しいが素晴らしかった。よくも悪くも美輪づくしだった。